最悪の再会
「………おい!!………」
(忘れもしねえ……あの姿!!)
「なんだぁ、俺を呼び止めてぇ?」
「忘れたなんて言わせねえ!!」
「…………あの時のガキ?」
「そうだ」
「なんで病院なんかに居るんだぁ?」
「それはコッチの台詞だ」
「まあいい。グジアと運命を共にしたって思ってたが生きていた……それだけだぁ」
ザンが歩きだす。
「こっちは全然良くねえよ!! てめえ、あっちこっちに爆弾を仕掛けやがって!! 何、考えていやがる!!」
「五月蝿いなぁ……病院では静かにしないと」
「答えやがれっ!!」
「前にも言ったよなぁ? 戦争をするって」
「てめえはそう言っていた」
「手始めにグジアを滅ぼしたぁ!」
「……てめえが滅ぼした!!」
「次は国を滅ぼす」
「てめえ!!」
「世界に示すんだぁ……イグラズ人が敵に成ったら最悪ってことをぉぉ!!」
「そのための爆弾ってワケか!!」
「そうさぁ。けど、もう遅い」
「なんだと!!」
「あと五分で、全ての武装石爆弾は爆発するぅぅ!!」
「ふざけんな。させるかよ!!」
「ただの爆弾と訳が違う……武装石の爆弾だぁ。爆弾処理班だろうが解除は不可能だぁ」
「なら、破壊するだけだ!!」
「いくらなんでも、武装石は破壊できない。武装石は武装石を発動しても壊せないさぁ」
「……忘れたのか、ザン。オレがてめえの武装を破壊したのを?」
「俺は武装石を造った張本人だぜぇ? 武装石の強度は発動後のほうが落ちること位、知っている」
「それなら光の力で攻撃する!!」
「そんなことをしたら、爆弾は刺激で爆発するぅ」
「………くそう!!」
「………あと三分。さあ、カウントダウンだぁぁ」
「ムロ!」
セリオがテレポートで来た。
「ミカノとカズマは?」
「ミカノは武装石の加工を〝直す〟ことで爆弾を取り除けないか試してる……カズマは武装石の加工の構造の解読してるけど解らないって」
「加工を直して武装石を元に戻す。着眼点は良いがハッキリ言って無謀だなぁ」
「ずいぶん余裕なんだね。爆弾が爆発したら、お前も無事じゃ済まないんじゃないかい!」
「それは……どうかなぁ?」
ザンが着ていた服を脱ぎ捨てる。
「!?」
「それは……なんだい!?」
「心臓だぁ……武装石製のなぁ」
「何したんだ!?」
「おいおい、てめえが俺を刺したから、こんな羽目になったんだろ?」
「まさか!?」
ムロの脳裏に四年前の戦いの記憶が甦る。忘れたくても忘れられない、哀しい記憶が。
「俺は死んだぁ。だが武装石が奇跡を起こしたんだぁ……武装石が俺の心臓になったんだぁ!!」
「な!?」
「なんなんだい! その理不尽は!!」
セリオが膝から崩れ落ちる。
「皮肉だなぁ……滅ぼされた奴等は骨も残らず死んで、滅ぼした奴は、元よりも丈夫な心臓を手にいれて生き返ったんだからなぁ」
「……ちくしょう!!」
「爆弾を止めるには俺を殺すしかねぇなぁ」
「……ちっ!!」
ムロが武装石を発動してザンに攻撃した。
「武装石が心臓の俺は不死に近いんだぁ!!」
「!?」
「あと一分だぁ!」
ムロが吹き飛ばされた。
「ムロ!?」
「邪魔するなぁ!!」
「ぐわっ!?」
セリオが攻撃を食らう。
「セリオ!?」
「他人の心配をしてる場合かぁ?」
「ぐはっ!?」
「……さぁ、爆発だぁ!!」
「ち……く……しょ……」
ムロの武装が解除される。
「宇宙から来た鉱石が地球人の血と化学が合わさって、全てを超越する力を生み出したぁ」
(ごめんな……オレ、護れなかった)
平穏の国、イグラズが爆発した。




