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必要な薬草が手に入らない日

 前期末テストも終わり、俺は平均より少し上の成績を修めた。トーマス先生のヤマは大当たりだった。

それより俺は今大変困っている。第一王子に頼まれた第二王子の不能回復薬を調合しようと思っているのだが、肝心の薬草が手に入らないのだ。ちょっと特殊な薬草で街の薬草屋にも在庫がなかった。

 「う~んどうしよう。高麗ニンニック草がないと調合できない。なんか面倒くさくなってきたな。大体なんで回復薬作らないといけないんだろ。もうずっと不能のままでいいじゃん。だって使わないんだからさー回復してどうするのよ。」

 調合室でブツブツ文句を言っていると、クスクス笑い声が聞こえてハッと振り返ると入り口に第一王子がドアにもたれて立っていた。

 「あ、これは、これは・・・え~とノックしてくれます?」

 「ノックはしたんだけどね。ノア君の文句が大きくて聞こえなかったのかな?」

 嘘だ。集中してなかったからノックくらい聞こえる。文句が聞こえたからそっとドアを開けて聞いてたんだろ。もう!王族のくせに。

 「確かにノア君の言うとおり、必要ないと思うけど、流石に男として悲しいじゃない?そう言うのって仕事にも関わってくるよ。やる気とかね。」

どうなんだろ。そうなの?俺にはわからないけど、モチベーションとかに影響するのかな?まぁ弟がかわいいんだろうな。ある種、病気だもんな。

 「デービィットの印象が悪いのかな?リアムには悪いことしたけど、本来はとても素直な良い子なんだよ。ちょっと正直すぎるけど。」

 確かに性欲に正直だったな。

 「アレクサンダー様、ノア君が呆れています。それよりノア君に報告があるのでしょう。」

ベンジャミンが仕切ってくれる。今日はベンジャミンしか就いていなかった。

 「なんですか?高麗ニンニック草が手に入ったんですか?」

 「そんなタイムリーに手に入らないよ。必要なことを今知ったばかりだし。ご褒美の植物園の件だよ。いつ頃いくのか担当者に連絡しないといけないから、来園する日が決まったら教えて欲しい。展示禁止のエリアの見学も許可取りが必要だからね。」

 「う~んそうですね。薬草薬学管理資格の試験日が終わってからがいいんですけど、リアムにも都合の良い日聞かないといけないし、もう一人の友達にも聞かなきゃならないからな~決まってから連絡します。」

 「ノア君は、いつも三人で行動するけど、何かあるの?」

 「え?だって婚約者がいる人に二人きりで会うのはまずいでしょ。だから、いつもリアムに会うときは友達に付き合って貰ってます。」

 「え!そうだったの?以外と真面目なんだね。リアムは婚約者がいるけど、男性だからそんなに気にしなくて多分大丈夫と思うよ。」

 「そうかもですけど、どこで誰に足を引っ張られるかわからないので、リアムの為にもちゃんとしておいた方が無難だと思ってます。あの人、色々完璧にこなしてるでしょ、そこで俺のせいで足引っ張りたくないんで。それより回復薬調合して無くても植物園行ってもいいんですか?それとも作った後じゃないと駄目ですか?」

 「口には出さないけど、デービィットすぐに薬欲しいみたいなんだよね。できるだけ早く作ってあげてくれる?」

 「別に今すぐ不能ってわけじゃないんだから、そんなに慌てなくても・・・今すぐにでも安心したい感じですか?」

 うんうんと頷かれる。高麗ニンニック草がな~あればなぁ~

 「とりあえず高麗ニンニック草が用意出来るまで何も出来ませんね。殿下なんとかしてくださいよ~治療院のアルバートさんに聞いても在庫ないって言うし、街の薬草屋もないって言うし、あとどのあたりに問い合わせたら良いのかお手上げですよ。ベンジャミンさん、知恵をお貸しください~」

 賢そうなベンジャミンに聞こう。こういうのは俺より手に入れる術を持ってそうだもんね。

 「そうですね・・・冒険ギルドに依頼を出すとか?どのような所で育っているのか私にはわかりませんが、群生地などに採取しにいくとかでしょうか。」

 「えー!!薬の調合するのに、俺が自分で取りに行くの?やだよ~ただでさえ、気乗りしない調合なのに、冒険ギルドの依頼って冒険ギルドにも俺が行くの?めんどい!めんどいよ~」

 ハッ!またもや心の声が漏れ出てしまった。

 「わかった、わかった。その依頼は私の方でなんとかするから、ノア君は用意が出来るまでゆっくり過ごしたら良いよ。」

 弟ムーブかましたら、殿下が呆れて折れてくれた。良かった~

 しかし、ゆっくり過ごせと言われても、俺資格試験勉強もあるんですよ。



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