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最強陰陽師とAIある式神の異世界無双 〜人工知能ちゃんと謳歌する第二の人生〜  作者: 出雲大吉
第6章

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第251話 ロザリア・ハリーズ


「な、なんで魔族がここに? いや、それ以前にお前は冒険者だろ?」

「スパイです。でも、悲しいことに予算がなく、資金や食料は現地調達だったので冒険者になりました」


 悲しいな。


「スパイって……」

「北のライズ王国が攻められたのは知ってますよね? この国も標的の一つですので事前に下調べをしていたわけです」


 メレルがそう言ってたな。

 当然、スパイもいるわけだ。

 でも……


「それでこの町を調べていたのか?」

「調べるというよりも迷宮の破壊ですね。この迷宮都市のせいで世界中から有力な冒険者が集まっています。こちらのユウマさんみたいなバケモノまでやってきたじゃないですか」


 バケモノ言うな。


「迷宮は破壊できるのか……」

「ええ。コアを抜けばいいだけです」

「そ、そんな簡単なことで……」

「簡単ではないんですけどね。探すのも一苦労です」


 だろうな。

 俺も気付いたのは偶然と言っていい。


「ユウマは知っていたのか?」


 イルヴァが聞いてくる。


「たまたまな」

「それでここで張ってたわけか……」

「ああ。来るなら今日か明日だと思ったからな」

「なんでわかるんだ?」


 イルヴァはわかっていないようだ。


「迷宮のコアを見つけるのは難しいが、さすがにロザリアは5-1迷宮のコアの場所は把握していただろう。何しろ、お前らの主な稼ぎ場がここだからな。そして、レイピア、首飾りを見つけた今、ここを残しておく理由がなくなった」


 ロザリアはずっと待っていたんだ。


「ええ、その通りです。アクセリナさんは顔も知らない人ですけど、皆さんが気にしていたのは確かですからね」

「魔族なのに、か?」


 イルヴァがロザリアに聞く。


「種族は関係ありませんよ。急いでいる作戦でもありませんし、待つくらいはします。そもそも、私はその先の争いに参加しませんし、興味もないですからね」


 こいつも公私混同しないタイプだな。


「お前は何が目的なんだ?」

「目的なんてありませんよ。仕事をするだけです。私に下された命はアクサ共和国の情報収集と迷宮の破壊。情報収集はすでに終わっていますのであとは迷宮の破壊です。これで私の仕事は終わります」


 ふーん……

 まあ、何と言うか……


「その後は例の旅か?」


 ロザリアは世界中の食べ物を食べるのが夢らしい。


「ええ。私は魔大陸で生まれ育ちました。だからこちらの大陸にやってきて、びっくりしましたよ。その辺の安いパンですら魔大陸のものより良いですからね」


 まあ、あそこはなー……

 メレルもリンゴを食べて、感動してたし。


「まあ、俺も転生者で別世界から来たからわからないでもない」

「私もですね……」


 リアーヌが頷いた。


「でしょう? だから私は軍を辞め、こっちの大陸で冒険者として生きることにしたんです。隠蔽魔法も逃げるのも得意ですからね」


 メレルと同じタイプか。

 思考もそっくりだわ。


「迷宮を壊すのはやめろ」

「というか、無理ですね。私にはイルヴァさんを退ける力はありませんし、どうあがいてもあなたには勝てません……」


 ロザリアはそう言いながらも杖を俺に向ける。


「勝てると思っていないなら何故、戦おうとする?」

「イルヴァさんの反応がすべてです。この大陸では魔族は見つかったら死です。この状況では逃げることもできません。ならば、戦って死にましょう」


 降伏はしないらしい。

 まあ、人族の魔族アレルギーを考えると、降伏しても未来はないだろうからな。


「まあ待て。お前に伝えないといけないことがある」

「何でしょう?」

「お前が所属している軍部はすでになくなってるぞ」

「は?」


 こいつ、ずっとここにいたから状況を把握してないわ。


「ライズ王国の北にあるトレッタに魔族の軍が侵攻したことは知ってるな?」

「ええ。負けたそうですね。その結果は意外でしたが、だから何だというのです?」


 軍が負けてもまだ魔大陸に本隊がいる。


「ただ負けたわけじゃないんだ。実はその戦争の際には裏で魔族側のレジスタンスも動いていた」

「レジスタンス……」


 身に覚えがあるようだ。


「ああ。魔大陸ではそのレジスタンスと軍で争いがあった。結果、レジスタンスが勝ち、軍部は崩壊した」

「バ、バカな! レジスタンスごときに負けるわけがない!」


 軍部は強いからな。


「頭が死んだんだ。それで崩れた」

「死んだ? …………あなた、やけに詳しいですね」

「魔大陸に行き、フォルカーを仕留めたのは俺だからな」

「ああ……」


 フォルカーの名前を出すと、ロザリアが杖を降ろした。


「悪いが、そういうわけだ。遠方だったから情報が届いていなかったんだな」

「届くわけないです……海を渡って、ここに来るのも一苦労なんですから」


 ハァ……


「リアーヌ、メレルを呼んでこい」

「そうした方が良いでしょうね」


 リアーヌが頷き、すぐに消えた。


「え? メレル?」

「同じ軍部に所属していたメレル・ハリーズを知ってるか?」

「姉ですけど……」


 やっぱり血族か。

 同じ苗字だったからそうじゃないかと思ったわ。

 ナタリア達はメレルの苗字を知らないが、俺とAIちゃん、それにリアーヌはメレルが王都に現れた時に自己紹介されたから知っているのだ。


「姉か……」

「ま、まさかお姉ちゃんは人族に捕まったんですか!? あ、いや、まさか……」


 なーんか勘違いしてそう。


「違う。メレルは軍を抜けたんだ。その際にレジスタンスにスカウトされて傭兵として加わった。それで俺達と共にフォルカーを倒したんだよ」

「や、辞めた!? そんなあっさり!?」


 実際、あっさりな奴だしなー……


「――あ、ホントだ。ロザリアだ」


 リアーヌがメレルを連れて戻ってきた。


「お姉ちゃん!」

「あんた、こんなところで何してんの?」

「何してるって……」


 ひどい言い方だな。

 ロザリアが可哀想だろ。


いつもお読み頂き、ありがとうございます。


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よろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
形見が見つかるまで待ってるとか普通に良い子だな
1人で孤軍奮闘してた肉親を相手に なんて可哀想にwww
その発言は流石に可哀想w
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