私としましては、足早です
とくにないです。楽しんで読んでください
なるぼど、これは早々に勝負を仕掛けましょう。もちろん、物語が壊れない程度にですが。
「私が『詩織さん』として選ばれた理由。しりたくないですか?」
私はにっこりと、それはそれは友好的な笑みを三人に向ける。
しかし、それとは逆に三人は戦慄が走ったかのような表情をしている。しばらくの沈黙、まほさんがぽつりとつぶやいた。
「……それは、興味深いですねぇ」
「そうですか? ではお教えしますね」
少しでも食いついてくれれば、こちらのものです。さて、ここからは私と三人の頭脳戦と行きましょう。
「私、実はですね。未来を予知できるのです」
「はぁ!? そんな異能つかえるやつ居るなんて聞いたことないけど?」
あーなるほど、この物語は、異能力が使えるような設定の物語ですか。それならば大変助かります。些細な会話も、情報源の一つですよ。
「では、今から予言します」
そういって私は白渕の眼鏡をかける。これが、私のお仕事に欠かせないアイテムなのです。
気づけば、皆の動きは静止している。瞬きせずとも目のうるおいは衰えず、開いたままの口も乾燥しない。そして、周りにはパソコンでフォルダとして表示されているようなマークが万物の真上に飛び出ている。
「HEY! マスター」
「アイ、ゴヨウデショウカ」
「まほさんがサファイアのイアリングを受け取る日時を教えてください」
「アイ、リョウカイシヤシタ」
この眼鏡には、特殊なセンサーがついていて、効果を発動することによって同時にハッキングモードが起動する。そうすれば、一番知りたい部分をこの大量のデータの中から一瞬で探してくれるのです。
「カイセキ、シュウリョウシマシタ! Xデーハ、イマゲンザイカラ2日ゴ、デス」
「ありがとうございます。もういいですよ」
「アイ、マタノゴリヨウ、オマチシテル」
マスターが落ちた直後、目の前で三秒のカウントがされる。そしてそれが終わると、時間はまた進みだす。私は、何もなかったように続けてしゃべる。
「これから二日後に、まほさんは歌煉さんからサファイアのネックレスをもらいます。そしてそれをあなたはもらった当日になくすことでしょう」
またの投稿に期待してください。ありがとうございました。