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No.0 「0歩」
「一緒に遊ぼう!」「君は、誰なの?」
懐かしい声がする、
あそこにいるのは自分だろう。
となると、隣にいるのは…
ああ、目覚ましが鳴っている、この夢に浸っている事はできない。
今、目が覚める外はもう朝日がとうに出ていて、まぶしい、ベッドから降りて、ゆっくりと階段を降りる。
テレビをつけてみれば、いつもと変わらないようなニュースが黙々と流れ続け、いや、今日はいつもとは違っている。
キャスターの言葉に「猛暑日」と言う単語が入っていた、私にとって、猛暑日はとても懐かしく、どこか甘酸っぱい単語であり、聞くたびにあの日の事を思い出す。
私は幼少期をいつも一人で過ごしていた、近くに友達もなく、親にも構ってもらえなかった。
毎日毎日、家から出てすぐにある長い…いや、今なら普通くらいの階段を上った先にある、侘しい佇まいをしている神社で過ごして、日が暮れるまで過ごしたものだ、
別にそれが寂しいわけでもなく、当たり前のことなのだと思っていて、
そんな、ある日のことだった、不思議な体験をしたのは。