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真紅の暗殺者  作者: ヒサヒデ
第2章 仲間
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第15話 港町シーノール

 15話目投稿しました!今回もどうかよろしくお願いします。




 「うーん。やぁっと着いたぁー!」



 チャム村から出発して五日後、港町シーノールに到着して身体を大きく伸ばしながら大声で叫ぶリナ。



 「ここが港町シーノールなんだ。小さいって聞いてたけど、意外と広くて大きい町なんだね」



 一面、見渡す限りの青い海に大きな帆船が港に接岸しており、活気のある町人達で溢れていた。



 「オゼッタ大陸南部にはウールオール地方にある、このシーノール港しか港はないからのう。それに、ユシィティア大陸へ渡るにはシーノール港が一番近いからのう。定期船目当てで人が集まるようになり、自然と港や市場も広く盛んになり、活気溢れる港町になったのだろうな」



 リナの背後にいたゴンズも、活発な港町を見て楽しんでいた。



 「さて、我輩は定期船の時刻を確認してくる。お主は、観光でもしておるがよい」



 「ええっ!?そんなの悪いよ!」



 「かまわぬ。折角シーノールに来たのだ。市場で色々見たり、買い物を楽しんだりすればよかろう。我輩はシーノール港には何度も来ておるが、お主は初めてであろう?たまには息抜きも必要よ」



 「・・・でも・・・」



 ゴンズの申し出に自分だけ楽しんでしまう事に申し訳ない気持ち半分、好奇心半分といった気持ちで悩んでいた。



 「待ち合わせは、あそこの宿屋にしよう。あまり遅くならないようにな。この港町シーノールは治安もよく危険も少ない故、観光するには良い場所だぞ?」



 ゴンズはそう言うと、定期船らしき船がある方に踵を返し、そのまま歩いていった。残されたリナは、ゴンズの示した宿屋に近づいていった。



 「ええっと。宿屋はホーンドマリーナっと。よし!」



 リナは、自分の荷物からメモ帳を取り出し、宿屋の名前を記入した。初めての港町で、自分が迷ってしまった時に対処出来るようにメモ書きして忘れないようにしていた。記入し終えると再び荷物にしまった。



 「ゴンズには悪いけど、お言葉に甘えて市場を見て回ろうっと!」



 上機嫌で、軽やかな足取りで市場の方に向かっていくリナであった。































 「すいやせんねぇゴンズさん。今からだと最速で、マグニード王国行きは2日後になるんですよ」



 「なに、構わぬよ。むしろ2日で助かった。それより、定期船の護衛の方は大丈夫なのか?」



 「それが護衛の数が少なくて、少々心許ないんですよ。申し訳無いんですが、ゴンズさんに護衛をお願いしていいですかねぇ?ゴンズさんの依頼が重なってしまう形になるんですが、そこをどうかお願いしますよぉ」



 ゴンズと話しているのは、ゴンズと同じ位の身長で全身が筋肉がついており、褐色肌で濃い髭面の大男がゴンズに頭を下げて頼み込んでいた。



 「頭を上げてくれ、カーンよ。護衛が足りないと言うのなら引き受けようではないか。困った時はお互い様だのう。只、もう一人護衛に相応しい実力のある面白い娘がいるのだが、そ奴も護衛に組み込んでも良いかの?」



 「それはもう、こっちからすれば願ったり叶ったりでさぁ!本当にありがとうごぜぃやす!護衛して貰える代わりに、定期船のお代は要りやせん」



 カーンと言われた大男は、強もての髭面で周囲から怖がられるような風貌をしている。その様な大男が、ゴンズに感謝して礼を言い続けた。



 「では2日後の朝、こちらの定期船に伺おう。その時はよろしく頼むぞ。カーン船長」



 「へい。護衛の件、ありがとうごぜぃやした。ゴンズさん」



 ゴンズはカーンと固い握手を交わし、定期船のドックから離れて宿屋へと歩き始めた。






























 「いらっしゃーい!取れたてピチピチの美味しい魚はどうかね?」



 「らっしゃーい!マグロの刺身はいかがー?」


 「アジが安いよぉ!今、買わないと後で後悔するよ!」



 リナは、市場の活気と人混みの多さに圧倒されていた。どこを見ても、人と屋台の店で埋め尽くされていた。



 「・・・凄い人の数・・・シーノール港の規模をナメてたよ。ここまでとは・・・」



 人混みをなんとか避けて、市場の外れの方に出るリナ。先程、屋台の店で購入した串に通されたアジの塩焼きを片手に頬張っていた。



 「はふはふっ。美味しい!肉もいいけど、魚もいいよね!肉とは違った旨味があるし、しかも取れたてのアジなんて初めてだからもう夢中なっちゃうよ!」



 リナはアジを食べるのに夢中で、自分に近づいてきた気配に気づかなかった。



 「あの、すみません。リナさん、ですよね?」



 背後から声を掛けられ、すぐに気配を感じ取れなかったことを内心で悔やみつつ、素早く振り返った。



 「やっぱりリナさんだ!お久しぶりです!」



 「えっ!まさかっ、ラルスなの!?」



 リナの目の前には、リナよりも少し背が低く、小柄な体格で赤と黒がベースになっている旅装束を身に纏った、短い茶髪に赤色のバンダナを頭に巻いている少年がいた。



 「はい!リナさんに命を救ってもらったラルスです!」



 「ラルスだって気づかなかった。あの時は腰を抜かして怯えていた弱っちい子供が、いつの間にか旅人見たいな格好でいるんだもん!びっくりしたよ」



 「あの頃からリナさんの強さに憧れて、少しずつ力をつけて、今は冒険家として世界中をこの目で見て回っているんです!こうして冒険家として楽しく生きていけるのも、あの時リナさんに命を救ってもらったからです。本当にありがとうございました!」



 ラルスはリナに頭を下げながら礼を述べ続けた。リナは昔と今のラルスを見比べて、色々と大きく変わったんだと感心していた。



 「見た目だけじゃなく、中身も変わったね。あの時見たいにウジウジしなくなった」



 「ありがとうございます!リナさんも変わりましたね。以前は素っ気なく冷たかったのに、今は随分と明るくなりましたね!」



 「・・・まあ・・・あたしは、その・・・色々あったのよ・・・」



 「でも僕は、今の明るいリナさんの方が好きですよ!」



 ラルスにそう熱く言われて顔を赤くするリナ。褒められ慣れていないリナはこの空気に耐えられず、慌てて話題を変えた。



 「それより、何でラルスがシーノールにいるの?もしかして定期船待ち?」



 「はい!僕はマグニード王国行きの定期船を待っています。首都ハルキリアスをこの目で見たくて目指してるんです。リナさんは?」



 「そうなんだ!凄い偶然だね。あたし達もマグニード王国行きの定期船待ちなの。首都ハルキリアスなら目指す場所も同じね!」



 リナと同じ場所を目指してると知り、内心で喜ぶラルス。だがリナの言葉に違和感を覚え、思わず質問した。



 「『あたし達』ってことは、リナさん一人でシーノールに来てるんじゃ無いんですか?」



 「うん!もう一人ゴンズって仲間がいて、一緒にシーノールに来てるんだ。そうだ!紹介するからこっち来て!」



 「あっ!?ちょっと、リナさんっ!?」



 リナはそう言うだけ言うと、市場から離れて走って行った。



 (・・・リナさん・・・仲間が居たんだ・・・)



 ラルスはリナに仲間が居たことに、なんとも言えない感情が心に表れたが、リナを見失わない様に慌てて後を追い掛けたが、リナの足が速いこともあって追い駆けるので精一杯だった。



 

 新キャラ登場しました!これからリナとゴンズにどんどん絡ませていきます(^ー^)

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