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招待状

 侵入者を縛り終えたサギリは、彼らの身体(からだ)をぺたぺたと確認し、暗器や火薬など隠されている所持品を回収した。一人一人がそれなりに所持していたため、それらは侵入者の山とは別に、小さな山となっている。

 代表格の侵入者の(ふところ)からは一通の封書が出てきた。表裏を確認したサギリがざっと封書を開ければ、二つ折りになった書面が入っている。

「ふむ、招待状ですね」

「招待されるほど知り合いいないんだけど」

 内容を確認したサギリが差し出せば、青年は困ったように眉を()げながら書面を開いた。

【アンカーどの

 貴殿の鍵について話し合いの場を持たせてもらいたい

 よって急ぎ公爵家別邸へ参られよ

 バッカーノ公爵】

 簡素な書面にはそれだけが(しる)され、公爵家別邸への案内などはない。いくら貴族同士とはいえ、案内を載せないことは規則(マナー)違反だが、何処(どこ)までを狙っているか不明な以上、青年たちから苦情を言える立場ではなかった。

 また鍵を持つ人間がいるところが領地扱いとなるため、地図等全く役に立たず、また頻繁に領地は入れ替わる。そのため案内がなければ辿り着くことは不可能だった。

「話し合いかぁ。別邸持ってるなんて、すごいな」

「変な感心もたないでください。敬称もつけないような人間の指示に従う必要などありません」

 遠くに視線を投げながら青年が呟けば、間髪入れずにサギリは言い返す。

 最もなことをサギリは申しているのだが「けどね、サギリ。相手は公爵だから」と青年は苦笑した。

「奪った爵位で公爵名乗る野郎の言うこといちいち聞いていたら仕方ありません」

「まぁ、そう言うな。奪おうが何しようが、この時代では爵位の証明(・・・・・)は鍵でしかできないんだから」

 代々継ぐ領地など()くなり、鍵によって領地は管理されている。

 鍵は復元の()かない魔法で造られ、領地に差すと所有者が変更でき、だからこそ鍵の奪い合いは悪化する一方だ。

 恐らく公爵と名乗る者も、青年のもつ領地以外を手に入れ、残るところが青年の領地だけなのだろう。

「面倒だけど、領地から出れば招待してくれるだろうし、準備してくれるかい?」

 柔らかく指示を出す青年に、サギリは一つ頷いた。

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