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第六十六話 マスク

「……それで、高坂さんの怖いものとは?」

「……ツタンカーメンのマスクが怖い」

「あの黄金のマスクですか?」

「そう、それだ。デスマスクだから怖いのも当然かもしれない。だが、つらつら思うに、理由はただそれだけではないのかもしれない」

「と、言いますと?」

「まず、目鼻があるのにノッペラボウのようなつるりとした表情が怖い。無表情を越えて無貌、というべきか。とにかくあれは人間を表していない気がする」

「ノッペラボウですか……うーん、わかりそうな気がします」

「そうか、少しでも理解してくれるようならよかった。これまであった人間は皆一笑に付すばかりでね」

「そうなんですか? でも、非人間的な造形物に見えるという言葉には同意しそうなものですけど」

「まあ、エジプト美術については浅学の身だ、そこは理解されずとも構わない」

「ふーむ……それで、他に怖い理由というのは?」

「私の叔父を知っているか?」

「ええ、奇抜な芸術家の」

「そう。叔父は私に例のマスクのレプリカを被せたのだ」

「そ……それで」

「私は幻視したのだよ」

「何をですか?」

「ミイラにされる自分をだ。それ以来、あのマスクを見ると怖気が走る……!」

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