甦る記憶。
「アラタ……」ーーオレの名前を呼ぶと先輩は抱き付いてきた。「よかった、目を開けなかったら私どうしたら良いか……」ーー先輩の顔に笑顔が戻った。
「アラタ、私の事を先輩って、やっぱり記憶が」ーー先輩が心配そうにオレを見る、その瞬間頭の中に記憶が甦る。
卒業式の謝恩会でジュースを受け取った後の初デートの記憶。先輩と同じ高校に入学した時の嬉しそうな笑顔。
先輩は大学に、オレは就職が決まった時、二人で喜んだ思い出。
甦る記憶に浸っていると、「アラタ大丈夫、私が分かる」ーー先輩の名前は、加藤 真美(かとう まみ)オレはいつも真美と呼んでいたーー「真美、ありがとう」……そのとたん、真美がいつもの笑顔に戻った。
「もう心配させないでね」……オレはベットで起き上がり「真美、心配させてゴメン、これからもよろしく」……「なによ、あらたまって」真美の顔が赤くなる。
夢か幻か判らないけど、真美はオレの隣にいてくれる。オレは真美を一生大切にしようと心に誓った。
「真美…愛してる」
最後まで読んで頂いた皆さん、ありがとうございました。短い作品ですけど、私の夢が叶いました。
完結済みになっていませんけど、これで終わりになります。
また異世界物の小説の投稿を考えています。
またお会い出来ますように、頑張ります。もう一度、ありがとうございました。