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 心が満たされるというのは、どんな感覚なのだろうか。好きな音楽を聴いたとき、気に入った映画を見た時、愛する人と言葉を交わす時。そんな時に人々は心が満たされるのだと思う。僕がもう何年も味わっていない、忘れ、掠れ、薄れてしまった。そんな感覚だった。


 朝目を覚まし、変わらない朝食を食べ、変わらない制服に袖を通し、変わらない景色を見ながら自転車を漕ぐ。つまらないと思うだろう。実際思っている。でもこれが楽だった。人は何かを変えたいと思っているのと同時に、何にも変わってほしくないと願っている。そしてその願いは、変わってしまったときに感情となって溢れ出す。窮屈な生き物だ。

 僕だってこんな言葉が詰まるような、大事なことを忘れているような、夢の中にいるような、空中で藻掻くことも忘れてしまっているような。こんな日常は捨てたいとそう思っている。でもこれを捨てることができるのは恵まれた無責任な人間か、ただの愚か者だけなのだろう。

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