ごんぎつね
蛇太郎は今、食堂車両にいた。
目の前には紅茶が置かれているが、彼はそれに手を付けていない。
元々あまり好きではなく、飲めないほどではないが、飲むのに時間を要する。
つまり彼は、時間を無駄にするためにここにいるのだ。
(仲間に何を言ったのかが大事、か……)
忘れたくても忘れられない、という言葉がある。
これはおかしなことだ、忘れたいこととは、それこそ何度も脳に描くものだ。
思い出す度に辛くなるからこそ、何度も何度も心に焼き付くのだ。
『ご主人様~~やっと四終を倒せたね! いや~~……すごい面倒だったね。もう二度と戦いたくないよ、あんなのと! でも……楽しかったよ。一緒に旅をするのが、楽しかった。うん、いろんな世界に行って、楽しかったよ。ご主人様も、そう思うでしょ?』
『ううう……ご、ご主人様ぁああ……悲しいですぅ……もうお別れなんて……耐えられません……!』
『また会えるわよね? いつか必ず、私に会いに来てくれるわよね? そうでなかったら……私が会いに行くわ』
『ご主人様! 大変お疲れさまでした! 貴方ととも戦えたことは、私の誇りです! 本当に……誇りに思います!』
リーム、ラージュ、ポップ、ヤドゥ。
(わかっている……わかっているんだ)
今も、ふとした時に反響する。
そしてそのたびに、かきむしりたくなる。
「わかっていても……辛いんだ」
あの冒険が、忘れられない。
涙は流れない、血も流れない、汗も流れない。
心が、痛みを思い出す。
苦しみに悶える彼だが、過去を変えることはできない。
既に起きたことを、消すことはできない。
彼自身が変われば、過去の行状への受け止め方は変わるかもしれない。
だがそれは、果たして救いなのか。
子供が大人になるのは、幸せなのか。
「……ん?」
その彼の悶えに対する『薬』が届いた。
今も紅茶を前にしている彼の目の前に、二人の男女が現れる。
どちらも蛇太郎より背の高い、この世界の住人である。
「ゴー・ホースさん、ホウシュンさん……」
「蛇太郎さん……今回も大いに武勲を上げたと聞いております。私からも、感謝の言葉を……」
「ええ、二人でお礼に上がりました」
蛇太郎が出会った、初めての異世界の住人。
そして、蛇太郎にとって、特別な意味がある二人。
「感謝……それは牛太郎にしてあげてください。彼らがいなければ……あの五人が最後まで頑張ったから、人を救えたんです」
「それでも貴方が、プルートを倒した武勲は消えません。実際に戦ったならわかるでしょうが……プルートは本当に厄介ですから」
昆虫の最強種、支配者。
自らさえ捨てる、心無き怪物。
それの厄介さは、倒す羽目になる『この世界の英雄たち』こそが知っている。
その手間を請け負ってくれた蛇太郎に、三人しかいない南万の英雄たちは感謝しているのだ。
「いえ……俺はただ、インチキをしただけです。このEOSが無ければ、俺は……」
「私も一度、その発動を見ました。あれほどの力を発揮するには、それこそ……膨大な対価が必要だったのでしょう」
「……!」
ゴーの言葉が、蛇太郎の胸に刺さる。
「それほどの力を、私たちの為に使ってくださる……感謝しかありません」
「……俺は、何も支払ってなどいません」
「その顔を見れば、貴方がどれだけ苦しいのかわかります」
「それでも……俺は、貴方たちに感謝されるようなことはしていない!」
蛇太郎は、感謝を吞み込めない。
だからこそ、感謝を拒絶する。
「……そんなことはありません」
ホウシュンが、心から感謝しているという顔で、蛇太郎を見つめる。
「卑しいと思われるかもしれませんが、あえて、申し上げます。周囲からすれば貴方がたは私の味方であり後ろ盾。その貴方たちが戦ってくださることで、私たちの立場がよくなりつつあるのです。いえ……悪化が防がれているというべきなのかもしれません」
ホウシュンの顔に、蛇太郎は共感を見出した。
今が幸せで、だからこそ罪の意識に苛まれている顔だった。
「……ストーンバルーンに流されたとはいえ、戦争中の敵国の軍人と子を成した私です。しかも、その子供が王位を継ぐ可能性もある。……非常に、濃い可能性です。周囲から反感を買うのは当然……」
その次の言葉が、蛇太郎に刺さった。
「刺されても……子ごと殺されても、文句が言える立場ではない」
「……!」
その刃は蛇太郎にとって、薬の刃であった。
「ホウシュンさんは……ゴーさんを愛していて、子を愛していて、その上でそうおっしゃるのか」
「もちろんです。あの戦争で家族を失った人からすれば、親子がそろっていることさえ許しがたい。ましてや戦争の一因になった私が……幸せであることは腹立たしいでしょう」
罪の意識を感じ、それに殉ずる覚悟。
茨の道を進む、気高い魂。
「蛇太郎殿。貴方たちは私たちを南万に送るとき、謀殺以外なら差し出すとおっしゃった。それは私たちも同じこと……今も、同じことです」
ゴー・ホースは、傍らの妻の腰に手を回した。
それは彼女を守るという意思表示ではない、一緒に死ぬという意思表示だった。
「私は彼女を送り届けられなかった、彼女は私を受け入れた。それは罪であり……罰があってしかるべきでしょう」
憎まれると知って帰ってきた者たち。
それは決して褒められることではないが、蛇太郎の心に染み入るものがあった。
「その私たちの立場を、貴方たちは良くしてくださっている。己の卑しさが嫌になりますが、それを黙って享受することこそ真の卑しさ。ゆえに……お礼を」
お礼を言いたいのは、蛇太郎だった。
こみ上げてくる感情が、のどにつっかえて吐き出せない。
(阿部さん……相田さん……! やはり貴方たちは……! 間違えていたんだ……!)
※
名もなき、七人目の英雄。
モンスターたちは彼を、冥王と呼ぶ。
もっとも謎の多い英雄とされ、何を成したのか知る者は少ない。
だがしかし、その行動の結果については誰もが知っている。
八人目の英雄たちにとって、百年前に起きたこと。
ただの情報でしかなかったそれは、『本人』を前にすると鮮烈さを得てしまった。
『蛇太郎は何をしたのか』
キクフたちに聞かれて、しかし牛太郎たちは何も言えなかった。
なんだかわからないけど、で言っていいことではなかった。
しかしながら、抱え続けることは難しかった。
だからといって、うかつに切り込むこともはばかられた。
よって、もう一人の当事者へ話をすることにしたのである。
牛太郎、四々、鳩、蓮華、猫目の五人は、狼太郎の私室に訪れていた。
部屋の中には多くの写真が所せましと飾られており、さらに多くのアルバムも本棚にしまわれている。
長く生きる彼女にとっては、数年や数十年で劣化しかねない電子情報よりも、アナログの方が信頼できるのだろう。
そんな、ある意味では年齢相応の部屋に入った五人。彼ら彼女らは、魔王軍四天王である狼太郎へ話があったのだ。
「狼太郎さん……いえ、太古の神、魔王の娘、プリンセス。貴方に伺いたいことがあります」
真剣な面持ちで、牛太郎は狼太郎に問う。
少女の姿をしている彼女へ、がっしりとした体形の男が話しかけるのは威圧感を伴う。
しかしながら、実際の実力差は狼太郎の方がずっと上なのだ。
それを承知で、この五人はここに来ている。
「蛇太郎さんは、その……いつも、辛そうです」
牛太郎の口から出た言葉は、彼らにとって一番大事なことだった。
いつも辛そう、それはとても悲しいことである。
何とかしてあげたいと、強く思うには十分だ。
「なんとかしてあげたいんですが……何をすればいいのかわかりません」
「……じゃあ、何もしないってのも選択だぜ」
「見ていられません!」
本当に、子供向けアニメのヒーローのような、実直で単純で、ベタで。
それでも、だからこそ輝く、照れのない光があった。
「俺たちは、あの人に助けてもらったんです! あの人がプルートを倒してくれなかったら、俺たちは……誰も助けられませんでした!」
「……」
「あの人は俺たちの救助信号を聞いてくれた、それなのに俺たちがあの人のことを見ぬふりなんてできない!」
「……そうか」
少年だった。
牛太郎の言葉は、まさに少年だった。
その彼に対して、狼太郎は老いた言葉を発する。
「それを、あいつには言わないでやれ。あいつは最初、お前たちの助けを求める声を疑っていた。もちろん最後には現場へ行ったし、お前たちを助けたが……あいつは、それを気にしているだろう」
「それは……」
「アイツはな、優しい奴であるが、臆病だし、自分の行動を忘れる奴でもないんだ。だから……お前たちから裏表なく感謝を伝えられると……耐えられない」
その少年さに、蛇太郎は耐えられないだろう。
狼太郎は、禁句であると忠告した。
「……なんでですか? なんであの人は、そんなふうになっちゃったんですか?」
英雄は皆が光の中にいる。
そう信じて疑わない四々は、妖精らしい過剰な感情表現で目を潤ませていた。
「そりゃあ、疑う気持ちはわかるし、私たちから感謝されて気まずくなる気持ちもわかるけど……そこまで気にするの? おかしいでしょ」
蓮華も疑問を呈する。
確かに自分だったら疑ってしまうし、疑っていることを隠したまま接したら気まずく思うだろう。
だとしても、本気で気に病む程ではないはずだ。
「あんたたちは、そんな奴をそのまんまにしてるのかよ! 仲間なら、まずあいつを助けてやれよ!」
猫目はもはや、怒りさえ表現した。
そばにいる気の毒な人へ、手を差し伸べずして何が英雄か。
「……蓮華のいう通りです。なぜあなたたちは、彼をそのままにしていたのですか」
鳩がまっすぐに、理由を問う。
蛇太郎が放置されていた理由があるはずだと、もしもないのなら許せないと。
そんな顔をしていた。
「……理由はいろいろある」
狼太郎は、その体を大きくした。
それは少年のような姿から、女性への成長だった。
物憂げな表情が、過剰ではなく、しかし丁寧に伝わってくる。
「人にはいろいろな種類がいる。『頑張れ』を欲しがる奴もいれば、『頑張れ』って言ってほしくない奴もいる。俺たちが会ったときには、あいつはもう……自分への言葉に耐えられない奴になっていた」
彼女の言葉を聞いて、牛太郎たちは浅慮を悔いていた。
蛇太郎と狼太郎が出会ったとき、既に手遅れだったのだと。
「とはいえ……ある程度は俺が知っている事情を教えてもいいだろう。『EOSの完成』について知っているお前たちには、隠す意味も薄いしな」
軽く、薄く笑う狼太郎。
彼女がこれから語ることは、魔王軍の昔話である。
「宇宙最強の力、EOS。万物の霊長たる人間の魂から、最強の感情を抜き出して力に変える対甲種、対英雄、対宇宙の兵器……」
そして……最も有名な四天王に関わる物語。
「魔王軍四天王、アヴェンジャーに預けられ、そのまま散逸した代物だ」
※
さて、東威である。
この世界で最も栄えている、水の都ベネ。
その内部、中枢。女王たるヒミコの屋敷内部にて……。
浴衣を着ている一人の若い警察官が、気まずそうな顔で椅子に座っていた。
「あ、あの……女王陛下」
「そんな恐縮しなくていいのよ、どうせもう私も引退だから」
「皆さんは、引き留めているみたいですが……」
「いいのよ、もう数千年ぐらい頑張ったから」
その正面にいるのは、女王ヒミコである。
いや、魔王軍四天王、エンシェントウンディーネ、人殺雫ローレライというべきか。
「もう辞めていいでしょ」
「……そうですね」
歴史の教科書に書かれている『敵』が、目の前にいる。
その事実に、武勇猛巡査部長(二階級特進のため)は緊張を隠せない。
むしろ戸惑い、と言っていいのかもしれない。
彼女は一都市の支配者であり、同時に東威なる国の有力者でもある。
そんな偉い人と話をするなど、彼の人生では存在しないことだった。
(いや、本官がそんなことを言っていいのだろうか……)
彼は若いが、社会人である。
それも一応は公務員であり、だからこそ分というものを知っている。
だからこそ、その分というものを測りかねていた。
自分の発言に『責任』というものは一切ないし、そもそもここは非公式の場であるし、彼女の決めたことに首を突っ込む資格はない。
つきつめれば、ちょろっと話し相手をしているだけだ。相手も具体的な提案を求めているわけではあるまいし、仮に具体的な提案をしても却下されるだろう。
とはいえ、相手の地位を思うと、社会人は萎縮せざるを得ない。
「あの」
「なによ」
「私は既に、『楽園』で何が起きたのかはお話ししました」
「ええ、ありがとうね」
武勇が楽園……つまり自分と同郷であることがわかってから、彼女は魔王が封印されて以降の世界の流れを大まかに聞いた。
歴史家でも歴史オタクでもない武勇が話せたのは、ある種一般常識程度のことである。
日本人が豊臣秀吉と織田信長と徳川家康の話をちょろっと知っている……程度のことである。
はっきりいって、細かいことなど全くわからないし知らなかった。
そしてもっと言えば、ローレライは大昔も大昔の人物である。
日本で言うと古事記に出てくるタケミナカタの部下ぐらいの存在だった。
史実であると認識されていても、古すぎて神話の住人である。
古事記の登場人物に戦国時代やら近代の世界大戦やらを伝えるのは、それこそ難事を極めていた。
話しているほうもちゃんと理解していないのだから、聞いている方も雰囲気でしか理解していない。
実際彼女も、歴史に興味津々……というわけでもなかった。
「まだ何かお聞きしたいことがあるのですか?」
「どっちかと言えば、私が聞きたいわね」
じろりと、水の怪物がただの先祖返りを見る。
「聞いていると思うけど……先日大きな戦争が起きて、たくさん人が死んだわ」
「……聞いております」
普通に考えれば、そんな大したことではない。
楽園の住人であり先祖返り、かつ宇宙戦争の経験者である武勇巡査部長からすれば、この世界の文明レベルから戦争を想像して……せいぜいギリギリ火縄銃だろうなあ……と思いを馳せる程度だ。
だがそれも、アテルイを見なければ、の話である。
甲種がひしめくこの世界で、なおも最強を誇る人類の最終兵器。
カセイ兵器もエイセイ兵器も、まとめて叩き潰す真の怪物。
鍛えに鍛えただけの、一時代に二十人ぐらいいる、普通の人間から生まれる人間の極み。
そんな英雄たちが、複数で、二陣営に分かれて、戦争をしたのだ。
想像するだに……否、想像もできない。
「で、それに一人目の英雄や究極のモンスター……新人類の三人が参加したらしいわ。その点について、どう思っているの?」
「……」
比較的、真面目な話題だった。真面目人間な武勇にとって、むしろありがたいことである。
これが『今晩いい子を紹介してあげる』とかだったら、凄い困ったに違いない。
「本官は、警察官であります!」
「ほうほう」
「その枠を超えたことに、口を出す気はありません!」
逃げにも聞こえることだが、逃げでいいのだと彼は知っている。
なぜなら彼の意見は、警察の代表ととられかねない。警察の代表でも何でもないのだから、そんな誤解を与えることは避けなければならない。
「じゃあ私人としては?」
「同じです! 軍人として正式に参加したのなら、私がとやかく思うことはありません」
「なんでよ」
「ここが楽園でないにせよ、私の規範は楽園の法秩序にあります。ですがそれを、この世界のかたに押し付ける気はありません。それぞれの国に自治権があり、楽園の法は及ばないのですから!」
武勇巡査部長は、正式な警察官である。
だからこそ順法精神は強く、順法の何たるかも知っている。
楽園で生まれた者であっても、央土なる国の正式なる軍人として戦争に参加したならば、それは合法に違いない。
どんな悪事や武勲を重ねても、それを評価し断罪するのは央土の主権であろう。あるいは、戦争をした相手国ぐらいである。
他国の私人が首を突っ込んでいいことではない。
「あら、それじゃあ新人類の三人は?」
「思うところがないわけではありませんが、彼らが楽園と国交のない国で生活している以上、私が口を挟める領域でもありません」
竹を割ったような、模範解答である。
むしろ模範解答が存在する問題だからこそ、彼は迷いなく答えていた。
「ふふふ……」
そうして調子が出てきたところで、ヒミコは嬉しそうにしていた。
調子に乗らせることが目的だったので、彼女としては大成功である。
「そうやって模範的な人間であろうとする貴方なら、安心してこれからの旅に同行させられるわ。安心してちょうだい、貴方の規律に反することは要求しないから。貴方はあくまでも、原隊復帰のために尽力するだけよ。それこそ、無人島を脱出する程度の話だと思って」
「りょ、了解しました……!」
少し息を荒くしている武勇巡査部長。
その彼は、思わず熱くなったまま話を切り出してしまった。
「その……僭越ながら、お伺いしたいのですが」
「あら、なに?」
「貴方は四天王が集まる、と思っているのですね?」
「一種の勘よ。止まっていた運命が、動き出したと感じているだけ」
「……思うところはないのですか?」
亡国の、敗軍の将が集結する。
そこにはいろいろと、心理的な問題が生じそうである。
負けるということは、それなりの理由があるのだから。
「私が一番地味だった、というのがいやね。それぐらいかしら」
「うっ……すみません」
「いいのよ、私が一番人類史に影響を与えてないし」
後世において、魔王軍四天王のなかでは、ローレライが一番影が薄い。
当時を知る者たちからすれば『とんでもねえ、あいつが一番やべえんだ』と口をそろえるだろうが、そういうことになっている。
なぜかと言えば、後世から振り返ってみると、彼女の影響が少なかったからだ。
「それに私だって……アヴェンジャーが一番有名だろうなあ、とは思っていたのよ」
逆に言えば最も有名なアヴェンジャーは、人類の歴史に、楽園の歴史に大きな影響を与えたということである。
「その彼のことを、恨んではいないのですか?」
「……正直、それどころじゃないというか、アレは魔王様とムサシボウが悪い気がするのよね」
魔王軍四天王が一人、『不忠大逆』アヴェンジャー。
果たして彼の何が、後世に影響を与えたのか。
「は?」
「そりゃあまあ……私たち魔王軍からしても、人間軍からしても、何やってんだよって話よね。でも一貫性はあったわけじゃない?」
「……そうですか?」
「そうでしょう、一貫性しかないわ。アヴェンジャーの行動原理は、最初から一つしかなかった」
影響なんてものではない、彼がいなければ歴史がまるまる変わっていた可能性さえあるのだ。
魔王軍四天王、黒騎士『不忠大逆』アヴェンジャー。無損失の吸収効率と霊媒体質、それを併せ持つ二重の特異体質。
かつて人類最強の兵士と呼ばれていたが、まさにその行動原理によって魔王軍に寝返った者。
そして……さらにその魔王軍さえも裏切った男。
「アイーダ姫よ」
愛に生き、愛に死に、それ以外のすべてを裏切った男である。
次回より、ノンストップ。
モンスターパラダイス7~ハッピーエンドは終わらせない~
最終章 史実と真実
自分の運命に立ち向かえ。




