第四十八話 タイムカプセル
成人式を終えた三人の男が小学校の構内を歩いている。彼らは悪友同士だった。低学年時にはよくイタズラを繰り返し、教師の大目玉を喰らうのが常だった。高学年時においても同様だとは想像がつくだろう。どんなに叱られても、彼らの友情にヒビが入ることはなかったし、イタズラをやめることもなかった。
そんな彼らも、中学、高校、大学と進学するにつれバラバラになっていった。メールやLINEで連絡を取ることはあったものの、実際に出会って活動する機会はどんどん減っていった。
成人式後のタイムカプセル開封式は、三人が再会する絶好の機会だ。したがって、SNSを利用して絶対に会おうと約束したのだった。当日、彼らはクラスのカプセルを開けて懐かしさに浸った。そのあと、今度は三人で埋めた内輪のカプセルを掘り起こそうと構内を歩いている。
「お、ここ、ここ!」
「変わらないなあ、この木も」
目印の大木を見つけると、借りてきたシャベルでタイムカプセルを掘り起こす。
しばらく作業を続ける内にベコン、と音がして一斗缶が現れた。
「あー、こんなのだったなあ!」
「早く開けようぜ!」
三人は一斗缶を掘り出すと、中身を覗いた。やはり懐かしいものばかり詰まっていたが、一つ、異物が混じっていた。手紙である。
『AくんBくんCくん また遊ぼうね Dより』
その一葉は三人を寒からしめた。Dという名の生徒を彼らは知らない。一体、誰なのか。




