即死魔法
物騒な発言、言葉が多いです。
次は即死魔法の修行だな。ケルベロス達を使ってやるらしいけど、どうするんだ?
「では即死魔法の修行に入っていく。我は即死魔法を使わないので特徴しか教えることが出来ないが、そこのケルベロス達ならば教えることができるだろう。
今回我は貴様に言えることは何もない。魔法が暴走するようならば我が抑えるので、暴走しないように制御することだけを考えろ。」
暴走したら抑えてくれるのか。それなら、もし暴走したら……なんて考えなくて済むな。この前、ケルベロスから『死神』の称号をコピーしたしある程度制御しやすくもなっているだろう。
「即死魔法の特徴は死だ。……自分の魔力を相手に侵入させ相手の体内で暴れさせ、生きるために必要なものを全て断ち切る魔法。それが即死魔法だ。」
そんな複雑な魔法なのかよ。死の概念や生きるために必要なものって、種族ごとに違うんだろ?
それを可能にしてしまうから力があるから即死魔法にはそれを完璧に制御することが必要なのか。
「……特徴は教えた。後は魔法陣を改良していき最適化していけ。」
最初はケルベロスの即死魔法の使い方を聞いてみるか。レベルも高かったしある程度使っているだろ。
……俺は使ってないのに高いけどな。
「なぁ、お前らってどうやって即死魔法を使ってる?イメージだけでも教えてくれ。」
『私達は1番の恐怖を想像しているわ。地獄の炎やノーライフキングというアンデッドを想像しているわね。』
『僕もそんな感じ。』
『俺は地獄の炎一択だ。』
ふうん。恐怖か。何故こちら側が殺すのに怖いものを考えるんだ?こいつら前よりも流暢に話すな……。
『我らはどのように殺すかを考えている。』
『地獄の炎でも、見た事のある火力の高い攻撃方法でもいい。』
『相手をどのように殺したいかを考えればいい。』
凄く関係ないけど、頭一つ一つの一人称変えて欲しいな。個体が同じで念話も同じ声だから判断しづらいんだよね。
まぁ、そんなこと言えないんだけど。
それよりも殺し方か。地獄の炎とかは分からないし、処刑道具とかだったら俺でも分かりやすいかもな。ギロチンやアイアンメイデン、ファラリスの雄牛とかだな。
色々、試してみてイメージと魔法陣をかえていくか。
適当に魔物を探して即死魔法を使っていった。殺す対象がいるため暴走はせずにスムーズに魔法陣の最適化をしていくことができた。
イメージによって即死魔法の効果も異なることが分かり、アイアンメイデンを想像して使ったら実際に出てきた。ファラリスの雄牛を想像した時にケルベロス達が地獄の炎が出てきたと言っていた。
魔物を即死魔法の実験台にし、数十匹もころしたため必然的にレベルが上がった。レベルは7になり、『鑑定』『気配感知』『人化』がMAXになった。他のスキルもいくつかMAXに近いものがある。
途中新しい魔物と出会ったので、ついでにフルフルのスキルと体質もコピーした。新しくスキル『身体変形』『毒生成』、称号『精神生命体』を獲得した。精神生命体のお陰で不滅になった。悪魔のように殺されても魂だけの存在になるらしい。
こう、なんか無条件で強くなってるよな。新しい魔物に会う度に強くなれるとか自分のことだけど、チートすぎる気がする。
まだ、アマルテイアなどには技術で負けてしまうがステータスならばいつか必ず追いつけるんだもな。技術も覚えていけばいいし。
……強くなるためには仕方ないことだけど罪悪感を覚えるな。
その後もケルベロスにいくつか注意され、改良していき3パターンの即死魔法が完成した。レベルは11まで上がり、『念話』『未来予測』『龍鱗』のスキルがMAXになった。
「もう、魔法陣の最適化を終わらせ複数の魔法を作ったのか……。ケルベロスが居たとしても早すぎるな。……まぁいい。これで我の修行は終わりだ。まだアマルテイア殿が戻って来ていないので闇魔法の修行ならば付き合うがそれ以外ならば1人でやれ。」
フルフルはそう言うと、何かの闇魔法を発動させフルフルのケルベロスを何処かにやった。
……アマルテイアが戻ってくるまでは魔法の修行でもして待ってるか。闇魔法もまだ荒い部分があるし、フルフルに教えて貰って改良していこう。
__________________
即死魔法の修行が終わって2日ぐらい経った。その間ひたすら魔法の修行をして、即死魔法以外の魔法スキルのレベルをMAXにした。
即死魔法は既に完璧に制御できるようになりここら辺の魔物は抵抗すらさせずに殺すことができるようになった。……フルフルには未だに支配権を奪われてしまうが。
「アマルテイア殿がそろそろ戻ってくる。ケルベロス達との繋がりを切らさないように意識しておけ。恐らく今後しばらく一緒に行動出来なくなる。距離が離れても繋がりを保てるようにしておけ。」
何でアマルテイアが戻ってくると分かるんだ?……あ、俺の気配感知にアマルテイアの気配が引っかかった。フルフルはよく分かったな。
しばらく待っているとアマルテイアが俺たちの前まで移動してきた。何故かアマルテイアは大人しいケルベロス達へ攻撃してきて、説明するのに時間がかかった。
「……闇魔法の修行の一環でしたか。その子達はこの後あなたを連れていく所へは連れていけません。」
俺を連れていく場所があるのか?何故?
「何処に行くのですか?」
「最下層に行きます。もうすぐ神々の集まりであるラグナロクが開かれるのです。そこで新しくあなたを鍛える師を紹介します。」
ラグナロク?えーと、意味は確か神々の運命で世界が終わる日だったかな?
神々の集まりをそんな呼び方でいいのか?なんか不吉だろそれ。……そんなこと考えても仕方ないか。
「新しい師とはどういう意味ですか?」
「そのままの意味です。以前にも言いましたが、私は既に教えることは教えました。今回、ラグナロクが開かれるので都合がいいので会ってきました。」
あぁ、そういえばそうだったな。アマルテイアに教えて貰ったこと以外にも教えて貰えるのは助かるなー、とか考えていたな。
「それで、神々の集まりなので関係のない魔物を連れていくと殺されてしまうのです。私は説明されて理解しているので大丈夫ですが、他の神々は問答無用で殺してきます。なので、今回は私達だけで行きます。」
だから連れていけないのか。今までにもアマルテイアは悪魔や魔物を毛嫌いしていたからな。今では軟化しているが、俺にも最初は強く当たっていたからな。
他の神も同じような感じだったらケルベロス達は危ないな。
「分かりました。そのラグナロクはいつ開かれるのですか?」
「今から三日後の世界神の力が最も強まる日に開かれます。最下層で開かれるので今すぐに向かい早めに着くようにします。」
三日後か。最下層は行ったことがないからどんな所か少し不安だな。
アマルテイアの話が終わり、すぐに最下層に向かうことになった。俺のペースに合わせてくれたが、常に俺の最高速度で走っているので途中途中に休憩することになった。
『スタミナ回復速度』がMAXなのであまり時間をかけずに休憩を終わらすことが出来ていたが、結局ラグナロクが開かれる場所に着くのに2日かかった。
「よく頑張りました。まだ、あなたの新しい師は来ていないのでくるまでは休んでいてください。しばらくすればここの空気にも慣れてくるはずです。」
そう。最下層はありえない程の魔素濃度だった。アマルテイアと修行していた広い空間よりも2、3倍ほど濃く呼吸するのも少し辛い。
だが、魔素自体は澄んでいるためアマルテイアの言う通り慣れれば住みやすい空間になるはずだ。
それから半日経った。アマルテイアから俺の新しい師だと言われ、2人紹介された。名前はスカアハとケイローン。地球ではケルト神話とギリシャ神話の神だ。
2人からは槍術と弓術を教えて貰えるらしい。どうやらこの3人は仲が良く、教え子達の自慢をしあっているらしい。
アマルテイアから紹介された後に2人から挨拶された。
「よろしく。ティアから紹介されたけど、私の名前はスカアハと言うんだ。私からは槍術を教えていくよ。
既にティアから武術を学んでいるらしいし、君の成長速度はティアから聞いているから期待しているよ。」
この人はスカアハ。育てた者の中で代表的なのはクー・フーリンが有名だ。
「はじめまして、私はケイローン。私からは弓術を教えていきます。スカアハも言っていましたが、あなたの成長速度には期待していますよ。」
こちらの人はケイローン。あの12の試練で有名なヘラクレスを育てたらしい。
2人が育てた者のほとんどは英雄となっている凄い神だとアマルテイアは言っていた。
「はい、あなたは新しくこの2人に育てて貰います。ラグナロクが終わった後スカアハから槍術を教えて貰ってください。それが終わったらケイローンから弓術を教えて貰ってください。」
本当に技術を教えて貰えるのか。物質創造のスキルを防具だけにしか使えないと思ってたけど、槍術と弓術を教えて貰えるならばそれも解決するな。
「それではラグナロクがそろそろ始まりまるので、私達は行かなくてはなりません。あなたはここで待っていてください。ラグナロクが終わったらスカアハが向かいに来ます。」
アマルテイアがそう言うと、3人は何処かに向かっていった。スカアハだけは「じゃあね。」と言っていた。
アマルテイア達がラグナロクへ行ってから約半日経った。アマルテイアの行っていた通りスカアハが向かいに来て、修行する場所へと向かった。
アマルテイアと修行していたところよりも上の階層に来た気がするな。まぁ、槍術を教えるだけだしわざわざ魔物の多いところで修行する必要もないからな。
「うん。それじゃあ、始めていこっか。まずは物質創造で現在君の作れる最高の槍を作ってみてよ。」
「……分かりました。」
いきなりか。最初は木刀のようなもので体に覚えさせるのかと思っていたが、実物で修行していくのか。
とりあえず、槍を作ってみるか。魔力を最大にして物質創造を使ったことはないのでどんな武器ができるのか楽しみだ。
俺は魔力を最大にし、物質創造のスキルを発動した。すると、目の前に真っ赤な槍が出てきた。
うおっ。予想以上に魔力を消費したな。……なんだこれ?真っ赤だけど、特に力があったり、危険な感じはないな。
鑑定して名前と性能を見てみるか。
『火尖槍』
魔力を込めると穂先から火を噴く無双の槍。穂先から出てくる火は余熱だけでミスリルを溶かすことができる。
見た目の割には凄そうだな。というか、ミスリルって何だ?
『ミスリル』
魔力伝導率最高の金属。魔法への耐性が高く軽いが、衝撃に弱い。魔法の媒体として使われることが多い。
魔法に強くて物理に弱い金属か。流石に錫ほど柔らかくはないだろうが、実際にどのくらい衝撃に弱いんだろうな。
それで、火尖槍には魔法に強い金属を溶かせるほどの火力があるのか。見た目では全くそんな風には見えないな。
「へぇ、火尖槍か。よく、ナタ太子が使ってたかな。確か魔力を込めると穂先から火が出てくるんだっけ。ちょっと出してみてよ。」
軽いなぁ。魔法に強いらしいミスリルを溶かせるほどの火力があるのにそんな軽くていいのか?俺も見たいけど……。
「分かりました。」
俺はスカアハに頼まれ、火尖槍に魔力を込めて火を出した。込めた魔力は少量だったのに、穂先から高温の炎が大量に出てきた。
……そこまで魔力を込めてないのにこんなに熱いのかよ。今は物質創造で魔力を消費してるからそこまで出せないが万全の状態ならばどれくらいの温度なんだろうな。
「おぉ、噂以上の火力だね。あれぐらいの魔力でこの火力ならほとんどの魔物に充分なダメージを与えられそうだね。」
「はい。まさか、これ程の武器が物質創造で作れるとは思っていませんでした。」
「そうだね。それじゃあ、その槍でそこら辺の魔物を狩って来てよ。そしたら、修行を始めていこうか。」
「……分かりました。」
俺は言われた通り、周りに魔物がいないかを探した。近くに魔物の気配がしたのでそいつを狩ることにした。
そこには藤色のドラゴンクエ○トに出てくる雑魚キャラのスライムのようなとても愛らしい魔物がいた。
「……え、なにこれ可愛い。」




