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第四十四話 ナネソの怪

 友人たちと宅飲みをした。そのうち、XX峠には妖怪が出るらしい、という話が出てきた。

「幽霊でなくて妖怪?」

 と私は尋ねた。

「ああ、そうらしい。幽霊というには、少々変わっているのでね」

 とAが答える。

「どんな風に変わっていると言うんだ?」

 とBが尋ねた。待ってましたとばかりにCが説明を始めた。

 曰く、件の妖怪は「ナネソ」と呼ばれている。出てくるのは二十三時から五時までの間。あるトラック運転手の発言によると、峠を走らせていると、突然サイドミラーに光る大きな生首が映り、「ナネソーッ」と叫んだという。驚いた運転手は車窓を開けて背後を見たが、そこには暗闇ばかりで何もなかった。しかしもう一度鏡を見ると確かに飛行する生首が移っていたのだ、と。

 ふうむ、と私は唸った。確かに発光する幽霊というのはあまり話に聞いたことがない。そして、鏡にだけ見えるというのも亡霊らしくない。面白く思ったので、三日後XX峠に行ってみることにした。

 何度も峠を往復し観察した結論から言って、確かに噂どおりだった。あの妖怪の叫び声の意味もハッキリした。ナネソが現れたのはだいたい私がうつらうつらと仕掛けたときだったのだ。古語で寝るな、つまり「な寝そ」と言っていたのである。考えてみれば、あの峠は急カーブが多く事故も多いと聞く。何かしらの超常存在が事故を減らすべく活動しているのがナネソなのだろう。



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