第02話 転生先は?もちろん異世界で!!
まだ、竜にならない・・・。
もうちょっと続きます。
「転生ですか?」
「ああ。」
「漫画や小説のアレですよね。」
「そうそれ。」
「地球ですか?それとも異世界ですか?」
「どっちでもいいよ。」
「それはもちろん、異世界がいいですけど・・・チートとかもらえるんですか?」
「それも込みだよ。」
「ぜひお願いします!!!」
気がつけば、真人は土下座していた。
「顔を上げて。そこまでしなくても大丈夫だから」
「よっしゃぁぁぁぁ!!!」
真人は、たちあがり喜びのあまり奇妙なダンスを踊る。
そんな真人を見つつ須佐之男命は尋ねる。
「何になりたい?人間?獣人?エルフもある「竜で!!」・・へ?」
踊りを止め、真人が飛びつくいきよいでやってくる。
「竜がいいです!!」
「竜人じゃなくて?」
「竜がいいです!!」
「人外か・・・。」
「問題が!?」
「いや、てっきり人型だろうと思って話を通してたんだが・・・ちょっと待ってて。」
そういって須佐之男命は立ち上がり、突然消えた。
白い部屋にただ一人残される真人。
一抹の不安を覚えつつ、どうしようか考えていると、須佐之男命が戻ってきた。
「すまないね。またせて。」
「いえ、それでどこに?」
「君の転生先になる予定の世界担当の神様の所さ。」
「竜になるのは無理そうですか?」
「いや、大丈夫だよ。でも、ちょっと今手が離せないらしいからこっちの準備が終わったらよこせ。だってさ。」
「やったぁ!」
「先にスキルの話をしておこう。」
そういって、一冊の本を取り出し、真人に手渡す。
本の表紙には”バカでもわかるスキル事典”と書かれていた。
「いやいや、百科事典ぐらいあるんですけど!?」
「すごいでしょ?大体こんなスキルがいいと頭に描きながら本を開くとそれにあったスキルが表示されるよ。」
「じゃあ、こんな厚さいらなくないですか?」
「様式美だよ。様式美」
「はあぁ。分かりました。・・・・ところで、いくつ選んでいいんですか?」
「ああ、そうだったね。」
そう言って、須佐之男命は真人の後ろに移動した。
真人が振り向こうとすると、
「うごかないでね。」
と言われて、体を固定した。そして、いきなり真人の背中に手を突っ込んだ。
「ぎゃあぁぁ!!!」
「大丈夫だよ。痛くないでしょ?」
そして、真人の胸から淡く光るボールが出てきた。
「そういうことするなら、説明してからしてください!」
「すまない。」
自分の席に戻りつつ、須佐之男命は光るボールを取る。
「それで、それは何なんですか?」
「これは君の魂の器だよ。」
そう答えつつ、須佐之男命は魂の器をいじっていると、それは青い八つの勾玉になった。
「これが君の才能の数だ。人の魂にはそれぞれその人にあった才能の数というものがある。大体は平均で4~5個はあるんだが、君は少し多いね。」
「そうなんですか?どんな僕には才能があるんですか?」
「え~と、・・・射撃だね。」
「へ~本当ですか?あんまりFPSはしなかったんですが・・・」
「才能って言うのは、あっても努力しないと伸びないから。」
「そうなんですね。」
「あと、あやとり。」
「ほ~微妙な・・・・ん?」
「そして、昼寝」
「●び太!?」
「冗談だよ。」
「どこから!?全部!?」
「ちなみに踊りの才能はないよ。さっきの踊りはひどかったからね。」
「ほっといてください!!言わなくていいですよ!!!」
顔を赤くした真人がくってかかるが、そ知らぬ顔で須佐之男命は話を続ける。
「兎に角、君には地球で八つの才能があったから、これに僕からのお詫びに三つ増やしてあげる。だから計11個のスキルが選べるよ。」
「そんなに、いいんですか?」
「ああ。とりあえず才能はリセットしておいたから、表示されたスキルに勾玉を近づけて、色が変わったらスキルを得たって言うことだよ。」
「なるほど、分かりました。」
真人は、須佐之男命から白くなった勾玉を受け取るがそのうち一つだけ黒かった。
「あの、これだけ色が違うんですが?」
「それはね君に取り付いた八岐大蛇の能力だよ。地味に強力だからあげるよ。」
「どんな能力なんですか?」
「さあ?」
「え?分からないんですか?」
「調べれば分かると思うが、時間がかかるし面倒だから持っていってくれ。」
(なんか押し付けられた・・・大丈夫なのか?)
いろいろ考えていたら、須佐之男命から話しかけられた。
「じゃあ、異世界に送るよ。」
「いやいや、まだスキル決めてないですけど?」
「それは、向こうの神様の所で決めてくれ。」
「この本持っていていいんですか?」
「それはもともと向こうのだから。」
「なるほど。」
考えてみればそりゃそうだ。と真人は納得する。
「向こうの世界の情報はあっちの神に聞いてくれ。」
「分かりました。」
「ちなみに向こうの神の名前はラスティール
。この手紙をついでに渡してくれ。」
「内容は聞いても?」
「君の情報と便宜を図ってくれと言う感じのものだ。」
「分かりました。お預かりします。」
真人も、自分のためになることなら否とは言わなかった。
「じゃあ、落下中は気をつけて。」
「落下中?」
突然、足元の感覚がなくなった。
「あああああぁぁぁぁぁっぁぁぁ!!!!!!」
ドラップラー効果で消えていく声。
誰もいなくなった部屋で須佐之男命は一人でつぶやく。
「さて、面倒ごとは片付いた。これでまた漫画が読める。」
どこからともなく現れた。ベットに漫画をもって横になる。
「そんなわけないであろう。」
とつぜん凛とした声が聞こえてきた。須佐之男命は冷や汗をかきつつゆっくりと振り向くとそこには、
「あっ・・姉上。」
超絶な美人が立っていた。
「愚弟。また楽をしようとしたな。こっちにきてわらわの仕事を手伝え。」
「もういいでしょう。」
「だめじゃ」
そういって須佐之男命は連れて行かれた。
それから長い時間須佐之男命は漫画に触れることはできなかった。
最後に天照が登場です。
スサノオのキャラがぶれる。(泣)
続きは一週間以内に書けたらと思います。