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詩集「七夜詩篇」

はるのしずく

作者: 詩月 七夜

涙に霞む叢雲むらくも


月の光を受けて夜空に滲み溶く


散りゆく夜桜はなは万華鏡


在りし日々を霓光にじへと変える


遠く聞こゆる夜鷹よだかこえ


私を呼ぶように悲しく響く


想い溢れて眠れぬよる


浮かぶはあなたの面影鏡おもかげかがみ


手を伸ばして触れてみても


砕けて落ち逝く静寂しじまおり


「逢いたい」という想いは


九十九折つづらおりの山並みを


かすかな蛍火のように彷徨い舞う


哀しみは頬を濡らし


温かな"はるのしずく"となって流れ落ちる


よるだけが深く


ただひとりの私を無言で抱き締めた

本作は、ちはやれいめい様主催「フラワーフェスティバル2020!」企画参加作品です。

また、過去に投稿した既出作品です

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― 新着の感想 ―
[良い点] フラワーフェスティバルに参加していただき、ありがとうございます。 どんなに恋しくても、好きな人に届かない。夜、一人で涙を流す姿が切なくて胸にひびきました。
[一言] >散りゆく夜桜は万華鏡 この表現、大変素敵に情景を思い浮かばせてくれるのですね。 たくさんの花びらがキラキラ輝いている映像が頭に浮かびました。 想いや心に見えている景色は煌めいているのに、…
[良い点] 企画ご参加ありがとうございます。 音感に富んだ、大変美しい詩ですね。 描かれているのは悲しみですが、それさえも美しい衣に包まれて、美として昇華されているかのような。 >涙に霞む叢雲は/月…
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