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ロードバスターズ  作者: 碧衣玄
祖父救出編
8/40

脱出

(クッ!)


 ポツンと水滴が垂れる。


(……ここは?)


 カズマは、気を取り戻した。


(天井から吊られてるのか)


 辺りを見渡す。


(この縄を切らないとな)


 カズマが身体を揺らして、ギリギリ足が届いた木箱に乗って、縄を柱に擦り付ける。


(柱が錆で傷ついてるのが幸運か。縄も使い古しのだからボロボロだし)


二十分程で縄が切れた。


(あとは手首の縄を……)


 ガタンッ! っと物音がする。


(来やがったか!)


 足音が近づいてくる。


「あのガキ! 逃げやがったな!」


(バレた!)


「隠れてないで出てこい! 言うことを聞いたら、命だけは助けてやる!」


 男の声が倉庫に響き渡る。


(出入口は一つしかない。どうする!?)


「こっちだ」


「誰!」


 カズマが、声のする方向に歩く。


「こっちじゃ」


「!?」


 カズマは驚いた。


「ジンさん、ですよね?」


「いかにもワシがジンじゃが」


「俺、カズマっていいます。ムロ君とは友達です」


「ムロの友達とな? 何故こんな所に」


「あなたを助けに来ました」


「なんと無茶を」


「一応、捜査協力ですけど」


 銃声が鳴り響く。


「今のは威嚇だ! 出てこなければ撃つ!」


「早くここから出ないと!」


「じゃが相手は拳銃を持っておる」


「……俺が囮になります……相手の弾を切らせれば」


 カズマが走り出す。


「ガキ!」


「命だけは助けてくれるんじゃなかったの?」


「気が変わった」


 容赦なく銃弾に狙われるカズマだが、なんとか銃弾を避けていく。


「逃げるな!」


「大人しくするわけないだろ!」


 カズマは、ジンに合図を送る。


「逃がすか!」


「今だ!」


 カズマが男に向かって走り、持っていた拳銃を奪った。


「ジンさん!」


 カズマの合図で体勢を整えていたジンは、カズマの声で出口へ走り出した。


※ ※ ※


「すまんの、カズマ君」


「礼は俺ではなく……ムロに!」


 カズマとジンはホテルに向かった。


※ ※ ※


「ご無事で良かったです」


「カズマもムロのこと言えないじゃない!」


「でも、二人とも無事で良かったよ」


「心配かけて悪かったな」


「それにしても子供だけでのう」


「刑事さんに協力してもらってたから大丈夫だったわよ」


「ムロには報告するのかい?」


「もう寝てる時間だろうから明日で良いさ。それよりも刑事さんに連絡をしたほうが良いんじゃないか?」


「そうね」


 ミカノが警察に連絡を入れた。

「明日の朝に、この街の警察の人がくるから待っててほしいって言ってたわよ」


「犯人は捕まったよな?」


「カズマ君がここに来るまでに通報したんじゃ、きっと大丈夫じゃよ!」


「はい」


 四人は、暫く雑談して眠りについた。

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