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もう怒った
散文詩
もう怒った
本当に怒った人はこうは言わない
もう怒った
これは怒ったという事を知って欲しいのだ
自分が怒ったのだと相手に伝えているのだ
ということは打算が働くほどには理性を保っている
もう怒った
これが口ぐせになっている人もいる
そういう人は怒りなれている人だ
そして効果的な怒り方を知っているのだ
もう怒った
さて、私は今まさにもう怒ったと言いたがっている
そして言ってもよい状況だとも認識している
しかしどうだろう、すっと口に出せない自分がいる
おそらく怒りなれていないからだろう
「もう怒った」
言ってみた
言ってしまった
ああ、いったい何なのだろう、この嘘っぽい感じは
もう、までは良かった、勢いがあった
だが後半で尻すぼみになった
途中から恥じらい混じりになっていた
最後にはもはや、冗談ですぅ感を出していた
そこがなんともダサいではないか
ああ恥ずかしい
怒ったうえで恥ずかしい
怒ってるのになんで恥ずかしならんといかんの
もう怒った
と本当は大きな声で言いたい
だって本当に怒ってるもん
ちゃんとみんなに怒ってるって分かって欲しいもん
でもなんでだろ
嘘っぽい言葉しか出てこないよ




