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影だのみ  作者: 須羽ヴィオラ
第一章 日常
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日常 #3

 誰もいない廊下を忍び足で歩いて、教室へ向かう。

 もう、一時限目が始まっている。

 クラス担任でもある陽子先生の古典の授業だ。


 これ以上ない丁寧さをもって、教室の後ろの引き戸を開ける。

 気の利かない引き戸が、ガタピシと盛大な音をたてる。

 クラス全員の注目の中、教室に入る。

「相川さん。また、遅刻ですか?」

 陽子先生の落ち着いた声に対し、立ったままで小さくハイと返事をする。

「また、困ってる人が居たの?」

 陽子先生の発言に、生徒たちの笑い声があがる。

 私は、顔を真っ赤にして、ボリュームを一杯に絞った声でハイと応える。


 最初の頃は、今日のようなことがあると正直に事情を説明してきた。けれども、

その度にクラスのみんなに笑われるので、最近は何も言わないと決めている。


「遅刻は大目に見ておくから、席に座りなさい」

 ああ、よかった。陽子先生はいつも優しいなぁ。大感謝。

 こんな風にして、私の一日は始まる。

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