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春眠

作者: 朝永有

風に揺れる水面の上を

舞い終えた花びらが渡る

極彩色を奏でた季節は

そろそろ終わりを迎える


賑わっていた並木道

色のついた匂いを纏って

人々の隙間を通り過ぎたら

そろそろ終わりを迎える


閑散としたプラットホーム

手を振る人もいなくなった

戻ってきた日常と共に

旅立ったあの人が浮かぶよ


風に揺れる水面の上で

咲き終えた花びらが眠る

極彩色を奏でた季節は

足音を小さくしていく


賑わっていた公園の

芝生はさらに緑を纏って

虫たちの隙間を通り過ぎたら

そろそろ終わりを迎える


閑散としたプラットホーム

痛い光が差し込んだ

あの日落とした涙も

蒸発してあの青空へと


新しさは日常になり

輝きは薄まっていくばかり

それでも時間は進む

人の数だけ速さを変えて


風に揺れる水面の上を

舞い終えた花びらが渡る

極彩色を奏でた季節は

少しばかり眠るようだ

読んでいただき、ありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 風に揺れる水面の上で咲き終えた花びらが眠る 極彩色を奏でた季節は足音を小さくしていく という表現がとても優しく、朝永さんらしさが滲み出た表現だと感じました。 花びらが眠る…私には思いつか…
2016/04/18 22:07 退会済み
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