ヤマを張った手紙が届いた日
放課後図書室でテスト勉強をすることになった。リアムも昨日のゴタゴタで今日はお妃教育がないらしい。一緒にテスト勉強します。といって結局三人ですることになった。パーシーはもう諦めたようだ。
「あ、そこ違う。こっちの公式当てはめるんだよ。引っかけ問題だから気をつけて。」
パーシーの苦手な算術の問題を教える。
「あと、昨日トーマス先生から手紙が来た。これ、今回の範囲の問題集。これ以外自分の苦手な所復習したら多分成績上がると思う。」
「やった!兄さんの問題集待ってたんだよね~あ~これが出るのか~」
パーシーが嬉しそうに問題集を眺めているのを見て、リアムが不思議そうに聞いてきた。
「これは?今回のテスト問題なのですか?」
「パーシーのお兄さんが俺の家庭教師だったの。で、テストって生徒に理解して欲しい問題ってあるんだって。それを集めたのがこの問題集。これさえやっとけば平均点が取れるって感じなんだけど・・・平均以上取りたいならそれ以外自分の苦手な所とか、出てない問題を解けるようにしといたら平均以上取れるかなって。」
問題集を見ながらリアムは
「なるほど・・・良い点を突いた問題集ですね。確かにこのあたりでるでしょうね。授業で先生もここテストにでるとおっしゃっていました。」
って言ってるからかなり良い線行ってる問題集なんだろうな。
「俺は本当にこの問題集だけで平均が取れるかデータ取りのためにこの問題集しかやらない。」
と言ったら、リアムが
「それでは平均しか取れないと言うことになってしまいますよ。」
と、もっと勉強しろと遠回しに言ってくる。
「ノンタン、卒業認定資格とってるから、もう学園の成績は良いんだって~」
「え!?だったらどうして学園に通っているのですか?」
「この問題集、出版するつもりなんだ。だから、本当にこれで平均取れるか試すために学園にいる。」
と、もっともらしいことを言ったら、
「ノンタン、入学金が惜しいから学園にしょうがなしに通うって言ってたじゃん。」
パーシーは言わなくても良いことをいつも言う。
「どう言うことですか?」
ってリアムが聞くから結局上級薬草薬学管理資格の件を話すことになり、入学金を返金して貰うってお祖父様に言ったら怒られた話をすることになり、リアムは肩をふるわせながら静かに笑っていた。図書室だからね。
「そんなことより、昨日の件はあれからどうなったのですか?結局男爵令嬢とはどうなの?」
二人を別れさせるとか、接触禁止とか、自宅謹慎とかあるのかな~なんて気になって聞いてみた。
「それが、二人は同じクラスなので、接触禁止というわけにもいかず、かといって自宅謹慎にすると周りに何かあったと思われると言うことになり、一応むやみやたらと行動を一緒に取らないと言うことになりました。」
「・・・・・そんなんでいいわけ?」
パーシーよ、俺もそう思うが、リアムは婚約を解消したいから、このまま二人がまた問題を起こせば次は間違いなく解消出来ると思う。でも、解消できなかったら、どうなんの?そもそも王家は二人を別れさせたいんだよね?なんでも理由つけてどちらかを自宅謹慎にしたらいいんじゃないの?
「一応、王殿下が、次はないぞと釘を刺してましたが・・・多分第二王子殿下はまた問題を起こすでしょうね。そのときこそ、私は解消に持って行こうと思っています。」
そんなに上手くいくかな・・・まあ、リアム見てたら、本当に計画的に相手を陥れそうだからやれる気はするけど。
「薬師に例の件は頼んだのかな?あれ作って貰わないと、リアムの計画も先に進まないでしょ。」
「殿下はプライドだけは高いので、中々頼めそうにないですね・・・側近候補に頼みに行かせるかもしれませんが、どうしても説明しないといけないので、羞恥が周りに広まりそうですよね」
そう言って三人でクスクス笑い合っていると、兄上が手を振りながら第一王子殿下を引き連れてやって来た。
「ノア~ここに居たんだ!探したよ。これ、アレクサンダー様から預かったよ。まだ使ってくれてたんだ~兄様嬉しいよ。」
後ろに第一王子居るのに、わざわざ兄上が持ってこなくても。と言うか、第一王子が着いてこなくても良いと思う。しかも、しっかり側近候補の他の二人も着いてきてる。本来側近候補の人ってこういうもんなんだろうな。殿下のそばを片時も離れないって昨日言ってたし。
「リアムもここに居たんだ。へぇ・・・二人は友達なの?知らなかったな。リアムがそんな風に笑ってるなんて余程楽しい話をしてたんだね。」
第一王子が俺とリアムの友人関係に何か言いたそうだ。パーシーもいるだろう!無視すんなよ!とパーシーの方を見ると、完全に俺はこの人たちと一緒に居ませんよ、たまたま席が近かっただけです~という感じを醸し出していた。王家と接触なんて男爵には辛すぎるだろうね。パーシーすまん。




