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君であるから。
目を閉じた。
歯を食いしばって、
こぶしをつくって、
ただじっと耐えた。
溢れ出るものが、こぼれないように。
それでもせり上がってくるもの。
それはたゆたう波のよりも、荒く。
どうやったって、おさえきれなかった。
こぼれる涙も、
叫びたい心も、
漏れそうになる声も、
ぐしゃぐしゃに化粧が乱れても。
全部が情けなくなって。
苦しくなって。
それでも君は立ちあがるんだね。
それでも君は頑張るんだね。
どうかそんな自分を認めてあげて。
なによりも僕は君が好きだよ。
どんな君でも、
君が君だから。