叔父と魔導アイテム
「おはよ。今日は叔父さんのところに来たの?」
「うん!家の手伝いが終わったからこっちに来たの。アレクはこっちくるの珍しいね。今日はどうしたの?」
「ふらっと寄っただけ〜」
見たことのある店だと思ったらラノの親戚の家だったか。たしか…
「よお、アレク!おはよう。珍しいな」
奥から恰幅のいい髭の生えた男性が出てきた。彼はラノの父方の兄の叔父さんでヤコブさんだ。
ヤコブさんは若い頃ラノのお父さんと一緒にここを収めている王国に徴兵されたあと先の戦争で右半身を負傷し右半身が義手となっている。
また右目も負傷した際に弱視となっており瞳が灰色がかってやや目線が合わない様子だった。
そんな様子も気にならないぐらい人懐っこく優しい笑顔はラノそっくりだった。
「うん、ちょっと久々に叔父さんのお店の商品見たくなっちゃって」
「お、いいぞいいぞ。壊れないように保護魔法はかけてあるからな。好きなの見てってくれ。万が一壊れたら触らず俺を呼ぶんだぞ。」
「ヤコブさんありがと!」
「私も一緒に見ていい?」
「うん、いいよ一緒にみよ!」
「うん!」
ここにある商品は元にいた世界でいう雑貨だ。
そしてこの世界特有のエネルギーである魔素エネルギーを動力にした魔導アイテムの雑貨屋とそれに関連した書物の店だった。現代で言うヴィ◯バンみたいな感じだ。
そう思うとすごく懐かしいものにかんじた。