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Zodiac Sign - ゾディアックサイン-  作者: 真野亜駆
第一章 始まりのGemini
7/29

-再会ー

次の日、俺は普段と変わりなく学校に向かった。

教室に入ると、翔が教室の扉前で待ち構えていた。

「おい。恒平。昨日のLOIN」

「えっ?なんだっけ」

全く俺は覚えていない。

「お前、履歴見ていないのか?」

俺は、LOIN履歴をみる。

「まだ、うしろから、ひたひた何か来てるような気がする」

「家に着いたけど、何か視線を感じる」

「電話かかってきた。今、あなたの玄関の前にいるって」

「……まじか」

「怖かったんだからな。玄関先にいた人は、宗教団体の人で、俺がこの前道端で助けた人みたいで。勧誘されそうになった」

「それは、お気の毒に」

「お前のせいだ」

「けど、俺のおかげで危機が救えたんだ。感謝してほしいくらいだぞ」

「うるさい。お返しだ」

と、俺は翔から卍字固めを食らった。

「痛い。イタイ。ギブギブ」

俺は、翔の腕にタップをかける。

「わかればいい」

満足したのか、翔は俺の卍字固めを解く。

「千尋から聞いたぞ。お前補導されたんだって」

「あいつ、おしゃべりだな」

俺は、翔に悪態をつく。

「心配ってことだろ。本当にうらやましい限りだぜ」

「茶化すなよ」

翔と俺が戯れていると、

「キーンコーンカーンコーン」

チャイムが鳴り、授業が始まった。



1時間目、2時間目と授業が進んでいく。

俺の机は、教室の窓側一番後ろの席だ。

退屈な授業の時は、いつも外を眺めていた。

4時間目の終わりが近づくころ。

校庭では、女子と男子に分かれて体育の授業が行われていた。

俺は、男子のサッカーの試合を見ていた。

試合状況は、イーブン。いい勝負をしていた。

俺は、ふと学校内の商店街を見ていた。

犬を連れて歩く、おばあちゃん。仕事中のサラリーマンが歩いている。

その中にふと違和感を覚える。

そこに、日差しの暑い中、黒いローブに覆われた人が歩いていた。

ローブの男の近くを歩いている人は、気づいていないのか、または怪しくて避けているだけなのか、男を素通りしていた。

「あれって……」

「キーンコーンカーンコーン」

4時間目の終了の合図が、学校中に響き渡る。

俺は、授業が終わると同時に黒ローブを追いかけた。



学校内にある、商店街を見渡す。

「たしか、向かった先は……」

校舎裏の方向へ向かっていった。

俺は、黒ローブの向かった方向へ、体を走らせた。

商店街は南から北へ5キロほどある。

学校は、商店街の間ぐらい。

北に2.5キロ。走れば、追いつくかもしれない。

俺は、商店街の人をかき分けながら、黒ローブを追いかけた。

「いた」

黒ローブの男が、商店街の一本離れた裏路地に入っていった。

「よし」

俺は、男の入った、裏路地にはいる。

「おい」

俺は、裏路地に向かって叫んだ。

しかし、黒ローブの男は、姿を消していた。

「くそっ、」

俺は、周りを確認する。商店街の通りがおかしい。

通りへ戻ってみると、今まで賑わっていた商店街を見て、唖然とする。


人通りの多かった商店街の道には、人ひとりいなかった。

お店や露店も今まで営業していたままの状態だ。

頭の中が、追いつかない俺に、

「やっと、みつけた」

俺は、後ろからの声に、体を向ける。

そこには、先ほど見失った、黒ローブの男が立っていた。

「おい、オフィウ……」

「やっと……」

俺の言葉を遮って、

「やっと、会えた―――」

「へっ」

俺は、緊張の糸が切れる音がした。

「やー、よかった。かっこつけてその場を離れて、あげたものの説明し忘れたと思って戻ったらもう君いないし。居場所わからないから徘徊して、早一年たってしまったよ」

ははは、とオフィウクスは笑っている。

俺は、オフィウクスに近づく。正面に立つと、俺の右腕がオフィウクスの顔を思いっきり、

ぶん殴っていた。


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