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僕。16歳。たいして面白い過去も話も持っていない僕だったが、たった今誰かに話せそうな出来事が起こっていた。いや違うな。壺が割られたのは過去の話なので誰かに話せそうな出来事を本人に聞いていたの方が正しい。
「なんで壺を割ったんだ...」
「『職員室の』壺を割ったのよ」
何故そこが重要なんだ。
「なんで職員室の壺を割ったんだ...」
「イラっときたのよ」
とんでもない不良さんだった...そう思ってわかり易く彼女と距離をとった。
「あら、勘違いさせちゃったみたいね。私は普段は成績もよくてスポーツも出来て品行方正で『恋のA.B.セックス』のAもした事がないような女よ」
「折角オブラートに包んであるのに一番包むべき箇所を脱がすな」