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シュガープロジェクト  作者: めんちさん
シュガープロジェクト1st
7/54

幻想と日常

 ショコラちゃんといい雰囲気になり俺は我慢できなくなり口付けをしょうとした瞬間。


  「 裏切者 」


 苺の声がすぐうしろから冷たく聞こえ、俺はその声の冷たさに怖ささえ感じ、身動きひとつ取れず額には緊張からか汗が滲んだ。


 動かない俺に対してずっと目を閉じていたショコラちゃんも目を開け固まる俺を見て心配そうに見つめ

「‥‥‥小太郎さん‥どうしたんですか?‥‥やっぱり‥‥私では‥ダメですか?‥」


 俯きながら切なそうに言った。


 ‥‥‥俺と向き合っているショコラちゃんには俺の真後ろにいる苺は見えない?それともいない‥のか‥?


 ならあの声は何処から‥?ショコラちゃんには聞こえていないのか?と俺は必死に混乱する頭で考え、

 俺は恐る恐るうショコラちゃんに聞いてみた。


「‥‥ショコラちゃん‥今‥声聞こえなかったか?‥苺の声‥」

 言うとショコラちゃんは首を傾げ横に振り「苺ちゃんの声‥‥聞こえなかったです‥」と言った。



 俺は意を決して後ろを振り向く。辺り見渡しても誰もいない‥‥。


 確かに聞こえた筈の声あの声は俺が今まで聞いたことがない程冷たく鋭い声だった。



 本当に‥俺の空耳‥なの‥か?


 ‥俺の心の奥の罪悪感が作り出した幻聴だったのかも知れない‥。


 そんな風に自分に言い聞かせそう思う事にした。



 そんな事があった後俺は何となく気まずい気持ちになりショコラちゃんと何もなく2日たった頃苺が帰って来た。




「ただいまですぅ〜〜〜〜!!!! 小太郎しゃん〜〜〜!!!」

 俺を見つけるなり苺は走って俺の所に飛んで来た。


 俺は支えきれずに後ろに倒れたが苺は気にせず俺の上に乗ったまま

「小太郎しゃん〜〜〜!!!!会いたかったですぅ〜〜〜!!!寂しかったですぅ〜〜!!苺はとっても頑張ったんですぅ〜〜〜!!!!見事、合格ですぅ〜〜!!なでなでしてくださいですぅ〜〜〜〜!!!!」と興奮した様に喋り続けていた。


 俺は苺の話を遮る様に

「わかった!!わかったから俺の上から退いてくれ!!」と言い俺の上から苺は急いで退いた。


 俺は立ち上がり大きく深呼吸し、一息入れ苺に

「苺!!!!!!おめでとう!!!一人でよく頑張ったな!!お前は良い子だな!!!!御褒美になでなでしてやる!! 」と言い苺の頭を撫でた。



 その様子を見ていたショコラちゃんは少し恥ずかしそうに上目遣いで俺を見て

「‥‥私も‥小太郎さんに‥なでなでして‥欲しいです‥」と小さい声で言った。


 それを聞いていた苺はほっぺたをぷくぅ〜と膨らましショコラちゃんに

「なでなでは苺が良い子にしてるから小太郎しゃんがしてくれるんですぅ〜!!!ショコラちゃんはダメですぅ〜〜〜〜!!!!!」と怒った。



 いつもは言い返さないショコラちゃんも今回は負けじと

「‥いつも‥苺ちゃんばっかり‥ずるい‥私もなでなでして‥欲しい‥!!」と言った。


 すると苺のほっぺは更にぷく〜と膨れて真っ赤になり、言い合いの喧嘩を始めたので俺は間に入り

「二人ともスト〜ッ〜プ!!!!!わかった!!平等に良い子にはなでなでするから喧嘩をしない!!喧嘩をする子は悪い子だからな!!二人とも仲良くな!!」となだめるとショコラちゃんは

「‥‥小太郎さん‥ごめんなさい‥」と言ったので俺はなでなでした。



 するとそれを見て苺はほっぺを膨らまし

「ショコラちゃんばかりずるいですぅ!!!!苺にもなでなでしてくださいですぅ〜〜!!! 」

 そう言って俺の腕を掴んで駄々をこねる。


「苺ももう喧嘩はしないか?‥喧嘩しないって言う子にはなでなでするんだけどな〜」


 そう言いながら苺を見ると苺は一瞬俯き不貞腐れながら「‥もう‥しないですぅ‥」と小声でボソッと言った。


「まさか苺は喧嘩する悪い子じゃないよな〜!」と言うと苺は大きな声で

「もう‥‥もう喧嘩しないですぅ〜〜!!!!!!」と言った。


「よし!!!良い子だ!!!」と言って苺の頭を撫でた。苺はニコニコ笑い満足そうだった。


 そんないつもと変わらない苺にふと ’‘あの時の声’‘ について聞いてみたが苺は知らないと首を横に振りキョトンとした様子だった。



 やはり‥俺の空耳か‥そんな事を考えているとまた上の方から声が聞こえた。


「これより第二乙女の第一次試験の準備を開始するぞぃ!! ! 課題は第一乙女の時同様「言語」じゃ‼︎ プレイヤーは此処に用意した器具を使い、己が創り出し乙女に現世で必要な「読み書き」を教えよじゃ‼︎‼︎ 期間は2週間!試験の不合格の場合は現世に戻る資格なし‼︎ 以上じゃ‼︎ 」と言って声の主は消え様だった。



 次はショコラちゃんの試験か‥‥‥。ショコラちゃんに勉強を教える事にした。


 苺の時とは違い「知恵の粉」の割合を増やしていたショコラちゃんの知能はレベルが高く、俺が教えるまでもなく自分で辞書を見出し、次々と言葉を覚えて言った。




 〜1時間後〜




 ショコラちゃんは1時間で辞典を全て記憶し、理解出来るまでになった。

「ショコラちゃん!すごいな〜!もうわかったのか!」とおれが感心しているとショコラちゃんはほっぺたを赤くし俺に辞書の中の一文を指差してきた。


挿絵(By みてみん)


 こい〔こひ〕【恋】

 意味 恋い焦がれる。好きと同語


 1 特定の異性に強くひかれること。また、切ないまでに深く思いを寄せること。恋愛。「恋に落ちる」「恋に破れる」


 2 土地・植物・季節などに思いを寄せること。


「私‥小太郎さんに‥こんな気持ちです‥」


 顔を赤くしはにかんだ笑顔でショコラちゃんはキラキラしていて綺麗だった。


 ショコラちゃんは繊細なのに時たま見せる大胆な表情に俺は翻弄され俺は何も言うことが出来ず、頷く事しかできなかった。


 苺の気持ちを無視したまま、俺はショコラちゃんに対して特別な気持ちを強くしていく。



 そんな複雑で曖昧、でも幸せな日常が続いていた。





 続く



挿絵(By みてみん)

この後のお菓子禁止令はショコラちゃんがチョコ不足で倒れて1日と持ちませんでした。


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