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クロユリの花が枯れる頃に  作者: ゆけに


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2/8

祝福の子

ディラン

47歳の大隊長

その強さは他国にも名を轟かす程で

ルーリー

17歳

マリベルとは違う班の人間で

主な仕事は暗殺や密偵をしている

アノリス

23歳

軍隊の給仕係で戦闘能力はほぼ皆無

が作る料理はどれも絶品で軍隊みんながアノリスに感謝をしている

「おいブラン!俺はマリベルを連れてこいって言ったのになぁんで子供と一緒なんだ」

 そんな怒号がテントの中から外の夜の森まで聞こえる

 その声の主は多いな背丈大大柄なブランと並べても遜色がない

 黒く短い髪鍛えられたから見るもの遠目から見ても彼の強さはよくわかるだろう

「すす、すいませんディラン大隊長!!」

 そう言いブランは咄嗟に頭を下げる

「大隊長うるさいです、リーベが泣いてしまいます」

 子供をあやしながらマリベルが言う

「おぉすまんすまん、ってリーベ…?」

 おどけたようにディランが返事をする

「そうですリーベです」

 笑顔になったリーベを見つめながらマリベルが誇らしげに言う

「ほう、そのガキの名前か!」

「ガキじゃありませんリーベです!」

「そんなこたぁどうでもええねん!、お前班長の待機命令を完全無視してスミテ軍に単身突撃したそうじゃないか」

「はい…」

 痛い所を付かれたのかマリベルは黙る

「これは立派な規約違反だ!」

ディランは机をバンッっと叩く

「なんでですか!、勝ったからいいじゃないですか」

咄嗟にマリベルが顔を上げて反論する

「勝ったからどうじゃなくて規約違反をしたことを怒ってるのだ!」

「でもあの状況で待機命令をだす班長の判断がおかしいと思います」

「関係あるかドアホ!、11のガキが班長の命令を無視するな!」

「スガキ班長慕われてないのかなって落ち込んでたぞ!」

「慕ってませんあんな人!」

「お、おま!、本人の前じゃ絶対そんなこと言うなよ!」

そんな会話をしていると突然リーベが泣き出す

それと同時にブランが二人の喧嘩の割って入る

「まぁまぁ!ディラン大隊長!こいつも反省してることですし!、ここは穏便に済ませましょ!ねっ!ねっ!」

ブランとディランが会話をしてるのをそっちのけでマリベルがリーベに問いかける

「ごめんリーベうるさかったか?」

そう言いながらマリベルはリーベを抱いたままディラン大隊長のテントを後にする

「あっ、こらマリベル話は終わってないぞ!」

テントを背にするマリベルにディランは怒鳴る

がそんな声は聞こえないかのようにマリベルはテントを出る

 「ちっ!これだから魔剣使いは!俺らとは位が違うってか!」


「私が…好き好んでこんなの力使ってるわけないでしょ…」

 そうマリベルアがつぶやく

「マーりッベル!何してんの」

そう言いマリベルの背に少女が飛びつく

その少女はマリベルより一回り大きいぐらいの背丈で

綺麗に結ばれた青い髪、見つめてると深海に飲まれてしまいそうな青い瞳をしていた

「ルーリー」

その行為に最初は驚いていたマリベルだが、ルーリーと気づいたらすぐに気が緩んだようにマリベルが返事をする。

「よっ!って、何その子?、まさか隠し子?」

返事を聞いたルーリーは背中越しにマリベルを見てその腕の中の子供について質問をする

「あぁこの子はリーベ、私の子供だ」

その質問に頬を赤らめながらそう言う

「うぇぇえ!?あ、あんたまさか旦那はブラン!?」

するとどこかから怒鳴り声が聞こえる

「なわけあるかドアホ!」

ルーリーが耳を抑えながらブランに言う

「もーうるさいよぉブラン」

「おまえも相変わらず言葉足らずすぎなんだよ!」

そういいマリベルの頭を人差し指何度もつつく

「いたいぞブラン」

指でつつかれた部分を手で覆いながらそうマリベルが言う

「お前なぁ…、あの後ディラン大隊長落ち着けるの大変だったんだぞ」

「何何〜?、マリベルまた規律違反したの?、スガキ班長もかわいそうだねぇほんと」

そんな会話をしてるとリーベが更に大きな声で泣き出す

「って、マリベル、リーベ君ずっと泣いてるけど大丈夫なの?」

「わからないずっとあやしてるんだが…」

「お前ミルクは上げたのか?」

怪訝そうな顔でブランがマリベルにそう聞く

「私は母乳でないぞ?」

アホを見るような目でブランを見てマリベルが答える

「もーマリベルって変なところ抜けてるよねぇ…」

そう言いルーリーはマリベルの腕からリーベを持ち上げる

「お前貧乳なのに母乳出るのか?」

リーベを持ち上げたルーリーを見て笑いながらそう聞く

「死にたいのブラン?」

そう答えたルーリーの顔は笑っていたが目は一切笑っていなかった

「ひえー」

「実際どうするつもりなんだルーリー?」

マリベルが質問をする

「まぁ、まぁついてきなさい」

 そう言いルーリーはどこかに行く

二人はその後を追うようについていく

「おーいアノリスー」

そう言いながらルーリーはテントの布ドアを開ける

「おー、ルーリーもう飯の時間は終わったぞ、ってマリベルにブランも一緒か」

そう言いながらアノリスと言う男は机の上を拭いていた

背丈はブランとおんなじだろうか

髪はなくスキンヘッドで目にハイライトはなく灰色をしていた

「そんなこといいからアノリスーミルクある?」

「ミルクぅ〜?、あー、たしかウシのミルクがあるぞ」

そう言いアノリスは手を横に向ける

するとその手の先の空間が音を立てて歪む。

アノリスはその歪みの中に手を入れ

数秒後に手を引き抜く

するとその手のには袋が出てきた

「相変わらずお前の異空間収納は便利だねぇ…」

ブランは柱にもたれかかりながらそう言う

「これのおかげで戦闘力ほぼ皆無でも軍隊は入れてラッキーだよほんと、実家に仕送りもできるし」

「ってアノリス!そんなこといいからミルク早く!」

「わりぃわりぃ」

そういいアノリスは手に持っていたミルクをルーリーに投げる

ルーリーはリーベを抱きながら投げられたミルクを受け取る

「いいマリベルミルクはこう飲ませるのよ」

そう言い泣いてるリーベにミルクをあげる

リーベは急ぐようにそのミルクを飲む

「って、おいおいマリベル!、お前その年で子供だなんて、ませてるねぇ…」

リーベを見てアノリスは驚いたようにマリベルに言う

「私の子だ、名前はリーベ」

そう言いルーリーが抱っこしてるリーベーをなでる

会話に割って入るようにブラン言う

「マジか!旦那はブランか!?」

そう言いアノリスはブランを見る

「だぁかぁらぁ!、お前は相変わらず言葉足らずなんだよ!、いいかアノリス!この子は拾ったんだよ」

「拾ったって…、捨て猫かよ」

呆れた用にアノリスが言う

「いいマリベル、この年頃の子には毎日ミルクを上げるのよ、私たちみたいに何日も絶食状態で生きられるように訓練されてないんだから」

飲み終わったリーベの背中を優しく叩きながらルーリーが言う

「それとぉ、ごはんが終わったなら必ず背中をたたいてゲップさせなきゃだめよ」

「無理無理!そいつ馬鹿力過ぎてリーベごと吹っ飛ばしちまうわ!」

そう軽快にブランが笑う

「そうねぇ…、例えばそこのバカで練習してみたら」

そう言いブランを指さす

「わっかた」

そういいマリベルは腕の裾をまくり上げる

「おいまてまて!さすがに冗談じゃ済まねぇぞ!」

マリベルがブランの背を叩きその音が静かな森の中に響く

「ははは!相変わらず仲がいいな!、なぁリーベ…、ってこの子オッドアイじゃないか珍しい」

アノリスがリーベの頭を撫でながらそう言う

「オッドアイって珍しいの?」

ルーリーが首をかしげながらディッカに聞く

「珍しいも何も、その子二属性使いだぞ」

「まじかよ!…でそれってすごいのか?」

「ブラン…あんたわからないのにそんな反応したの?」

「あいにく座学の時間は爆睡してたからな!」

ブランがまた大声で笑う

「二属性使いと言えば北のカァルテ帝国のレイネが有名よね」

「あと西のカリメラ王国のサーナトス王は五属性使いだな」

マリベルはそう言いながらルーリーの腕からリーベを持ち上げる

「兎に角複数属性使いは只者じゃない、何よりその子火属性と水属性だな」

「アノリスってそんなことまでわかるの?」

リーベの頭を撫でながらルーリーが聞く

「案外簡単だぜ、俺の目の色真っ白だろ?」

そう言いながらアノリスは自分の目を指さす

それにこたえるようにブランが言う

「真っ白っていうか灰色!!」

「まぁ、灰色というか白色は無属性なんだよ、ほかにも赤い瞳は火属性青は水属性緑は風属性茶色は土属性って感じなんだよ。」

「俺みたいな灰色は珍しんだぞ、なんたって空間魔法つかいだからな!、あとは支援魔法に特化したピンクの瞳や回復に特化したエメラルドグリーンなんかもいるけど。極稀すぎて俺も一回も見たことない」

「へーいろんな種類があるんだね」

リーベの頬を指でつつきながらルーリーが言う

「なら俺の瞳の色は赤だから火属性か!」

ブランが手鏡を持ちながらそう言う

「残念!魔力がなきゃ使えなんだよ」

それを聞いたブランがあからさまに落ち込む

「ならリーベはまだ魔法が使えるかわからないのかぁ」

肩を落とし、落ち込んだようにマリベルも言う

「いいや、オッドアイは別名''神々の祝福''って言われてて確実に魔法が使えるんだよ」

それを聞いたマリベルの顔は笑顔になる

「すごいなリーベお前は将来私の背中を守ってくれる存在になるぞ」

四人がそんな風に雑談をしていると森の方から大きな音がして、四人のいるキャンプ全体が大きく揺れる。

「な、なんの音!?」

揺れる柱に捕まりながらルーリーが言う

するとキャンプの布扉が開き外から男が入ってくる

「お、お前ら!スミテ軍が進軍してきたぞ!」

「マジすかスガキさぁん!」

そう呼ばれた男はマリベルとブランの直属の上司であるスガキだった

その男はなんというかとても暗い男だった

長く伸びた髪は鼻の先まであり全体的にどんよりしていた

「こらブラン!スガキ班長に対して何その態度!、こう見えてもこの人班長なのよ!」

失礼な言動のブランをルーリーが叱る

「ルーリーちゃん養護しようとしてくれたんだよね…、僕信じるよ…?」

が、その養護はスガキをさらにみじめにした

「スガキ、テミス軍は今どのあたりにいるんだ」

そう言いマリベルはアノリスにリーベを預ける

「もはや呼び捨てだなんて…、ぼかぁ悲しいよ…」

「いいから状況は」

「はいはい…。」

そう言いスガキが地図を手にしながら四人い説明する

「テミス軍の軍勢は遠くから見た感じ1万人、その中でも特にやばいのが大将のケルゴってやつだ」

「ケルゴ…?そんなの聞いたことないけど?」

阿保面でブランが言う

「ブラン…あんたまさか朝礼でも寝てるの?」

呆れたようにルーリーが言う

「ほめんなよぉ!」

「ケルゴって言えば傍若無人のくそ野郎で金と権力を振りかざして好き勝手やってるって噂だぜ」

「なんでもスミテ公国の結構偉いポストにいるらしいぜ」

リーベをあやしながらアノリスが言う

「襲った村の住民を必要以上に痛めつけて殺したり父親の四肢を切ってその目の前で奥さんを犯したりもしたらしい」

そうアノリスが言う

「とんだくそ野郎だな」

そう言いブランが机を殴る

「ブラン相手が屑なら安心して殺せる…、なんの迷いもなく」

そういいマリベルは腰に指した刀の柄を強く握る

「兎に角俺はディラン大隊長を起こしてくる、お前らはほかのやつらを起こして準備しといてくれ」

「あと簡単な戦況説明も!」

そう言うと各々が自分の役割のためテントを後にする。

テントにはアノリスとリーベだけが残った。

しばらくの静寂ののちリーベが再び泣き出す

「おーよしよし、なぁんだリーベ母ちゃんが居なくなって寂しいのか!、安心しろお前の母ちゃんは強いからなきっと大丈夫だぞ」

そう言いリーベをあやす

「それにお前は祝福の子だきっと神様がお前を守ってくれるさ」

最後まで読んで頂けましたでしょうか?

読んで頂けたら幸いです

次回も呼んでください

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