第60話 目的
国王、ジョージ・ロワイヤルは、頭を抱えていた。
「まさか、こんなことになるとは」
形ばかりの「お仕置き」のつもりだった。
「以後、団長の言うことに従って動くように」
それだけを伝えればいいという話だったはずだ。
アグリッパの忠誠心は誰よりも王自身が感じていたことだ。しかし、忠誠心のあまりに軍律を乱すというのは違う話だと思った。
こういう時こそ、忠誠心を捧げられた王自らの手によって教えてやるのが「君主の慈悲」というべきものだと信じたのだ。
忠義に厚い男に「抗命罪」という大々的な罪名を見せれば、それだけで反省するはずだ。それ以上の意味などなかった。
なぜ、罪人として捕らえねばならないのか、わからない。いったい何を間違えたと言うのか。
確かに「カタチとして見せないと、あの男が納得するとは思えません」というゲールの主張も理解できたから書状を渡した。
王以外で言葉が届く人間はエルメスだけであろうという話も理解できる。
だからこそ、なのだ。
そもそもゲールは王子であり、形式上は団長である。立場はエルメスのさらに「上」の存在なのだ。その命令に逆らうようなことがあってはならない。これは直すべきことだと王は信じたのだ。
『それにしても、ゲールも短慮よのぉ。書状を出さずにすませられなかったのか?』
確かに、小道具として与えた書き付けだったが「抗命罪」などという勅命は、抜かぬ名刀、出さない手形という約束だったはずだ。
まさか息子が本当に、それも大勢のいる前で突きつけてしまうなんて思いもしなかった。かといって「渡した書状をなぜ使った!」などと言えば、タチの悪い冗談にしか聞こえない。
頭を抱えるしかない。
元々は「団長の命令に逆らって、《《サボっている》》」というゲールからの上申だった。国軍総司令であるエルメスが王都にいない今、近衛騎士団の綱紀が緩むのかもしれないと素朴に信じた。
実際には大隊長以下、強い忠誠心と使命感の下で、いささかの緩みも無い状態だが、息子の言葉を信じたかった。
それに、息子可愛さの余りに言葉を鵜呑みにしたわけではけして無い。念のためにと付けた自分の警護の者は信用できる。その男は「ゲール様が出した『動員演習をせよ』の命令をアグリッパは確かに断った」と証言している。
王とて軍の基本は知っている。「上官の命令に逆らう武装組織」がいかに危険なモノかよくわかっているつもりだったのだ。
「まして近衛は王宮内に存在する最大級の戦力ぞ? 上官の命令に従わない刃は危険すぎると思わぬか」
それは半ば泣き言であっただろう。
リンデロンは、さっきから黙ったまま冷たい目で見つめるばかり。その絶対零度の視線は「主」を見るべき目ではないと感じてしまった。
だから、つい、言葉が増える。
「それにだ、いくらお飾りとは言え、ゲールは王族ではないか。しかも王の息子、長男だぞ? それを忘れていたとしか思えぬ振る舞いではないか」
つまり、息子は《《王の一部だ》》と主張する王である。
リンデロンは、静かに言った。
「近衛騎士団は、その性質上、王のためにあります。王以外の存在に対して忠誠心を持つことは許されないのです」
まさしくそれが正論であった。王室ではなくて「王の命」を最高の価値とするのが近衛の特性なのだ。極端なことを言えば、王子が人質に取られたとしても、王に危険があると思えば、迷いなく王のためだけに動かなくてはならない。仮に、王が間違った命令を出そうとも、王が気付くまでは、その通りに動くのが近衛の「定め」なのである。
さもなければ、王宮内に武装した集団として存在することは許されない。
リンデロンが調べた限りにおいて、今回のいきさつには如実にそれが出ていた。
ゲールが居丈高に「命令違反」を責めた。それを懸命になだめようとした大隊長や中隊長に激昂した。結果「お前達は、王によって処罰される身だ」と勅令の形になる書状を突きつけたのだ。
王の直筆による「《《ゲールの命令》》をしっかり聞くように」と書かれた書き付けは激烈な衝撃を与えた。当然のこと。
その結果、全員から慕われている大隊長も中隊長も、団員自身の手によって捕縛される形となった。確かに「捕らえろ」とまでは書かれてないが、その書き付けを見せられ、《《連れて行け》》と言われてしまえば「抗命罪」での捕縛と受け止めるのは当然だった。
近衛騎士団において「父のように慕う大隊長よりも、王個人からの書き付けが優先された」というのは、皮肉なことに大隊長の忠誠心が団員の一人に至るまで徹底された結果なのだ。
だが、それを王に説明して、今さら何になろうかとリンデロンは言葉が出せない。
しかも、今回の「ゲールの出した命令を拒否したこと」は明らかに正しいのだ。
王太子にすらなってない王子が、お飾りの団長となって「現実の混乱を無視した命令」をしてきたら、それを拒否するのは騎士団を預かる人間の王に対する義務だ。
それこそが王への忠誠なのだから。
「お飾り」のはずの王族は《《命令を出すはずがない》》というのが大前提の組織なのだが、悪いことに「理屈上、司令官は絶対的な命令権を持つ」というのも、一面の真実なのだ。
そこに、過ちがあったのだろう。
「王の書いた文章は、使い方次第でいかようにも使われます」
そんなことは幼少期からの帝王教育で「うっかり文章を出すな」「好悪の感情を周囲に悟られぬようにせよ」という基本中の基本として躾けられているはずだ。
しかし「我が子」相手となると、こういうミスをしてしまう。
リンデロンは『ショウ君が救ってくれたあの時と、何も変わらぬではないか』と愕然とせざるを得ない。
優しい王にとって「抗命罪」が意味する、忠臣達の絶望など気付かなかったのであろう。
王はアグリッパが死んだことに後悔している。自分が殺したようなモノだと自責の念に追われているのだろう。
それは事実。
しかし、絶対的な忠誠心を持った団員が、涙を呑んで大隊長達を捕縛した辛さにまで頭がいかない。
団員の辛さを考える前に、息子の主張を容れてしまったのだ。
ここでため息をつけるほど、リンデロンは冷たくないつもりだ。しかし心の中が既に絶対零度の領域だけに、それは伝わってしまう。
ゆえに王は次第にオロオロとしていったのである。
「せめて、せめて、家族には罪人としてではなく、戦死扱いにしてやれないものか?」
それはリンデロンへの質問と言うよりも、実際には、つぶやきに近いものであっただろう。
リンデロンは、何を今さらと思いつつも「戦死? 牢の中で死んだのは明白。ここで糊塗すれば、今度は王の命令が疑われますぞ」とボソリと返す。
「では、どうすれば良いのだ」
「まずは、ゲール様に近衛騎士団長を降りていただきましょう」
「それは、やむを得んな」
「次に、陛下からのお悔やみの言葉を遺族に」
「あい、わかった。ほかにはあるか?」
「あといくつか、ですが。とりあえず、急ぎ亡骸を遺族の元に返させましょう。できれば、そこに陛下のお言葉をお付けください」
「そうだな」
肩を落とす国王。
基本的に良い人なのだ。
国王でさえなければ、と心の奥で思うことを禁じようとしたリンデロンであった。
ただ「この国は、どこへ行ってしまうのか」と言う憂いだけは止めどなく溢れてきたのである。
・・・・・・・・・・・
土煙を上げて走る騎馬の一団に気付いたのは、ショウが先だった。
あれほどの土埃が立てば、わかりやすいのだ。
「アインスさん! それにノインさんも!」
ガーネット家騎士団の中でも最も古株と幹部では最も若手……といってもノインさんは30になったばかりだけど……が一群の騎士団と共にやってきたんだ。
50人はいそうだ。
ちょうど、シンから向かってくる街道沿いだった。
「どうしたんですか?」
「久し振りだ。挨拶は後。一緒についてこい」
本当に挨拶が省略されてしまった。慌ててアインスさんについて行くが、こちらは領都・シンの方向ではないことに気付く。
そこにノインが声をかけてきた。
「四頭は無理だったが、エディンバラは連れてきたぞ」
「わっ! ありがとうございます。大変でしたね」
他人の馬を連れてくるのは綱をつけて「引き馬」にせざるを得ないので面倒なのだ。
あれ? 綱が付いてない。
ノインさんは、苦笑いしている。
「誰を迎えに行くのか知っているらしくてな。途中で綱も外したが嬉しそうに付いてきたぞ。そして、ついさっき走り出したんで追いかけてきたら、会えたんだ」
「あ、そうなんですか」
なんて賢い。
「マンチェスター、ちょっと代わるよ」
一声掛けて、併走するエディンバラに飛び移る。
走りながらの替え馬。ガーネット騎士団と一週間も一緒にいれば、自然と覚えてしまう芸だ。いや、覚えないとマジでやってけないの。
他の人達も、次々と馬を変えている。あれ? あんな小さい人いたっけ…… あ!
片手を上げると、テヘッ、ペロをやってみせるボーイッシュな少女がいる。
アテナだ。話したいけど、状況把握が先だよ。
横に来たのはアインスさんだ。
「最初に三つ説明する」
「みっつ?」
「こいつらは、ただいまをもってガーネット騎士団から独立した。指揮官はショウ子爵であり、他の誰からの命令も一切受け入れない。一応、全員が参加希望者だから遠慮はするな。副長にはノインを推薦する」
「へ?」
そんな。まるで傭兵部隊じゃん。そんなのあり?
「次が、これだ」
大事そうに首にかけていた小さな袋を渡してきた。
中身を確かめる。
「これ! 紋章の指輪じゃないですか!」
「ガーネット家のものだ。自由に使えという伝言付きだ」
そんなばかな、という言葉しか出ないよ。
紋章の指輪というのは大貴族が、ごく希に使う「全面委任」の印なんだ。指輪に刻まれているのは印鑑と同じ。公爵家の名前で何でも買えるよ。
「念のために言っておくが、この印章を持っているのは、お館様を除けば…… ショウ、お前だけだ」
瞬間的に背中を冷たいモノが登ってきた。こんなものがホイッと渡されるってことは、それなりのことがあるはず。
「三つ目は?」
「ローディングというものが起きた。簡単に言うと、シードとかいう遺跡に信者が押し寄せてくる。その数は100万にもなるらしい。なんとかしろ、だとよ」
「なんとかしろ?」
「そう。なんとかしろだ」
言葉を切ったアインスさんが、オレと視線を合わせてくる。
「なんとかなるなら、お館様が命令に従うと仰せだ。ガーネット家の全てを使っていいから、何とかしろと…… いや、何とかしてくれ!」
アインスさんの顔が引き攣ってる。つまりは非常措置ってことか。
3秒考えてから、オレは「わかりました」と答えて、指輪をはめた。
少しだけホッとした。オレがやるべきは「なんとかすること」だ。「防げ」とは言われてないもんね!
「おい! マジでわかったのかよ! 百万だぞ、ひゃくまん!」
「相手が100万人だと、虐殺ってわけにもいきませんね。全部死体にしちゃうと6万トンもあって、手に負えなくなるし」
数十トンの鯨の死体が浮かんでるだけでも、大ごとなんだもん。6万トンだと、ちょっとした怪獣の死体処理になっちゃうよね。
「あれ? 何か?」
アインスさんが「虐殺って、おまえ、そ、それ…… ま、そ、そうなんだが、よ」と目が点になってる。
「なるべく穏便にいきましょう。手段を選ばなければ、こういう手だってあるんですよ」
最初に考えたのは、野外演習で使った手。焦土戦術になるけど、国境線から徹底的に水に塩をぶち込んでいけば、ってのも考えたんだ。だけど、命に関われば、どんな水だって飲むからね。川があるので、けっこう厳しい。
次に浮かんだのは。その川を利用する手。
川の上流をせき止めて、先頭集団が渡ってる時にざーっと堰を切って、一気に流す。まあ「水洗」? なんてネタを考えちゃったりしたんだよ。ただ、百万人を「流す」のも難しいし、なまじ生きたまま流すと「ばらけさせちゃう」形になって後が面倒かなって思ったんだ。
アインスさんを安心させるために「こんな手もありますから」的な感じで、考えたことを喋ったら「えげつねぇ」と口をあんぐり。
いや、だからやりませんてばw
「とにかく、ヤル・ヤラないはともかく、いろいろな手があるんで。……あ、ちょっと待ってください。今、向かっているのは?」
「ナゴだ。西部山岳地帯の間の街だ」
「あぁ、なるほど。そちらを回ってシードに。えっと、停止です、停止。ノインさん、全軍停止をお願いします」
「全軍、停止!」
命じてから「いつまで?」と聞いてきたので「とりあえず状況を知りたいです。地図を見ながら聞きますので、30分」と答える。
「馬に水を。半時間だ。三組が交代で周辺警護。かかれ!」
やりたいことは、経験不足のオレが直接言わない方が良いんだ。ノインさんを通じて命令すれば、実務レベルで調整してくれるんだよね。これが「大卒少尉が指揮する時は、先任軍曹に任せる」ってやつだ。
ベトナム戦争で言われたヤツだよ。大学生が学歴を活かして士官教育を受けると下士官として着任することになる。そういう時、戦闘時の命令を先任軍曹に任せたヤツだけが生き残れるって言う経験則。
戦場では知識だけでは生き残れない。それはエルメス様にさんざん実感させられたよw
エディンバラから降りると、すかさずアテナが引き取ってくれる。世話もしてくれるつもりなんだろう。
サンクス。それにしても、なぜアテナまで来たのかは謎。
でも、確かめるのは後だ。
「アインスさんは、この後エルメス様のところに戻るのですよね?」
「そうだが…… 君は、この隊を受け取ることに、迷いはないのか?」
訝しそうな目で見ている。
「迷いなんて全くないですよ! 拒否したいです! それも全力で」
「拒否? しかし、完全に受け入れているように見えるが」
「どうせ拒否っても許してもらえないのは目に見えてますからねぇ」
オレが微苦笑を浮かべると、アインスさんは、初めて爆笑した。
「なるほど。確かに、許してもらえんな」
「それに」
「それに?」
「エルメス様は、これが必要だと思っているからだと思います。ここは戦場ですから、優れた武人のカンを信じるのが一番正解に近いはずなので」
「凄まじいな」
顔が引き攣ってる。あれ? ノインさんまで。
せっかく、武人のカンを、とか良いことを言って笑顔を浮かべてみたんだけど、なんか二人とも引いてる件w
「ともかく、アインスさんも知恵を貸してください。それとローディングがわかる人は?」
「それは、オレがちゃんと聞いてきている」
「さすがアインスさん。じゃ、とっとと状況を把握して、組み立てちゃいましょうね!」
とにかく、状況がわからない。最悪、あと2週間で国境付近に到着してしまうと言うんだけど……
「きっとエルメス様も、現在地の把握を焦っていらっしゃるのだと思いますけど、グラから、国境までは直線でも300キロあります。人が増えれば増えるほど、移動速度は遅くなりますし、間には山も、それに川も。となると、おそらく1ヶ月では無理だと思います」
江戸時代の「お伊勢参り」は有名だけど、あれは400キロ弱を最短でも40日ちょっと。平均で2ヶ月掛けてる。ちょっと寄り道をする人だと5ヶ月なんて例もあるくらいだ。
少人数で、あっちこちに宿があった状態で、それだけだ。話に聞く形態だとしたら何の準備もなかったわけで、どう考えても2ヶ月じゃ届かないはずだ。
だから、時間はまだある。
ノンビリはできないけど、焦る必要は無いってこと。
ローディングについて知りたいことを聞き出した後、ノーマン様へ、大至急でお手紙を届けてもらえるようにお願いしておいた。それにリンデロン様の知識も必要だよ。
あれやこれやを聞きだして、ようやく最後の最後で疑問に触れてみた。
「それで、アテナがなぜここに? いくら武術に優れていても、戦場に来るのはちょっと違いますよね」
「ようやく、聞いてくれたな」
「え?」
「最初に聞くかと思ったが。ちっ、賭けに負けちまった」
心底悔しそうなアインスさん。どうやら、オレが真っ先に聞くか、みたいな賭けをしていたんだろう。
「エルメス様は、アテーナイエー様を君の護衛にしろとおおせだ。片時も離すな、だそうだよ。ベッドも含めてだ」
一瞬、それはオヤジジョークみたいなモノかと思ったんだけど、アインスさんの目はマジ。
「オレもお館様に全面的に賛成だ。もちろん、この隊のヤツらは信用できるし、君を守ろうとするだろう。だが、身辺警護の意味は、君自身がエルメス様に忠告したんだよな?」
ゴクリ
「隊の連中もわかってる。何も遠慮はしなくて良い。片時も離すな。お館様の判断はサスティナブル王国の公爵としてのものだからな。アテーナイエー様よりも、君の安全が優先されると思っている。絶対に、それを間違うなよ」
「わかりました」
実際に、危なくなって、アテナを置いて逃げるとかは絶対に考えられないけど、でも「そう思われている」ってことだけは、覚えておかないとだよね。
そして、必要なお願いと疑問を、全部片付けてから、ふっと思い出した。
「あの、この隊に名前って付いてます?」
「いや? ショウの隊で良いんじゃ? う~ん、何かゴロが悪いか? 小隊よりは多いしな」
とニヤリ。
「人数も、中隊ってほどじゃないし。それに『隊』って感じじゃないですもんね」
「まあ、名乗り出た連中を連れてきただけだからな」
オレはちょっと考えてから言ったんだ。
「ノインさn…… ノイン。我々は、以後、様々な目的を達成するためのメンバーとなるわけなので」
「様々な目的?」
「連中のローディングとか言うのを何とかするため、いろんな目的を果たさなきゃいけないメンバーってこと。だから、我々は『独立部隊、ゴールズ』と名乗ることにする」
「ゴールズ隊?」
「いや、ゴール・ズだ」
「ゴールズですか」
ふむふむと、感心したようなしてないような……
いーんだよ。お貴族様の趣味だかんね、と開き直るオレ。
「じゃあ、出発するぞ。アテナ」
「はい」
「オレの横にいてくれ」
「もちろん、いつだって!」
「ノイン、出発するぞ」
その時だけは、ノインが騎士団員に戻った。
胸を張っての見事な敬礼をしながら復唱する。
「ゴールズ、出動します!」
キリリとした顔は、まさに騎士団のエリートの顔だ。
「行くぞ、号令を」
「はい。 ……野郎ども! オレ達ゃあ、今日からゴールズだ! ゴールズ、しゅぱーつ!」
「「「「「「おう」」」」」」
騎士団じゃなくて、やっぱり山賊よりな件w
ショウ君の持った初めての実戦部隊。ホントは「ショウと愉快な仲間たち」にしようかと、血迷いかけた作者ですが、この部隊が、この後大陸を駆け回ることになるわけで、やっぱり「愉快」じゃないことも降りかかってくるのかなぁと。
週末から「動乱編」に突入します。
イチャラブってわけにはいきませんでしたけど、アテナちゃんがそばに来たので許して……
いつものように「対比」的な新川展開です。サスティナブル国王が息子に対する時の態度と、エルメスの娘に対する態度を対比させられるようにしました。国のためなら最重要と感じる人物の護衛を娘にさせるという苦渋の選択。ここにきてアテナが「妻」ではないことが逆に生きてくるわけですが(妻に身辺警護をさせると名誉的な問題があるので)、さすがに、この事態はエルメスも予定してなかったと思います。……ただ、第1章でチラッと出てきたのですけど、アテナを婚約者にしないことにけっこうこだわっているんですよね。