◇4『私がおります』
目を描いているとき、一番大事に思って描いている箇所は瞳です。と言っても、素人意見ですので「私の場合」の話です。
この目もわかりづらくて自己満程度ですが、黒い瞳が真ん中にあります。
目の色はいくらでもなんとでも出来るんです。そりゃあ向きも関係ありますが、何を考え思っているのかは瞳に委ねているところが大きいと思っています。
これは自画自賛なのでしょうが、絵が完成した後で自分の描いた目を何度も何度も眺めるのです。自分で描いたけれど、別に籠もった何かが訴えて来ているのではないかと見つめ合うのであります。……頭がおかしいと思われるでしょうが、文章を書き終わってから読み返してみて自分の書いた言葉から妄想のヒントを得たりしませんか? 「どうしてこんな展開書いちゃったのかな?」なんて、まるで登場人物が勝手に動いて世界を作ったような。自分自身が作者であって作者じゃないような――
作品を通じて新しい発見をすることは何も読者となったときだけじゃない
そう思うんです。
なんだか作品を見直すと知らなかった自分を見ている気分になるのです。そのせいで後から展開に酷く悩んだりしてエタってしまったり……
けれども、私自身を感じてニヤけるんです。
ちょっと、ナルシストかなと気持ち悪くなって悩むこともありますが、創作意欲には些細な問題なもんでまた自分の作品と見つめ合うのであります。ハハハ