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第39話 謎のお姉さん

 「カ、カイト様、ありがとうございました。 私達のために心に大きなダメージを・・・。」

 「キュゥ・・・。」


 リリィとアルカメリルが俺の手から離れると、リリィがアルカメリルの分も代弁して申し訳なさそうにお礼を言ってくる。

 

 「大丈夫ですよ。 俺は、俺が笑われる位どうって事は無い。 俺の周りに居てくれる女の子達を、守れ無い事の方が余程辛い。 だから気にしないで、リリィさん、アルカメリル。」


 俺は多少の羞恥心はあったものの、それは言葉には出さず、顔に掴まった状態の女性を引き離しながら、リリィとアルカメリルには優しく笑顔でそう伝えた。


 「へぇ~。」


 顔に掴まっていた女性が、どこか感心した様な声を出した。


 「あ、確認が遅くなったけど大丈夫・・・ですか?」


 地面に下ろした女性は、見た目的に少しだけ俺より年上の《一角族》の女性だった様だ。淡い紫色の髪は片目を隠す様にしてセットされ、服装はくノ一と浴衣の意匠を合わせた様な、独特な感じのする丈の短い着物を着ている。


 「あの~・・・お姉さんは一体?」


 何から聞いて良いか迷った俺は、色々な含みを持たせた言葉で質問してみた。


 「えと・・・、私は・・・、そう! ⦅謎のお姉さん⦆! ということでここは一つお願いしますよ、お兄ぃさんっ!」


 謎のお姉さんは、何ともノリ良く誤魔化してくる。


 『・・・・・・。』

 

 自己紹介をしてくれた謎のお姉さんが途端に怪しく見えて来た俺達は、皆で一様にじーっと彼女を(いぶか)しげに見つめた。


 「あぁ~、そんな目で見ないで~! 私が怪しいのは自分で言ってて思ってたから~。」

 「そ、それより怪しい奴らに追われてるんです! 助けて下さい!」


 「あなた、それ本当~? ていうか、目下あなたが一番怪し過ぎて正直信じられないんだけど・・・。」


 謎のお姉さんの言葉に対して、エメリィが懐疑的になっている様だ。


 「うぅ・・・。 仕方ないな・・・。 これだけは使いたくなかったんだけど・・・。 そこのお兄さん。」


 「俺?」


 「さっき、私の下着見えたよね? ね? だからちょ~っと位、助けてくれても良いんじゃないかな~?」


 謎のお姉さんは、先程俺の顔に落ちて来て抱き付いた時、俺が下着を見てしまったであろう事を交換条件に出してきた。


 「は、はぁ。 そんな事言わなくても、怪しい奴に追われてるなら、お姉さんの事は助けようと思ってますけど?」


 俺は何を当たり前の事を言ってるんだと言わんばかりに言葉を返す。


 「あ、あれ? 何か私勝手に、自分で下着見られた事自白してる、恥ずかしい奴になってるんだけど・・・。」


 『・・・・・・。』


 「あぁ・・・皆、そんな目で見ないで~!」


 これまでの謎のお姉さんとのやり取りで、俺はとてもノリの良い大学生位のお姉さんと話している様な感覚がしてきている。それにエメリィにどこか少し似ていて、面白い人かもしれないなと思うのだった。

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