#6 RED
〇〇っ!?
そんな…ボクを置いていかないで…
〇〇は息絶えた
身体から血の気が引くのがわかる
だんだん冷たくなってゆく
病気が〇〇を蝕んでいた
煌星は〇〇を抱きしめたまま
泣き続ける
よー泣くなぁ?
何時間、いや何日泣き続けたかわからない
暗い闇の中で〇〇の名前を呼び続けた
低い声で目が覚めた
貴方は…誰ですか…
俺様は紅よぉ
おまえその娘助けたいんやろ?
助かるんですか!?
簡単やん
おまえが吸血鬼になればええねん
真紅の髪と燃える様な紅い目をした
その吸血鬼は血染めの契約書を取り出した
俺様とおまえ
永久の契を交わそうか?
煌星は迷いなくその契約書にサインした
瞬間紅い炎に包まれる
煌星の身体は焼き付けるような痛みが走る
(ぐっ…)
涙はとうに枯れ果てた
〇〇を失ったショックで気が狂いそうだ
紅い炎の中から生まれたのは
蒼い瞳を持つ吸血鬼だった
冷たく孤独を抱えた蒼い瞳が
この世の全てに絶望しているようだった
Happy birthday…煌星
さぁその娘におまえの血を与えたらええわ
紅は煌星の肩に手を置き
悪魔の様に囁いた
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
〇〇…
掠れた声で煌星が呟く
〇〇との想い出が蘇る
ふと窓の外を見つめた
今宵の空にも星が輝いている
あの日と同じ星空…
煌星は〇〇を抱きしめた
〇〇の首筋に牙を当てる
…
煌星は血を与えることが出来なかった
〇〇を吸血鬼にはできない
愛してる…愛してるからこそ出来なかった
吸血鬼にしてしまえばええのに
出来るわけがない
なんで?
愛してるから
ほぉーん
俺様にはわからんなぁ
永遠の時間を生き抜けるのに?
彼女を苦しめたくは無い
さよか
ほなおまえだけ吸血鬼として生きたらええやん
俺様はもう消えるさかい
そう言って紅は一瞬にして消え去った
残された煌星は〇〇をもう一度抱きしめた
〇〇…キミに永遠の愛を誓おう
優しくおでこに口付けた
〇〇は光に包まれて
消えてなくなった
これでいい
孤独な吸血鬼は
これから幾星霜の歳月を経ることになる




