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Friends  作者: リョースケ
2/10

One Friends〜転入生〜

二人は家の鍵をかけた事を確かめると、学校に向かって走り始めた。

宏『ほら、急げよ!家から全力疾走しても15分弱かかるんだぞ?家を出たのが44分だから、ギリギリ間に合わないかもしれないんだぞ?』

彰『分かってるって、そのぐらい。でも、いくらなんでも寝起きで全力疾走はきついだろ。』

宏『ごちゃごちゃ言うな!漢だろ?喋る暇があったらとっとと走る!』

彰『鬼!悪魔!』

宏『うるせ!黙って走れ。』

彰『死ぬ〜。』

彼らが学校に着いたのは6:58だった。




彰『ハァハァ、ギリギリ間に合ったみたいだな。』

宏『ああ、お陰で新記録だしちまったな。背水の陣とはよく言った物だ。』

彰『おっ、向こうで招集かかってるからいくぞ。』

宏『おぅよ!』

こうして二人は新記録更新したお陰で遅刻はまのがれた。そして招集場所に向かった。


招集場所にはもう生徒達と先生が揃っていて、先生が話しを始めた。

先生『新3年生の諸君。おはよう。』

彰+宏+生徒『おはようございます。』

いつもの決まり文句の挨拶をしてから、先生は今日の日程について、説明を始めた。

先生『今日は、入学式の後にある新入生歓迎パーティーの、準備のために早く来てもらった訳だが………』

先生の話しを聞いていると、一人の少年が彰と宏に小声で話しかけてきた。

*〔よう。上下(かみしも)コンビ。二人揃って遅刻ギリギリか?〕

宏〔うるせぇ。二人揃ってて何が悪い。〕

彰〔宏…突っ込む所が違うと思うぞ。〕

宏〔そうか?〕

彰〔ああ。断言出来る。〕

宏〔じゃあ…、いい加減《上下コンビ》って言うの止めろ!いつも言ってるだろ。…で良いのか?〕

彰〔まぁ、いいんじゃない。〕

*〔お前ら…朝から楽しそうだな。〕

彰〔お陰様でな。ところで、何か用か工藤?〕

工藤と呼ばれた少年の名前は工藤湧(くどう いさむ)彰のクラスメイト。14歳で5月13日生まれO型。身長は172cm体重は60kg。顔立ちもよく、学年でトップクラスに頭がいい。

彰(世の中間違ってるな。)

そのお陰で3人の中で一番もてる。

工藤〔この顔が何も無い用にミエルか?〕

宏〔‥‥‥〕

彰〔‥‥‥〕

宏〔で、どんな事なんだ?教え…〕

先生『――って訳だ。これで今日の行動については以上だ。これから準備にかかってくれ。分かったな?』

生徒 『ハイ!』

宏が工藤から話しを聞こうとした時に、先生の話しが終わって、会話が中断された。

彰『………』

宏『………』

工藤『……』

彰〔今の話し、‥‥聞いてたか?〕

宏〔いや、聞いてなかった。工藤は?〕

工藤〔俺が聞いていなかったとでも、思うか?〕

彰〔…どうせお前のことだ。タダで教える訳がないな。〕

工藤〔察しがいいな。牛丼大盛り3杯で、手をうとう。〕

彰〔却下!〕

工藤〔なら、頑張れ。〕

彰〔……ヤバいな。〕

宏〔ああ。〕

先生『よし。行動開始。あと、上条と工藤、それから下条。お前達の行動は別で、今から説明するから先生について来なさい。』

彰+宏〔たっ、助かった〜。〕

工藤〔よかったな。〕

先生『返事は?』

彰+宏+工藤『ハイ。』

先生『よろしい。じゃあついて来なさい。』

先生の話を全く聞いてなかった2人には、幸いにも他の仕事が与えられた。


彰『で、俺達の仕事ってこれかよ。はぁ、面倒くせぇー。』

彼ら3人に与えられた仕事とは、新1年生の教室掃除だった。彰が床をほうきで掃きながら不安を漏す。

宏『そんな事言うなよ。とりあえず、とっとと終らせようぜ。』

彰『そうだな、面倒いから早く終らせるか。そういえば工藤、さっき何を言いかけたんだ?』

黒板を拭きながら宏が言うと、それに納得した彰は先ほどの会話を思い出して、部屋の蛍光灯を取り換えている工藤に話しを振った。工藤『ああ、あれか。実はな、BigNewsを入手したんだ。』

宏『へぇー、どんな?』

工藤『何でも今日の新入生歓迎パーティーの前にあるHRで、俺達のクラスに転校生が来るらしいぞ。』

彰『それのどこがBigNews何だよ。めちゃくちゃパターン的じゃねぇか。』

宏『そうだよな。そんな事だったら他の奴らも知ってんじゃん?』

あまりにも内容がパターン的なので、彰と宏が文句を言った。それを聞いた工藤はニヤニヤ笑いながら話しを続けた。

工藤『まぁまて。まだ話しの途中だ。人の話しは最後までちゃんと聞くもんだぞ?』

彰『じゃあ続きを聞かせてくれ。』

工藤『それはな、まずその転校生は帰国子女で男だ。で、詳しくは知らないがそいつの両親は大企業の社長で幾つもの会社を持っているそうだ。だからな、そんな親の息子だから色々騒がれるだろうと思い、この転校は今日のHRまで極秘らしい。』

宏『一つ聞いていいか?』

工藤『ん?何だ?』

宏『なんで極秘事項をお前が知ってるんだ?』

工藤『愚問だな。この俺に分からない情報はない。』

彰『それ、答えになってないぞ。』

宏『そうだぞ。俺が聞いてるのは、どうやって情報を入手したかだ!』

工藤『聞きたいか?』

宏『‥‥‥やっぱり止めておく。』

工藤『そうか、それは残念だ。』

宏は質問なんてしなければ良かったと、工藤の顔を見てしみじみ感じた。

彰『おっ、もう時間だ。早くかたずけて教室に行こうぜ!』

宏『分かった。』

工藤『承知した。』



キーンコーンカーンコーン

HRの始まりを告げる鐘が鳴った頃には彰達を含めほぼ全員が席について、近くの友達と話しをしている。彰は自分の回りの話しをいくつか聞いていたが、誰も転校生の話しをしていない。

彰(本当に極秘事項なんだな。噂好きの女子のグループでさえ、誰も知らないなんて。それとも工藤の情報がガセなのか?)

彰がそんな事を考えていると担任の先生が入って来た。

担任『さすがに新学期の初日に遅刻者は居ないね。そんな事より、今日はいいことがあるぞ。実は、このクラスに転入生が来たんだ。』

ざわざわ ざわざわ

転入生と聞いた瞬間に教室内の空気が変わって急に騒がしくなっていった。

担任『みんな静かに!今からその子に入ってきてもらうから。‥‥じゃあ、入って来て。』

先生がそう言うと教室の扉が開いて、転入生の顔が見えた。それを見た瞬間、彰はいきなり立ち上がって叫んだ。

彰『おっお前は、……まさか!』

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