020.班分け
タクミに向けていた視線を全体に向けなおし、やりたいことを話し始めた。
「やりたいことは3つある。一つは穴掘りだ。これはやる内容についてはタクミの案の通りでいいと思う。」
「二つ目は、料理の研究だ。特に重要なのは小麦粉をメインとした料理だ。食料庫には大量の小麦粉があっただろう。小麦粉を上手く料理できるかどうかで食料の持ちが全然違うと思うんだ。だから、小麦粉をメインとした料理を研究して貰いたい。」
「三つ目は、穴を掘る以外の脱出方法の検討だ。具体的に今思いついているのは、この部屋の上の方をどうにか探れないかということだ。暗くて見えないけど、もしかしたら通気口のようなものがあって外に出られるかもしれない。僕が今考えているのはこの3つだ。」
話し終えるとタクミが後を引き継いだ。
「うん。いいだろう。クラスを3班に分けるよう。穴掘り班と料理班と天井班だな。みんな、今の俺とアローくんの話した内容について、賛成か反対かの採決をしたい。」
タクミは僕との会話をみんなに聞かせて、その内容をそのままで賛否を問う多数決にもっていった。タクミとは元々話していたことだが、他のみんなは今始めて聞く話だった。幾つか意見が出て、料理班は料理だけでなくなく生活全般の改善を担当することに変更になったが、それ以外はそのまま採用されることになった。
その後、班分けをすることになった。クラス36人全員が、穴掘り班、料理班、天井班の3つの班のどれかに所属することになる。
まず、各班にはクラス代表6人から二人ずつをリーダーとして配置することになった。タクミは面白そうだからと天井班に立候補し、比較的タクミと仲が良いレイナがタクミと組んで天井班を担当することになった。モーちゃんとアユミは料理班に立候補し、残った穴掘り班は僕とマッサンが担当することになった。
その後、リーダー以外の各自が希望する班を言っていき、それがそのまま班分けになった。
穴掘り班(13人)
アロー、マッサン、シロー、ダイスケ、テル、タカト、サヤカ、シズカ、チナツ、
マサル(遠城勝、えんじょうまさる)、
ナガヤマ(永山良太、ながやまりょうた)、
イマイくん(今居龍一、いまいりゅういち)、
イトウちゃん(井糖梨乃、いとうりの)
料理班(13人)
モーちゃん、アユミ、コイケ、マサアキ、
ヨシアキ(鈴木吉明、すずきよしあき)、
クラちゃん(大倉翼、おおくらつばさ)、
ヒロシ(滝口宏、たきぐちひろし)、
サオリ(小林沙織、こばやしさおり)、
トリミ(鳥見沙和、とりみさわ)、
チエ(佐藤智恵、さとうちえ)、
ホノカ(美浦ほのか、みうらほのか)、
タナカ(田中ゆみ、たなかゆみ)、
フクダ(服田菜々子、ふくだななこ)
天井班(10人)
タクミ、レイナ、モリヤ、ウキ、ツカっちゃん、オオノ、タカサキ、
スズシー(鈴木聡、すずきさとし)、
ミドリ(佐熊緑、さくまみどり)、
ヨウコ(荘司曜子、しょうじようこ)