クラッティス
「やっぱり、ミカノは納得しなかったか」
ムロはカズマと電話を終えたあと、ホテルを取ると、クラッティスを散策していた。
「適当に街を把握しとくか」
ムロは様々な店を巡り、技術の最先端が集まる街クラッティスを知っていった。
「二十一時か。そろそろホテルに戻るか」
ムロがホテルに戻ろうと身体を振り返ると、何かがぶつかってきた。
「イッテー、何を急いでいやがる」
ムロが振り返ると、その姿はなかった。
「人騒がせだぜ」
ムロはホテルへと戻っていった。
※ ※ ※
【誘拐事件の進展はありません】
【犯人の心理状況は】
【人質の安否が心配です】
翌日、テレビでは事件の報道は続いていたが、新しい情報は特に無かった。
「新聞も代わり映えしないし……あとは」
ムロがケータイから電話をする。
「ポリスさん、ムロですけど何か情報は?」
【すまないな。下っ端には情報が下りてこなくてな……そっちはどうだ?】
「まだ確かめてないですよ」
【そうか。無茶はするなよ】
ムロは電話を切った。
「しゃあない」
ムロはホテルを出た。
※ ※ ※
「え~と」
ムロは、刑事から貰った地図を頼りに目撃場所にたどり着いた。
「そんなに遠い距離じゃなかったな」
「邪魔だ!」
ムロの後ろから誰かがぶつかってきた。
「イッテー!」
「クソッ!」
「アンタ、昨日もオレにぶつかってきたろ!」
「なんだと」
「しかも昨日は顔が見れなかったが、立派な大人じゃねえか。子供の見本には、そんなんじゃなれないぜ!」
「我の道を塞ぐなら、子供だろうが女だろうが関係ない」
男がポケットから何かを取り出す。
「透明な石?」
「武装石……発動」
男が、取り出した石を片手で砕いた。
「石を片手で砕いた!」
男の身体を砕いた石の破片が包み込む。
「なんで破片が勝手に!?」
「フフフ……さあ、掃除の時間だ」
男の身体に集まった破片が光輝き、鎧のような感じになった。
「剣か?」
「そうだ。掃除をする為の道具だ」
男は信じられない速さで斬りかかってきた。
「冗談じゃねえ!?」
ムロは逃げだす。
「逃がさない」
「マジか!?」
ムロの前に男が現れた。
「逃がさない!」
「有り得ねえ」
男が剣を降り下ろすと、隣に有った看板が真っ二つになった。
「殺される!」
「さようなら」
ムロは恐怖から動けないでいた。
「クッ……!?」
「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね」
ムロの肩に剣が突き刺さる。
「うわあああああああああ!!」
ムロの悲鳴と血が辺りに広がった。




