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僕の初恋

作者: まお

恋をすることがこんなに苦しいものだと、僕は初めて知った

今まで人並みに恋愛はしてきた。

常に彼女はいたし、色々経験もしてきた。

でも僕は本気で人を好きになったことがない。

何もかも失ってもこの人を守りたい、この人だけは失いたくない。

そう思えるような相手にはまだ巡り会えていなかった。

あの時までは…


彼女と初めて出会ったのは、僕が働いているカフェに彼女が彼氏らしき人と来た時だった。

すごく仲良さそうに微笑む彼女の美しさに僕はつい見とれてしまった。

彼女はいつも決まった時間に彼と待ち合わせをしていた。

彼女が来る時間になると僕はいつもそわそわしてしまい、いつも彼女が来るのを待っている自分がいた。


その日も彼女はいつものように彼が来るのを待っていた。

しかし彼は現れなかった。

彼女は何度か電話をしているようだったが、繋がらない様子で彼女は不安そうな表情で、目には涙を浮かべていた。

1人途方に暮れる彼女を、僕は遠くから見つめることしか出来なかった。


次の日も、その次の日も彼女は現れず、もう2度と会えないのではないかと思い、いつしか僕の心の中は彼女でいっぱいになっていた。

そして、僕は彼女に恋をしていたことに気付いた。


僕は仕事中も上の空で、彼女の姿を毎日毎日探していた。


1ヶ月程経ったある日、その日は凄く忙しくてクタクタになりながら店を閉めようと外へ出た時、僕は目が釘付けになった。

なんと彼女がそこに立っていた。

久しぶりに見た彼女はすっかり痩せており、表情も暗くまるで別人だった。


お店を閉める時間だったが、そんな彼女を見たら放っておくことが出来ず、僕は彼女を店へ招き入れた。

軽く会釈をして彼女は店のいつもの席に座った。

僕が声を掛けると、彼女は大好きだった彼氏に振られてしまったこと、好きな人が出来たからと言われ自分の前から去ってしまったこと、1ヶ月経った今でも彼が忘れられないと悲しい表情で話し出し、突然大粒の涙を流し泣き出してしまった。

気付けば僕は彼女の隣に座り、彼女の細い身体を抱きしめていた。


どれくらい時間が経っただろう。

彼女は泣きつかれて僕の腕の中で眠ってしまった。

僕はそんな彼女が愛おしく、彼女のことを守りたいと思った。

彼女にまたいつもの笑顔が取り戻すまで、僕は彼女の傍にいようと心に誓った。


そして彼女が元気になったときに隣にいるのが僕でありますように…

そう願っていた。

いかがでしたか?

皆さんも素敵な恋をしてください

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