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プロローグ

はじめまして!拙作に興味を持っていただきありがとうございます!思いつきで書き始めましたが、完結出来るよう投稿頑張りますのでお付き合い頂けると幸いです。それではお楽しみくださいませ!

 暗い、昏い水底を漂っているような不思議な感覚。

 何故こんなにも意識がはっきりとしないのか。

 その理由を探ろうと目を開けてみれば、仰向けで寝ているのか夜空が見えた。

 空を彩るイルミネーションが如く輝く星々の中でも一際目を引くのは満月であった。

 今までそれほど興味があった訳ではないが、何故か強烈に引き付けられるものがある。


(ああ、なんて綺麗なんだ…)


このままずっと見ていたいと思っていたが、救急車のサイレンが聞こえて来た瞬間、今まで鈍っていた五感が戻り周りのザワザワとした声が混ざり合った雑音、鉄臭い独特な臭い、体中から送られてくる痛み、その全てが急に押し寄せて来た。

そして思い出すのは、残業で遅くなった仕事帰りの途中。信号待ちをしていた時に、前からものすごい勢いで突っ込んでくる車が見えたと思った時にはすでに遅かった。

凄まじい衝撃の後、数秒間の対空を経て地面と再会してからの今のこの状況だ。


(やばい…寒くなってきた…もうだめかも…)


身体から熱が失われていくのを感じる。

命が失われる感覚がこんなにも恐ろしいとは思わなかった。

自分が消えてしまうことが怖くて、今まで一度足りとも信じたことのない神様にひたすら祈った。


(死にたくない…助けて…)


そんな願いも虚しく彼の意識はどんどん失われていく。

そして生命が尽きようとする直前、


ーーかわいそうに。人間ってホントに儚い生き物だね。偶然僕の目に止まった君には特別にもう一度だけ人生をプレゼントしよう。そうだね、最後に君が夢中になってた月のような人にしてあげる。


そんな言葉が聞こえたのを最後に彼は二十歳という若さで息を引き取った。

お読み下さりありがとうございます!これからも投稿していく予定なので、応援よろしくお願いします!

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