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#3 WISH
彼女は身体が弱かった
小さい頃から病弱で入退院を繰り返していた
彼女と出会ったのは同じ病室だった
ボクも身体が弱くて
同じように入退院を繰り返していたのだ
5つのときに出会って
一目惚れだった
これが初恋というやつなのか
彼女とよく夜に病室を抜け出し
星を見た
月に照らされた夜空には
無数の星が散らばっていた
煌星くんの名前
星が付いてるね
そう言って微笑むキミを
何度も思い出す
⋆✦⋆
薄明かりの部屋で煌星は眠る
彼の頬には涙が零れていた
幼い頃の夢を見た
まだキミが生きていた頃の夢
あれから幾度の時が流れた?
ボクはキミを失って何年経った?
ひとりになり冷たい部屋を見渡す
いるはずも無い彼女の温もりを探す
あの時彼女を吸血鬼にしていれば
心は満たされたのかな…
ふとそんな事を考える
今宵は星が瞬く夜
キミと見た星空を今でも忘れない
遠い空の彼方へ逝ってしまっても
ボクの中で彼女は生き続けてる
静かに星に願う
それは愛しい人への祈りでもあった




