カナダで見つかった新たな課題と目標
念願のカナダ旅行に行く日がきました。
ドキドキしながら国際線の飛行機に搭乗したその時から、英会話とフランス語会話が必要になりました。
ラクーたちが乗ったカナダの飛行機は、機内での説明文などが基本フランス語だったのです。
フライトアテンダントの人に、搭乗口で「ボンジュール!」と言われた時に、イヤな予感はしたんです。
(^_^;)
カナダは未だにイギリスの植民地です。
現地にもともと住んでいた人たちがいて、フランス革命などから逃げてきた人達、ピューリタンやアイルランドの人たちもやってきました。後にイギリス本国が政治に介入しようとしてきたので、アメリカの独立戦争が起きました。
この頃の歴史をカナダはまだひぎずっているのです。
英語が公式の国語になっていますが、州によってはフランス語が主要言語になります。
英語の説明も用意しているんだから親切だよね。英語はできてあたりまえ、それ以外の言語はいらないでしょう。そういう感じのスタンスでした。
成田空港を出発したにもかかわらず、機内にいるのは外人ばかりです。
カナダ人は寒さに強く、目の色素の関係で薄暗い所を好みます。機内は老眼の者には暗すぎて、その上真冬のアラスカかと突っ込みたくなるぐらいガンガンに冷房が効いていて、一割にも満たない数の日本人は隅っこの方で震えていました。
これは今までの海外旅行では経験したことがない旅になりそうです。
最初に行ったハワイには、日本人がうじゃうじゃいました。
次に行ったオーストラリアのホテルでは、日本人はラクーたち夫婦だけでした。でも飛行機には日本人もたくさん乗っていました。
今回のカナダ旅行、いったいどんなことになるのでしょう。
さて、飛行機の中です。まずは三人がけの席に一緒に座っているカナダ人の赤毛のお姉さんとの英会話から始めなければなりません。
彼女とは13時間も隣に座っていたので、写真を撮り合い、メールを送り合う仲になりました。
これは英語三昧の旅になりそうだな。そう思ったラクーの予感は当たりました。
このカナダ旅行では、長い文章でネイティブと英会話をする機会がたっぷりとあったのです。
※ この辺りの詳しい話は、拙作「ハニームーン紀行」に書いてあります。
そう、小説の主人公たちが経験した旅は、ラクーたち夫婦の旅にも重なっているのです。
ナイアガラの滝で、ステーキの食べ方を教えてくれた黒人の親切なウェイターさん。ホテルのポーターや受付のお姉さんとの珍妙な会話。
プリンスエドワード島で赤毛のアンの作者モンゴメリの子孫と話し合ったこと。
お腹の術後の傷が痛くて、シャーロットタウンのドラッグストアの店員さんに泣きついたこと。
ホテルのブレックファーストルームでアメリカ人の老夫婦にナイフの使い方を教わったりもしたな。受付のお兄さんとは、旅の話もしました。
航空会社の地上スタッフと、席の並びのことでやり取りしたこと。小さな飛行機に乗った時に、フライトアテンダントのお姉さんに「緊急時には、あなたがそこのドアを開けてね!」と軽く頼まれたこと。機内で赤ちゃんが泣いていて、ラクーが変顔をして泣き止ませたら、その子のお母さんに宇宙人でも見たかのように、驚かれたこと。
バンフのロープウェイの中で、もうすぐ産まれる赤ちゃんのことを若い産婦さんと話したこと。
帰りのロープウェイでは、日本の松島に親戚が嫁いだというアメリカ人のおばさんと話すことになったな。
バスに乗ると、乗っていたカナダ人全員が皆して、ラクーたちが降りる場所を教えてくれたのよね。
そしてバンフの山の上の温泉では、カナダ人のおばあさんと一緒に犬かき泳ぎをしたことで意気投合したのです。
ラクーは日本の温泉のことを話したし、おばあさんは日本にも駐留経験のある、昔の彼氏との大恋愛の話をしてくれました。
もっと流暢に長文で会話したい。
これらの経験を通して、ラクーの中にはそんな小さな夢が生まれました。
けれど大病も患ったし、外国旅行ももう行けないだろう。これから外人と会話する機会もないのかなぁと思っていました。
英語学習熱もトーンダウンしていた時に、前回書いた一念発起のキッカケがあったのです。
ラクーは、電子辞書に入っていたトレジムをやりながら、実力に近い所にある到達目標と夢を探していました。
【トレジム】
ラクーの電子辞書はCASI〇のXD-29800です。
186の辞書や書籍のコンテンツが内蔵されていて、20万語のネイティブ発音の単語も入っています。
専門家が使うものよりも一段落ちたタイプですが、一般の英語学習者には最適なものです。
中学レベルのキクタンEntry(15分×65日)・キクタンリーディングEntry(15分×30日)・キクジュクBasic(15分×50日)
これをメインディッシュの学習メニューに据えていました。
単語はどー考えても高校生レベルだろうというものも多く入っています。
リーディングは、よく試験問題に使われる社会問題を扱っているので、知らない単語でも類推しやすくなっています。
ところが熟語が半端なく難しい!! (;´Д`)
学習開始早々、ラクーは大きな壁にぶち当たることになりました。
この壁を乗り越え、レベルも上げ、最初の目標を設定することになるのですが、それはまた次回書くことにしますね。