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魔装の冒険者~素材が採れねぇ、このスキル~  作者: うまひ餃子
新米冒険者頑張りま章
23/37

認識のズレは案外大きい

 それでは、どうじょ(/・ω・)/




 「ハァッ!」


 ひょい


 「ツェヤァー!!」


 あ、よいさ


 あ、どーも。

 真剣から真剣に逃げているシンドとは俺でござる。

 やはり、女の子はお淑やかな子がイイよね、と思い直し始めてる今日この頃。


 「貴公、舐めているのか?」


 え、貴女の何処を舐めていたと。

 おれはそんな変態さんじゃねーよ。


 「至って真面なんですけど、ねっ!」


 こう言っている間も剣は止まらない。

 喋りながらの運動って結構辛いと思うんだが、如何?


 「ならば、何故、攻撃して、こない!」


 「そ、れは、避けるのにぃぃぃ、必死だからぁぁぁ、でぇすぅぅぅ」


 決してふざけてなどいない。

 こっちは真剣に人体模型君にされないよう気張って避けてんだ。


 「それの何処がふざけてないと言えるのだぁっ!」


 大振りな一撃!

 緊急回避!


 ジャンピング・ロ~ル・リ・ダーツ!


 ゴロゴロゴロゴロ


 ふうむ、この異世界に来てからというもの、このこの地べたローリング緊急回避への信頼度上昇率がうなぎ上りな件について詳しく話したいがそれどころじゃないか。


 「おい、雑用!真面目にやれー!」

 「そうだそうだー!」


 また、何時の間にかギャラリーがいる。

 外野は気楽に言ってくれるよ、ホント。

 野次の他には汚ねぇ笑い声も聞こえて来る。


 「うっせー、腐れ野郎共!黙って見てろや、ボケェ!」


 とでも言えれば良いのだろうが、生憎こちとら小市民な訳でしてしかし。

 つっても、あまりに腹立つ奴は後でお・し・お・き・!だぞ?

 臭いのがいいかい?酸っぱいのがいいかい?苦いのがいいかい?それとも痛いのがいいかい?なんでもシンドクロースはプレゼントしちゃうぞぉ?

 喜べ、シンドクロースは年中不休、年齢制限なしのスーパーヒーローだからな。

 あなたのお宅へ参りますから、覚えとけよ!


 「そうか、貴公もか」


 ???


 「貴公も私が女だから・・・・・・」


 な~んか、俺暗い地雷スイッチ押しかけてない?

 よく分からんけども。


 「分かった。その考えが誤りであることをその身を以て知るが良い」


 うん、多分だけれども分かってないと思うなぁ。

 な~んにも分かってないと思うよ。

 寧ろ、俺が分からないもん。


 「はぁぁぁぁぁ!」


 なっ、これは、上段の構え!?

 で、どうしたんだ?


 「強化ブーストッ!」


 そして、気が付くと開いていた筈の距離が半分ほど縮められていた。


 「!?」

 

 軽くホラーである。


 危険を感じて後方に跳ぶ。

 ガンッ!と音がし、見ると元居た場所には彼女の剣が降り下ろされていた。

 いや、あのぁ、完璧に斬る気でなかった?Kill気満々だったよな?


 グスタフさんに緊急要請のアイコンタクトゥッ!


 「(ウンウン)」


 いや、何その「問題ない」って反応。

 大有りでしょ。人の命なんだと思ってんだよ!

 俺は野郎どもに「ああ、あの嬢ちゃんにやられちまった奴か」とか話の種にされてセカンドライフ終わりたくないんだよ!


  「ブンッ!」


 終いにゃ、首横ブンか。行けか。逝けってか?

 俺は犬じゃないってんだ。


 「まだ、余裕があるのか」


 セルティさんがゆっくりと振り下ろした剣を上げてこちらをロックオン!

 余裕なんて便所に置いて来てるよ、こんチクショウめ。

 ないからこうやって切に審判にアイコンタクト送ってんだろうが、気付けやあぁぁ!


 「ほう、その目付き、少しはやる気になったようだな」


 何、ちょっと出来る奴的な顔してかっけぇ台詞宣ってんの?

 アンタ、いくら見栄張ろうと立派な美少女だからね?

 いや、でも、背が結構高いし美女が良いのか?

 美少女と美女の違いを誰か俺に教えてぷりぃぃぃず!


 「では、もう一度行くぞ!」


 美女が俺に猛烈Attack!

 ドキドキが止まらないぜ!




 向けて来るのが凶器でなけりゃ、万々歳なんだけどな!




 「せいせいせいせいせいせいせいせい!」


 右、左、下ぁ~、左、下、ローリング、ローリング、ローリング、ジャ~ンプ


 奴さんの動きがさっきから急に速くなっている。

 多分さっき口に出したブーストってのがキーなんだろうけども。

 ということで戦闘中だけども使っちまうか、鑑定先生お願いします。



 名前:セレスティーナ・ウェンホーフ

 年齢:16

 性別:乙女

 体力:イエローゾーン

 魔力:レッドゾーンだゾーン

 スキル:剣術 身体強化



 じじじがぶぶぶれてよよよみづづづらいぃぃぃ

 ことはなかった。

 鑑定先生はやはり優秀だ。


 ピコン


 今、鑑定先生の好感度が1上がった気がする。


 と、茶番はこのくらいにして、鑑定結果だが。

 まぁ、しっかりと鑑定されており、随所に先生の遊び心が光る、そんな感じだろうか。


 体力に関してはかなり動き回っているからか、イエローゾーンらしい。

 つか、イエローゾーンってなんやねん。数値で表したりは出来んのか。

 何となくだが、結構疲れてると思って良いのだろうか、正直計りかねる。


 魔力がレッドゾーンらしいのだが、語尾は何だ語尾は。

 顔は相変わらず思い出せないけど渋い男の俳優さんがやってたCMだろ、覚えてるぞ。

 いかん、話が逸れた。

 レッドゾーンと言うからには恐らく魔力絶賛販売中状態なのだろうか。

 では、その魔力、一体何に使っているかと考えると、視線カーソル合わせてポチっとな。



 身体強化:体内に保有する魔力を用いて身体機能を上昇させる。しかし、使用すると、体に大きな負担を強いることになる為、用法容量を守って正しくお使いください。



 なるほど、素晴らしいスキルかと思いきや、まさかの諸刃の剣とはこれ如何に。

 確かに彼女を見ると疲労感満載といったご様子。

 しか~し、そんな彼女の鑑定項目で俺が最も気になったのはこれだ!



 乙女:夢見る女子の総称。現実を知り階段を登ると乙女は女となっていく。この表記を覗いた男は基本異性にモテない者が多い。男のチラ見は女のガン見。


 

 グハァァァァァァァ!

 先生ぃぃぃ、何卒ぉぉぉ、何卒ご慈悲をぉぉぉ!


 その日俺は死んだ。 

 神などこの世にいなかった。


 みっちーさんヘルプミィィィ~


 

  

 一応、戦闘中です(補足

 男のチラ見(複数回)って性ですよね(言い訳

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