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3話 黎明(デイブレイク)

俺は突然襲われた狼から見知らぬ馬の姉ちゃん達に助けられたのだった。


「貴方達は何者ですか?」


「私達はギルド「黎明デイブレイク」で活動している者よ。ちなみに私は、このギルドのマスターの小笠原おがさわら 南歩なほです。」


「えっギルド?なんのことですか?ていうかここは何処?皆さんRPGに出てきそうな恰好してますけど、なんなんですかこの状況は?」


「あら、一度に質問されても困りますわ。もしかして異世界から来たばっかりなのかしら。」


異世界?やっぱり俺はあいつに飛ばされて来たのか。


「RPGね~、察しがいいじゃないか。君、よく見ると可愛い顔してるな。」


向こうから遅れて来た4人の中で一番でかいムキムキのイケメンが話しかけてきた。

一番やばそうな奴に声をかけられちまったぜ。こいつ絶対ゲイだろ。


「どういうことですか?」


「俺が説明するよ。マスターオブジョブというゲームを知っているか?」


「はい、さっきまで勤務中にやってましたよ。マスジョですよね。」


「おう、知ってるか!まさしく今その世界にいるんだよ。ちなみに俺も半月前まで元の世界にいたんだぜ。っていうか君!勤務中はねぇだろ。」


「ええー!なるほどー!通りで馬の姉ちゃんもゲームでみた事のある技を使ってたわけだ。」


「やけに受け入れるのが早いな。そう、この世界ではマスターオブジョブの世界のスキルを覚えたりできるんだ。ただゲームと違うのは能力が前世での世界の能力、技術、性格等がベースに繁栄されているという事だ。使えるスキルも最初は適正がないと覚えられないがレベルを上げていけば使えるスキルは増えていくから後はゲームとルールは同じだ。」


「へー。ほぼマスジョと同じ世界にいるのか。楽しそうっすね!」


「君はお気楽だね。そうだ、名前を聞いてなかった。俺は25歳、勝月かちづき 朋樹ともき、職業はアーマーナイトでレベルは65だ。君は?」


「25歳ですか?僕とタメじゃないですか。名前は戸張とばり 星亜せいあです。職業って、やっぱりマスジョの職業の事ですよね。アーマーナイトは僕もメインアカウントでやってましたし。僕にもマスジョの職業って割り振られてるんですかね?」


「おう、君も25か。ってタメならタメ語使えよ、敬語なんて気持ち悪いし。職業ならこの世界に来た時から勝手に決められているはずだぞ。どうやって決まったかは知らんが。」


「いやー、つい癖で敬語使っちゃうんすよね。どうやって確かめるんですか?」


「まあいいや。ステータス確認!て叫んでみろ。」


「ステータス確認!こうですか?」


ピコン!

目の前にステータス確認画面が出現してきた。どうなっているんだ。どれどれ見てみよう。


戸張とばり 星亜せいあ

 レベル1

 職業 ハウスホールダー

 HP 3

 物理攻撃力 1

 物理防御力 1

 魔法攻撃力 1

 魔法防御力 1

 回避 1

 命中 1

 必殺 1

 保有スキル

 PTボーナスブーストLV1」 


 あ、この画面見た事あるぞ。あのゲーム内と変わらないな。変わっているとすれば空中に出現して肉眼でみれるという事だけだ。


「それにしても、ステータスが著しく低いっすね。まあレベル1だからしょうがないか。」


「・・・ほうほう、そりゃあ職業がハウスホールダーだからな。たしかレベルが上がってもステータスは雀の涙ほどしか上がらなかったぞ。」


「そんなぁー!!。そういえばこの職業見た事あるけど去年実装されたばっかりで使った事なかったな。どんな職業でしたっけ?」


「戦闘用と言えるスキルはほとんど覚えず、ステータスは全体的に極めて低い。」


「酷い・・・。」


「ただし、生産とかの非戦闘スキルやPT内での補助スキルを幅広く覚える職業だ。あのゲームでは戦闘職以外の職業が充実してるけどその中でも戦闘以外のスキルに特化した職業だな。大雑把に言えば雑用係と言ったところか。」


「そっかー。せっかくだからモンスターをばりばり倒したかったけど、それはそれで楽しみだな。」


「それでおまえ、なんかスキル持ってたよな。・・・PTボーナスブースト!?おい!危うく見逃すとこだったぞ。」


「どうしたんすか?なんかすごいスキルなんすかこれ?」


「すごいってもんじゃないよ!チートだよっ!スキルLV1でPT内のメンバーが戦闘で貰える経験値、ゴールド、アイテム等が常時3倍になるスキルだ。しかもレベルが上がるに連れて倍率が上がるんだぞ。おまえ、いいから俺たちの仲間になれ!」


どうやらとてつもなく便利なスキルらしい。そりゃあPTからしたらいて欲しい存在だろう。


「それはすごいわね。今すぐ入りなさい。」


さっきまで大人しく後ろにいた眼鏡のお姉さんがやっと口を開いた。眼鏡の奥の眼を光らせている。よっぽどレベル上げをしたいのだろう。


「すごーい!お兄ちゃんと一緒に戦えばすぐ強くなれるんだね!」


今度は幼い女の子が話しかけてくる。皆、とたんに食いついてきたな。


「いいですよ、助けて貰ったんですし。それに人に必要とされる事ほとんど無かったんで嬉しいです。」


「じゃあ決まりだな。よろしくなっ!」


このムキムキ男、かなり軽く決めるんだな。





 







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