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貴族図鑑で信用できるのは名前だけと学んだ日

 そんな訳で3年生から編入学することになった。もう卒業認定資格は取ってるので、3年間分の出席日数が有ればいいから4年生からでも良かったんだけど、同い年のいる学年が良いだろうとお祖父様に言われたので3年生からにした。別に同い年なんて知り合いパーシーくらいしか居ないし、早めに学園を去りたいなぁと思っていたが、どうやら口には出さなかったけど、お祖父様は俺に学園に通って欲しかったらしい。

「子供である時間は短い。ゆっくり大人になれば良い」

家出したとき言われたなぁ。と思い出した。

 トーマス先生の話によると、クラーク学園では成績順にクラス分けがされているらしい。

 個人の成績は他人には、何人中何番とはわからないようになっているらしいが、成績表の見せ合いっこや、期末テストの点数である程度予測できるらしい。

 さて、そのクラス分けだが、最優秀、優秀、平均、劣、最劣に分けられている。全部で10クラスありクラス40人前後の生徒で、2クラスずつ5段階に分かれている。

 1.2組が最優秀クラス。王族、公爵、侯爵など高位の貴族が多いらしい。トーマス先生の様な男爵家や平民も一部混じっている。あくまでも成績順なので、例え高位貴族でも成績が悪ければ下位のクラスになる。そこら辺はシビアな世界だ。この2クラス間の成績だが、1組が2組より優秀というわけではない。同等である。成績優秀者は余程怠けない限り毎年同じ顔ぶれになるようで、変わり映えしないクラスメートにならないよう、2クラス間でクラス替えが行われていると言った感じだ。

 3.4組は最優秀クラスよりは、少し成績が落ちるが、それでも優秀な者たちの集まりだ。

 5.6組は平均点前後と言った所だ。

 7.8組はもう少し頑張らないと、赤点ではないけどギリギリですよ、来年はがんばりなさいよと言ったクラス。

 9.10組は、マジで本気で頑張らないと留年しちゃうよ。毎回赤点じゃないの!というクラス。

 高位貴族でプライド高めなら3.4組あたりにはいないと下になるほど平民が多くなるから机を並べて授業を受けたくないなら勉強を頑張るしかない。

 で、俺の元家庭教師のザイールは7~10のクラスを行ったり来たりしていたらしい。そんな奴に偉そうにされていたのかと思ったら紹介した奴をビンタしたい気持ちでいっぱいであった。


 編入学するにあたり、入試を受けることになったのだが、問題が一つあった。

 今までお茶会に行った事も無く、社交界に参加したこともない俺は高位貴族の顔を全然知らない。

貴族図鑑というのもがあって、子供の名前と爵位はしっかりトーマス先生に叩きこまれたが、顔がわからないのだ。だって図鑑には名前しか載ってないからだ。絵姿は載っている。しかし、それは爵位を継いでいる大人の人でまさかの手描きなのだ。ちなみに父のページを見たら、エイダン・ハワード伯爵と書いてある横に見たこともない男前の絵姿が描いてあった。これ知らない人が見て、本人見たら

「誰?」

ってなりそうなレベルの美化であった。見栄の為に絵姿は美化されることが多い。これを描いた絵師も貴族相手に苦労したのだろうなと思わせる図鑑であった。

 何が言いたいかというと、俺は相手が名乗ってくれるまで相手の爵位も名前もわからないのだ。2年間学園に通わなかったので、俺以外はみんな俺が名乗れば認知するが、俺は誰が誰だかわからない状態だ。学園では爵位関係なく平等を謳っているが、そんなものは建前だとトーマス先生も言っていた。もし知らずに公爵家や侯爵家の人間なんかに粗相をしたら社会的に滅。2年も学園に通っていなかったのでハワード家の出来損ないの次男で有名な俺は絡まれること必至。と、言うわけで最優秀クラスにも優秀クラスにも入らない平均のクラスに入ることにした。平民が多いらしいし下位の貴族もいる。編入試験を半分くらい出来ていたらいいんだろう。と試験官に

「真ん中のクラスってどのくらいの点数取れば入れるのですか?」

と聞いて、問題の上に小さく書かれている点数をみてそれくらいになるように提出した。


 そして思惑通り3年5組に編入することが出来た。丁度新年度のクラス替えの時期にしれっと編入したので、みんなの前で紹介されることは回避できた。


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