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Zodiac Sign - ゾディアックサイン-  作者: 真野亜駆
第一章 始まりのGemini
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-派出所にて-

「おい、君は何をしていたんだ」

小さな、派出所の中、俺は警察官に問い詰められていた。

派出所の中は、奥に簡易な机が2つ置かれ、入り口付近にテーブルがあり、テーブルの奥と正面に一脚ずつ椅子がおかれていた。俺は入り口側、奥は先ほど公園で呼び止められた警察官が奥側にいる。外は、雨が激しく、派出所内に雨音が響いていた。

「……」

俺は、黙秘を続けていた。

先ほど、別の警察官が奥で誰かと話していた。身分証明書の提示を促されたので、自分の身元を確認していたようだ。

俺は、さっきの公園の出来事を思い出す。

公園のブランコにいた少女、宮本唯の言葉。

「そう。殺しあうんだよ」

「おねえちゃん。巻き込むからね」

その時、取り出していたのは、俺の持っているあの黒ローブからもらった白いチェーンの付いた球だ。

つまり、あの球には何か秘密がある。宮本の行動から導き出されることは3つ。

1つ目は球には不思議な力が隠されていること。

2つ目はこの球は集めることに意味のあること。

3つ目はこの球を集めることは死に繋がる危険性があること。

俺が少女と対峙した際に、俺が読み取った結論だ。

俺は、一つの結論に行き着いた。それは、黒ローブの男、「オフィウクス」に会うことだ。

俺は、記憶を辿って、黒ローブの男のいた場所を思い出す。

「あの、高層ビル」

それは、オフィス街の一角にあったビルだ。

「ビル? 話をきいているのか。君は」

しまった、つい口がでてしまった。

「……」

俺は、再度黙秘を続けた。

本当なら、さっきの出来事を伝えた方が良いと思った。

しかし、俺の持っている球が欲しくて、くれないなら殺すと言われた。なんて話したら、少し頭がおかしいと思われて、病院に連れてかれる恐れがある。少女の宮本は言っていた。

「今度の日曜日。昨日居た神社に来てね」

と。そんな病院に通っている時間はなかった。

今日が日曜日なので、期日は7日間。その間に、黒ローブの男を探し、この球の秘密を知る必要があった。

黙秘を続けて、時間は派出所に来て2時間は経っていた。すると、入り口から、

「恒平!」

聞き覚えのある、幼馴染の声が派出所に響き渡る。

「千尋……」

千尋は、神社の貝塚さんと一緒に派出所内に入ってきた。

「俺が、千尋に体を向けると、

「バシンッ」

と俺の頬を叩いた。千尋は涙ぐんでいる。

俺が、あっけにとられていると、千尋は俺の腰に手をかけ顔を胸に寄せながら、

「よかった。本当によかった」

俺の胸の中で、泣いていた。

「心配したよ。恒平くん」

貝塚さんも、頭を掻きながら俺に笑顔を向けている。

「親権者の方ですか」

マニュアルを読んでいるように、貝塚さんに話しかける。

「そうですが」

「彼の事で、いろいろお話したい事があるのですが」

貝塚さんは、

「何か、恒平くんがやりましたかね?」

と警察に問いかける。

「公園の前で、怪しい行動をしておりましたので……」

と警察官が話す声を遮り、

「怪しい行動とは、どういうことですか?」

「公園のブランコ前に、立っていたので」

「はて、それでは、公園で立っていたら、怪しまれるということですね」

「いや、そういうわけでは」

「公園に立っていたら、怪しまれるんじゃ、世の中怪しい人ばかりですね」

「しっ、しかし、彼は黙秘を続けて……」

「話すこともなければ、話せないですよね。じゃあ、あなたに、恒平くんが何を考えているか答えてくださいって言って、答えられますか? そしたらあなたはエスパーですよね」

「……しかし」

警察官は、食い下がろうとするが、貝塚さんは

「私は、恒平くんの事を信じています。何かするような子ではないことも知っている。だから今回は私から恒平くんに何があったかは聞きますし、注意もしますので今回はここまでにしてくれませんか?」

「……わかりました」

警察官は、諦めたように貝塚さんの提案を受け入れる。

貝塚さんの車後部座席に俺と千尋は乗車した。

「……以後気を付けるように」

警察官は、苦虫を噛み潰したような顔をして車を見送っていた。


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