足川太平記~浪人滞在~
元昭が晴れて足川家の復興を果たして数週間後、かつて反旗を翻して失敗した赤尾一磨は一度、その罪を許されたが、ひょんな事から新しく主になった元昭本人から長期休暇を取るよう言い渡される。「やはり自分は、心の底から許してはいないのだな」と悟った一磨は反論する事なく、言われるまま受け入れ、今こうして当てもなく彷徨っていた。失意に暮れる彼は目的もなく彷徨い、気が付けば摺河から離れ、東に位置する相神(さがみ)領へと入っていた。そして僅かな気の緩みから彼は川へと落ちて流される。そして気がついた時は、まったく見知らぬ土地、そして見知らぬ家屋の中に居た……。そこから物語は始まっていく。