第259話 上でも集まって同じ内容で盛り上がっている
夕方になると、リアーヌが帰ってきたので皆で夕食を食べた。
そして、食後のお茶を飲みながらゆっくりと過ごしていく。
「さて、そろそろお暇しましょうかね。リアーヌさん、いいですか?」
メレルがそう言ってお茶を飲み干した。
「ああ。いつでも大丈夫だ」
「では、皆さん、お世話になりました。芋の種もですが、料理を教えてくださり、さらには長い間滞在させてもらって本当にありがとうございました」
メレルが深々と頭を下げる。
「いいよー」
「頑張ってね」
料理を教えていたリリーとナタリアが笑顔で頷いた。
「次に会う時はナタリーを連れてきますね」
「う、うん……」
「本当にその名前にするの……?」
リリーとナタリアはちょっと嫌そうだ。
「女の子が生まれたらですよ。では、皆さん、私はこれで失礼します。皆様のご健康と家を建てることが上手くいくことを祈っております。また、勝手なお願いですが、ウチの愚妹を気にかけてやってください。すかした顔をしていますが、バカで要領の悪い子ですので」
やはり心配なんだな。
「わかった。俺もお前の健康を祈ろう。スヴェンは知らんぞ」
だから止めろ。
次は殺すことになるかもしれないし。
「あの人はなんだかんだで長生きしそうなので良いです。では、リアーヌさん、お願いします」
メレルが呆れながらそう言うと、立ち上がる。
そして、リアーヌも立ち上がると、転移で消えてしまった。
「行っちゃったね」
「よくしゃべる人だったなー」
あとかっこつけな。
絶対に祈らないだろ。
そのまま待っていると、リアーヌが一人で戻ってくる。
「送ってきました。すぐにどこかに飛んでいきましたね」
リアーヌが定位置である俺の隣に座り、コタツに入った。
「ご苦労さん。イルヴァとロザリアはどうだ?」
「ソニアに任せました。宿屋も紹介するように指示しましたし、あとは上手くやるでしょう」
大丈夫そうだな。
最上級レベルの迷宮で活動していた冒険者だし、2人でも十分に活躍できると思う。
「ロザリアのことだが、陛下に報告するか?」
「それを相談したいです。私は伝えても良いかなと思います。事情を説明すれば叔父上も理解してくれるでしょうし、何かあった時に内通者とかの理由をつけて庇ってくれるかもしれません」
確かに陛下は話がわかる人だからな。
「すまん。陛下にそう報告してくれるか?」
俺が言うより良いだろう。
なんか変なことを言われそうだし。
「わかりました。折を見て報告しておきます」
リアーヌが頷く。
「それとだが、明日も仕事か?」
「いえ、今日で溜まっていた仕事は終わらせました。明日はこちらでご一緒しようと思ってました」
休みか。
「だったら明日、ちょっと付き合ってくれないか? もうリアンからは出ようと思っている」
「それもそうですね。ということは皆で出るという感じですね」
そうなるな。
「ああ。今日と同じだ。町に来るときにリアーヌも一緒だったから付き合ってほしい」
「わかりました。それでは皆で出ましょう。いつ行きます?」
「起きたらでいいかな……お前らもそれでいいか?」
他のメンツに聞く。
「良いんじゃないかな?」
「…………最後に起きてくるのはユウマとAIちゃんだからね」
「おっけー」
「それでいいわ」
皆、大丈夫らしい。
「ユウマさん、私はどうしよう? 一応、宿屋から出てるけど」
パメラが聞いてくる。
前に一緒に夕食を食べに行ったのだ。
「パメラは門を通ってないからな……大丈夫だと思う」
「そう? じゃあ、明日は仕事に行こうかな」
仕事あるのかね?
「そうしてくれ」
俺達はその後、カードゲームをしながら過ごしていき、良い時間となると、ナタリア、アリス、リリー、アニーの4人は2階の自室に戻っていった。
「ほら、今日はお疲れだったな」
2階からワインを持ってきたのでリアーヌのグラスに注いでやる。
なお、その際にエントランスの端を見たのだが、なんかAIちゃん、狛ちゃん、タマちゃん、カラスちゃん、蜂さんが集まってクッキーを食べながら話をしていた。
しゃべっているのはAIちゃんだけだったけど。
「ありがとうございます」
「ほら、パメラも飲め」
パメラのグラスにも注いだ。
「ありがとう」
俺達は乾杯をすると、ワインを飲む。
「リアンも終わりですね」
「そうだな。色々とあったが、金を稼げて良かった」
「次は王都ですか……なんか徐々に行ける範囲が広くなってますね」
リアーヌの転移は行ったことがあるところなら飛べる。
徐々に移動していってるから行動範囲が増えていっているのだ。
「そうだな。金も稼いである程度落ち着いたら世界を見て回るか」
「アリスがそう言ってましたね。良いと思います」
まあ、落ち着いたらの話だ。
家を建てないといけないし。
「パメラも連れていってやるからな」
「私はあまり外に出ることがないから嬉しいわ」
ギルド職員だからな。
地元で就職するとそうなってしまう。
俺の前世もほぼそうだった。
「まあ、まずはアクサ共和国の王都だ。治安は良いらしいが、どういうところだろうな」
「噂によると街並みはかなり綺麗らしいわね」
「川が綺麗って聞いたことがあります」
女性が強い国だけあって、そういうのはしっかりしてそうな町だな。
「また飲みに行くか」
王都なら良い店もあるだろう。
「うん」
「ぜひ」
2人は嬉しそうに頷いた。
『無理無理ー。鳥が空を飛び、魚が海を泳ぐのと一緒です。マスターは女性がそばにいないと生きていけないんですよー。あはは』
『にゃにゃ!』
『カー……』
なんか外の式神共がうるせーな……
俺達はその後も外の宴会を無視して、ゆっくりと過ごしていった。
お読み頂き、ありがとうございます。
この作品を『おもしろかった!』、『続きが気になる!』と思ってくださった方はブックマーク登録や↓の『☆☆☆☆☆』を『★★★★★』に評価して下さると執筆の励みになります。
よろしくお願いします!




