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最強陰陽師とAIある式神の異世界無双 〜人工知能ちゃんと謳歌する第二の人生〜  作者: 出雲大吉
第6章

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233/249

第233話 うん


「マジかよ……」

「知らなかったんですか? 他にも生命力というか体力も奪います。昔は迷宮ダイエットっていうのもあったんですよ」

「へー……」

「迷宮はそうやって魔石を出してくれますし、持ちつ持たれつなんです。だから殺しちゃダメなんですよ」


 ん?


「殺せるのか?」

「迷宮のどこかにコアと呼ばれる心臓があります。それを壊せば迷宮も死んで、ただの洞窟に戻りますね。このコアというのはものすごい純度の高い魔石で高価なんですが、さすがにそれを採ったら以後、魔石が採れなくなるので魔大陸では禁止された行為ですね。これは野蛮と言われる私達魔族でも守ります。魔石がなくなったらあの魔大陸では生きていけませんから」


 へー……


「AIちゃん、このことはこっちの大陸では知られたことなのか?」

「いえ……少なくとも、そういった情報はイルヴァさんからインストールした情報の中にはありませんね」


 やはりそうか。


「あれ? 知らないんだ。向こうだったら誰でも知ってることだけどね。やっぱりずっと交流がなかったから知ってる情報と知らない情報があるんですねー」


 ふーむ……


「何食わぬ顔して、コアを採るのはどうだ?」

「やめた方がよろしいかと……トラブルの匂いしかしません」


 それもそうだな……


「メレル、泊めさせてやるから迷宮のことをもっと教えろ」

「と言われても大体言ったんですけど……」

「効率的な潜り方とかあるか?」

「うーん、日を開けることかなー? 連続で入るのはおすすめしません。ユウマさんは男性で体力もあるでしょうし、魔力が高いですから問題ないでしょうが、他の方は連続で入ると、支障をきたしますよ? 知っていると思いますが、あそこは体力や魔力の低下がわかりづらいですからね」


 メレルにそう言われて、女性陣を見る。


「確かに疲れるね」

「…………うん。いつもより疲れたし、言われてみると、魔力の消費もいつもより多い気がした」

「よくわかんないけど、よく眠れた」

「私は普通」


 やはり適度に休んだ方が良さそうだな。

 普通って言ってるアニーも今日、爆睡してたし。


「明日、行けるか?」

「それは大丈夫。今日休んだし」

「…………行ける」

「大丈夫」

「私も大丈夫だけど、全員で行く? 昨日の感じだと、全員で行く必要もない気がするけど」


 確かにな……


「え? 全員で行ったの? 迷宮の適正人数は4人ですよ?」


 メレルが驚く。


「適正って何だ?」

「迷宮って洞窟ですからそんなに大人数で行っても意味がないってことです。ましてや、そこにいるだけで魔力と体力を奪われますので無駄に消費するだけです」


 そういえば、イルヴァのパーティーもブラインさんのパーティーも4人だったな。


「AIちゃん、そういう情報は?」

「ありません。ですが、言われてみると、街中で見たほとんどのパーティーが4人前後だった気がします。経験的にそうなったのかもしれません」


 5番ギルドは上級が集まる場所だからな。

 適性パーティーを組めなかった者達が死んだのかもしれないし、経験的に4人になったのかもしれない。

 因果関係はわからないが、やはり4人が正しいんだろう。


「4人か……まあ、いつも全員が出ているわけではないが……」


 どうしよ?


「マスター、まずなんですけど、回復魔法を得意としているナタリアさんが必須な気がします」

「まあな……」


 でも、ナタリアって体力ないんだよな。

 もっと言うと、アニー、アリスと比べると魔力が一段落ちる。


「…………一応、私も回復魔法は使えるよ」

「私も!」

「私もね。でも、一番得意なのはナタリアよ。こればっかりは適性」


 普通の冒険ならそれでもいいんだがなー……


「第三者からの屈託のない意見を言いましょうか?」


 メレルがもぐもぐと芋を食べながら言う。


「言ってみ」

「その程度の魔法使いが無茶しても死ぬだけですよ。魔法使いっていうのは特化してナンボなんです。だからナタリアさんに任せるべきでしょう。そして、その人はあなたにぞっこんなので無茶をします。あなたがちゃんと管理しましょう。魔族の言葉に『魔法使いは臆病であれ』というものがありますが、良いところを見せようとする魔法使いは本当に早死にしますよ? 以上、元軍属の人間からのアドバイスです」


 どうも。


「ナタリアに休んでもらいながら付き合ってもらうか」

「それがよろしいかと」


 まあ、焦ることもない。

 ゆっくりやろう。


「ナタリア、アリス、明日は付き合ってくれ」

「わかった」

「…………もう1人はAIちゃん?」


 アリスが聞いてくる。


「こいつも狐火を使える。案内はタマちゃんがしてくれるし、戦力に数えよう」


 AIちゃんは式神だから疲れない。

 というよりも、消してもう一回呼べば全回復だ。


「お任せください! このAIちゃんの炎を見せてあげましょう!」

「座れ。食事中だぞ」


 行儀が悪い子だな。


「はーい」


 AIちゃんがちょこんと座って、芋を食べだす。


「では、リリーさんは休みですね。明日も料理を教えてください」

「いいよー」


 スヴェンのために上手くなってくれ。

 そして、丸くなってもらえ。


「私は疲労回復の滋養強壮剤でも作ってよ」


 アニー、すごいな……


「パメラは仕事か?」

「一応? やることないけど……」


 悲しい。

 魔石を持って帰るからな。


「リアーヌは?」

「私は叔父上のところに行って、今日のことを話してきます」


 そういやそうだったな。


「陛下によろしく」

「かしこまりました。きっと叔父上も喜ぶでしょう」


 ううん。

 絶対に喜ばない。


お読み頂き、ありがとうございます。

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