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第6話 黒峰魁人(1)

 「カイト! 今日は一緒に寝ようね!」

 「カイトさん。 今日は家に泊まっていって下さいね。」

 「カイトさん。 今食事の用意をしてますから、宜しければ、家に泊まっていって下さいね。」


 一先ず、トワイライト親子の家に移動した俺は、皆からそう提案された。否、エメリィだけ、1人何かとんでもない事を言っていたが、出来るだけ気にしないようにした。


 「い、良いのかな? でもこの世界に来たばかりだからすごく助かります。」


 俺は笑顔で何気なくそう返事を返した。


 『・・・。』

 『えっ!?』


 トワイライト親子が魁人の何気ない告白に驚いている。


 「あれ? 俺、言ってなかったっけ?」


 俺は戯けた様にそう言った。

 

 『えぇぇぇぇぇぇぇーー!?』

 「えぇぇぇぇぇぇぇーー!? そんなこと聞いて無かったから!!」


 もう何度目か忘れてしまったトワイライト親子の驚く声が、家の中で木霊する。


 「じゃ、じゃあっ! カカカ、カイトってこの世界の人じゃなかったの!?」


 エメリィは思わず俺に尋ねてきた。


 「やっぱりエメリィは良いリアクションするなぁ。」


 俺はニコニコと笑い掛けながら、エメリィの頭を撫でる。


 「う~んっ。」

 「って、ちっがーーーーう!」


 エメリィは魁人が頭を撫でてくれたことに対して嬉しそうにしながらも、事が事だけに魁人を制止する。


 「ちょ、ちょっと整理しましょう!!」


 エメリィはそう提案する。


 「カイトは、あの戦場でいつの間にか立ってたんだよね?」


 「うん。 そう。」


 「で、私はその時森の外へ戦場の偵察に出てたんだけど、魔法に直撃しそうなキミを見つけて・・・。」

 「いや、直撃したんだった・・。 それで、逃げる途中オークに襲われたりして・・・ここまで来たんだったよね。」

 「なら、それまではどこにいたの?」


 「地球にある、日本って国で学生してたかな~。」


 『・・・。』


 「ははっ。」


 俺は沈黙する皆の表情を見て、あぁ全く分からないって顔してるなと思い、苦笑いする。


 「でも最初に会えたのがエルフの皆で良かったよ。 皆良い人みたいだし、トワイライトさん達は皆綺麗で優しいしね。」


 俺は出会ってから、ずっと思っていたことを皆に伝えた。


 「カーイトーーー!」

 『カイトさーーーん!』


 姉妹に加え、あろうことかエメラルドまで嬉しそうに俺に抱き付いてきた。 


 「エ、エメラルドさんまで!?」


 皆ノリが良いなと思いつつ、抱き付かれた俺は、さすがに恥ずかしくなり動揺していた。というか、違う意味でも動揺していた。


 「や、柔らかい・・。」


 思わず口に出してしまうほどの、心地良い感触が俺を襲う。


 何せ皆スタイル抜群だ。流れるようなサラサラの翠の髪、誰が見ても美人だと言ってしまいそうなほどの美貌、3人ともそれぞれだが、もちろん出るところは出て、引っ込むとこは引っ込んでいる均整のとれた体だ。


 「へへへっ。」


 俺はつい笑みを零してしまう。


 もちろん、3人の柔らかさに少しニヤけているのもあるのだが、別の世界の人間なんだといきなり突拍子の無い事を言っても、俺への態度を変えず、同じように接してくれている事に対してもだ。


 「ありがとう。 皆!」


 俺は、3人をギュッと抱き返し、年上であろうエメラルドがいるにもかかわらず、普段慣れ親しんだ人と接する様な言葉使いで思わず感謝の意を表していた。


 「うん!」

 「はい。」


 3人とも少しびっくりした様子だったが、嬉しそうに笑みを返してくれた。


 ぽんっ。

 「さぁ。 一先ず食事にしましょうか。」


 一足先に魁人から離れたエメラルドが軽く手を叩き、微笑みながらそう声を掛けて来た。


 『はーい。』


 それを聞いた姉妹も、抱き付いていた魁人から離れ、魁人の両手をそれぞれが片方ずつ取って食事の用意されたテーブルへと、連れて行くのであった。

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