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モノクロンリー  作者: 寺島司
3/6

病院で見た良心

(ん? ここはどこだ前が見えない。)


目の前には暗闇が広がっていた


(あ、そっか俺は死んだのか。長い長い退屈な人生だった。別にやり残した事なんてない、死ぬのは怖くない、むしろ死後があるかが少し気になるくらいだ。身をもって実証できない事象は俺にだって分からない、っていつになったら意識が無くなるんだ?)


「翼!翼!起きてよ翼!」


「お兄!何で起きないのバカっ!」


聴覚が徐々に戻ってきた僕は家族の声を聞き目が覚めた


「ん…」


「お兄ぃっ!!!!」


涙を流しながら妹が抱きついてきた


「あ、あぁ美桜どうしたんだ?」


「どうしたじゃないでしょ!お兄!

私がどれくらい心配してたかわかる?」


「いや、分からないが…」


「最低!ホントバカ兄貴なんだから!」


「えぇっ、理屈が通らないぞ美桜」


「こういうのは理屈じゃないの!ほんと馬鹿…」


「そうよ、私達は本当に心配したんだから。でも本当に助かってよかった、お医者さんが言っていた助けてくれた子に心から感謝しないとね」


そう母が言うのを聞いて素朴な疑問を感じた


「母さん、僕を助けてくれたってどういうことだい?」


「あら、そうよね今まで寝てたものだからきいてないわよね。お医者さんの話によると、真正面から引かれそうになったあなたを全力で助けてくれたらしいわ。その子がいなかったら今頃どうなってたものか… でも、その子救急車が来た時に去っていったらしいの、あなたを助けるためにその子自身も怪我を負ったっていうのに。」


その言葉を聞いた瞬間ふと思った


(なぜ僕を助けたんだ?理屈が通らない、名も知らない通りすがりの男を命を張ってまで助ける理由は?そして名も言わずに去る意味もわからない、たまにいるらしい「ありがとう」と言われたいがためにひたすらに奉仕活動をする人が、そいつも大概だがその域じゃない。)


そして妹が口にした言葉が脳裏に過った


【⠀こういうのは理屈じゃないの! ほんと馬鹿 】


理屈ではない、こうした自分では分からない事象に翼は興味を持った


「母さん、僕その子を探してお礼を言いたいから

その子を見かけたお医者さんを教えてくれないか?」


「そうね、私も一言お礼を言いたいわ。

お医者さんは確か佐藤さんだった気がするわ。」


「ありがとう母さん、今から行ってくるよ。」


「待ちなさい! 傷口が開くといけないでしょ。

私が呼んでくるから待ってなさい。」


「分かったよ、母さん」


少し待つと医者の佐藤さんがこちらへ来てくれた


「すまない、待たせたね翼くん。」


予想よりも歳を重ねた見た目にしっかり記憶しているのか不安になった


「いえいえ、とんでもない。わざわざこちらへ来て下さり ありがとうございます。佐藤先生」


「とても礼儀の正しい子だね、それで何か話があるかな?」


「はい、僕はある人に命を助けてもらったと聞きましたがその子の名前、見た目、その他諸々知っている情報を僕に教えてくださいませんか?」


「そうだね、名前は言わずにどっか行っちゃったから分からないが、制服を着た可愛らしい女の子だったね。」


女の子 と聞きもっと理解が追いつかなくなった


「女の子… ですか、制服や見た目でもう少し覚えていることはありませんか?」


「んー、ごめんねここら辺は記憶が曖昧なんだけど制服の色は黒っぽいような、白もあったようなー 見た目に関しては身長は小さくはなかったような気もするんだけどね、髪は黒髪長髪で横顔は可愛らしい顔をしていたような気がするけど、なんせ直ぐに行っちゃったもんだからねーごめんねー。」


「いえいえ、貴重な情報ありがとうございます。」


(この辺で黒と白が入っている制服を来ている学校か…

黒っぽいなら紺色の可能性も充分高いな、この時期ならまだ寒い、長袖と考えるとブレザー、カーディガン、白シャツとベストの組み合わせも考えられるか。選択肢が多い、この辺の中学は全部入るな、高校ならある程度絞れそうだ、白が見えたことを考えるとカーディガンの選択肢は消していいな、それなら選択肢は二つ僕が通う

白兎か姉妹校の黒檜の二つだ。これでも選択肢が多い。

時間はかかるが大したことはない、順に探していくか。)


「それでは自分はその方を探しに行きますので失礼します。」


ベッドから立ち上がろうとした瞬間激痛が走った


「痛っ!」


久しぶりに興味を引かれる事象に出会い少し興奮気味だった翼はその瞬間に自分の怪我の大きさに気づいた


「翼くん、危ないよ。君はまだ安静にしなさい」


「わかりました、しかし先生どのくらいで退院出来ますか?」


「そうだね、翼君は脚や手とかの骨折は奇跡的に無いんだけど少し首を打ったこともあって余裕を持って1週間は入院だね。」


「そうですか、わかりました。」


そして翼は気づいた、1週間後は高校生活最初の行事

2泊3日のオリエーテーション合宿であることを



見てくださりありがとうございます。寺島司です。

初めの執筆活動で文が覚束無いとこだらけですが楽しく見てくださると嬉しいかぎりです。ここではキャラの紹介をしておこうと思います。一話の方もは編集しておきますのでそちらもご確認ください。


白井 美桜 (しらい みおう)


性格

いつも明るく元気な性格

お兄ちゃんにはツンデレを発揮するが中学では2年生ながらに生徒会長を務めるほど優秀なお兄ちゃん似の天才


誕生日 7月4日 年齢13歳

身長 158cm 体重 39kg W59 B77 H79

髪型 ショート(現在) 趣味 バスケ、お兄と遊ぶこと


白井 真菜 (しらい まな)


性格

温厚で優しい性格

優秀過ぎる翼を嫌って家出をした夫に代わり女手ひとつで翼、美桜を育てている母親 実はかなりドジ


誕生日 12月8日 年齢 39歳

身長 164cm 体重 55kg W64 B86 H89

髪型 ロング(現在) 趣味 料理 育児 ラジオ体操


佐藤 和 (さとう かず)先生 (68歳)

国立青城病院の先生、数多くの免許を持っているエリート


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