現実と綺麗な世界
「眼鏡はかけない。世界が見えすぎてしまうから。」
こんな言葉を聞いたことがある。
僕は視力がとても悪く眼鏡をかけていないと視界がぼやけてハッキリと見えなくなる。
でも眼鏡をかけると周りの人や建物等が鮮明に見えてしまい恐怖心が生まれてしまう。なので、必要最低限しかかけないと決めている。
今の僕には視界良好で見える綺麗な世界は不安や緊張を生み出してしまう劣悪な世界に見えてしまう。
むろん裸眼の状態で生活しているとその視界に慣れてしまい今ではぼやけている方が必要以上に見えすぎず、自分の見たくないものからは目を背けられる便利な役割を果たしている。
僕と同じように視力が悪くても眼鏡をかけない人はきっといるはずだ。現実から目を背けられる機能を持てるのだから。それは少々言いすぎな気もするが…。
でも果たして眼鏡をかけた時の美しく綺麗で見えすぎる世界は本当に綺麗なものなのだろうか。
僕は目に見える綺麗なものが綺麗だとは思わない。