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透明だった頃

作者: 月白 深夜

世界が透明だった頃

空はとても綺麗だった


頭の上を通り過ぎる雲の群れは見上げると眩しくて

端っこは明るい陽光に溶けて柔らかく千切れて

顔を覗かせた太陽はいっぱいの色を飲み込んだ白で

ビルの向こうに消える空を端から端まで見渡して


そんな言葉を並べなくたって

青さは胸に突き刺さるようで


隠れた空を探しに走ったあの日々はどこへ行ったのかな

スニーカーの裏で蹴ったアスファルトの固さ

転んで擦りむいた膝の熱さ

橋の上に飛び出して見つけた空の青さ


見つけた空よりももっと広い空があるってことが

涙が出るほど嬉しかったあの日々は


世界が透明だった頃


空も

人も

日々も

世界も


今よりずっとずっと綺麗で


今はもう

その言葉しか思い出せない




僕が透明だった頃




挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
[良い点] なんか爽やかな印象やけど影のある詩ですね。
2017/11/07 13:26 退会済み
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