列車熱戦
「勢いよく街を出て早三日、手掛かり無しだ」
「ムロ。らしくないよ」
「テレビでもラジオでも、最新情報は無く安否が心配されます、だけだもんよ」
「きっと警察が情報規制してるだけだろう」
「カズマ、そんなに警察が信用ならないのかい?」
「犯人候補に警察官が挙がっている以上はな」
「疑うも正解……信じるも正解、か」
「それは?」
「誘拐されたジンさんが昔、言ったんだ……信じれば道は叶うって」
セリオがカズマに語った。
「信じれば道は叶う?」
「ん~、僕の解釈は〝道って言っても色々ある……夢、希望、心とか想い〟とか……?」
「お前考えてるだな」
「疑うも正解……信じるも正解。信じれば道は叶う。深いな、あいつの爺さんは」
「僕は信じるよ!」
「俺も、セリオなら信じてみようか」
「何だよセリオ! いつの間にカズマと意気投合してたのか!」
「お前より、よっぽど理解がいいからな」
「!?」
「なんか臭わない?」
「ミカノ、香水でもつけたのか?」
「アタシは使わないわよ!?」
「セリオとカズマはどうだ?」
「ごめんよ、僕には分からないや」
「悪いが判ってしまった」
「なんだよ?」
「……火薬の臭いだ」
カズマの返答と同時に、二人組の男が現れた。
「この車両は頂いた! 逃げようにも他の車両は切り離したから無駄だぜ!」
男のひとりが、ダイナマイトを取り出した。
「てめえ達には人質になってもらう。ダイナマイトは最後の仕上げに使う」
もうひとりの男が淡々と目的を話した。
「ウワー!」
「きゃー」
「あー!! 」
他の乗客から悲鳴が沸き上がる。
「トレイン・ジャック!?」
「アタシ死ぬの!?」
セリオとミカノが脅えてしまう。
「そこの小娘、来い」
「えっ!?」
淡々男がミカノを呼ぶ。
「ミカノに用か!」
「俺達は別に列車が欲しいわけではない。欲しいのはカネだ。そのために小娘が有効なのだ」
「どういうことだ!」
「キサマに用はない」
淡々男がムロに拳を喰らわす。
「グッ!?」
「ムロ!!」
ムロが床に倒れてしまう。
「嫌! やめて!」
淡々男が無理矢理ミカノを連れていった。
「おい赤毛のガキ!」
ダイナマイト男がムロの顔を覗く。
「悪くはねえが……」
ダイナマイト男がカズマを見る。
「……青毛のガキ……来やがれ!」
「いいだろう」
「カズマ!?」
「心配は要らないさ」
カズマはセリオに言うと、男に付いていった。
「カズマのヤツ、オレには一言もなしかよ!」
「大丈夫?」
「おう。そんなことよりも助けにいくぞ!」
「無茶だよ! あんな奴等に、子供の僕たちが敵うわけない」
「信じれば、道は叶う。だろ?」
「だけど」
「オレは、こんなとこで立ち止まってる訳にはいかない。オレの目的は爺ちゃんを助けることだからな!」
「わかったよ、僕の命を預けるよ」
「ありがとな」




